人気ブログランキング |
タグ:ボビー・ウィットロック ( 2 ) タグの人気記事
The Best of Jim Gordon補足7 E.C. was NOT there again
 
k_guncontrolさんのコメントを拝見して、すこしトム・ダウドが卓についたものを聴いていました。

アリサ・フランクリンのLady Soul、オーティス・レディングのOtis Blue、k_guncontrolさんがあげられたダウドのものは、どちらもいい盤で、とりわけ前者はロジャー・ホーキンズとジーン・クリスマンのドラミングが印象的です。

しかし、フェイム・スタジオやアメリカン・サウンド・スタジオというのは、それ自体が独立した特殊な世界(たしかトム・ダウドは、フェイムの機材に愕然としたということを書いていた記憶あり)で、なかなか他と比較するのはむずかしいと感じます。

アメリカン・サウンドで、ダウドがエンジニアリングではなくプロデュースをしたハービー・マンのヒット・アルバムから。ドラムはジーン・クリスマン。

Herbie Mann - Memphis Underground


ガキのころからこれが好きでしてね。ドラムというのは、ちゃんと録らないとカッコよく聞こえないのだから、だれがエンジニアにせよ、いい録音なのだと思います。

こちらはエンジニアリングもダウドなのだと思います。まだヤング・ラスカルズといっていた時期のヒット・シングル。

The Young Rascals - A Girl Like You


アリサ・フランクリンもいきましょう。いちばん有名な曲。ドラムはロジャー・ホーキンズ。

Aretha Franklin - Chain Of Fools


たしかに血沸き肉踊ります。ただ、わたしには、それがエンジニアリングの力なのか、フェイム・スタジオ本来の鳴りなのか、そのあたりがどうもよくわかりません。

まあ、考えてみると、ハリウッドの場合も、スタジオとエンジニアを混同しているのかも知れません。

わたしがもっとも好きなエンジニアはリー・ハーシュバーグです。

ユーチューブのクリップでどこまで伝わるか不安ですが、ハーシュバーグの代表作を。ドラムはもちろんハル・ブレイン、彼にとっても代表作のひとつ。ベースはキャロル・ケイ。

Harpers Bizarre - Anything Goes


はじめて聴いたとき、スティック・トゥ・スティック・プレイに目を丸くし、ハーパーズのドラマーってビッグバンド出身かよ、と感心しちゃいました。ものを知らないと安心して音楽が聴けますw

いや、録音の話。こういう立体感を追求したオーケストラのステレオ録音と、ドラム、ベースの太さを親柱としたR&B的音作りというのは、同じ平面で比較してもあまり意味がなさそうです。わたしはコンボの録音に対するセンスが鈍いような気がしてきました。

本日は、トム・ダウドがプロデュースした、デレク&ザ・ドミノーズの唯一のスタジオ録音アルバム、Layla and Other Assorted Love Songsです。って、ほとんど時間切れになってからこんなこといってどうするのか、ですが。

ということで、遠回りはせずに、まっすぐに行きます。

当時の印象としては、とくにすごくはないけれど、そこそこは聴けるアルバム、というところでした。ジム・ゴードンのプレイについても、まだ惚れ込むにはいたっていませんが、うまいなあ、と思いました。

Derek & The Dominos - Keep on Growing


というように、前のアルバム、いや、クラプトンのソロ・デビューとはまったくちがう、ジム・ゴードンらしさが出たプレイです。なぜ、ソロではこのプレイができなかったのか不思議です。

ドラムの録音は、よくもないけれど、ひどくもない、といったところでしょうか。いや、わたしはちゃんと盤(というかFlacだが)を聴いて書いていますよ。ユーチューブのクリップを聴いてあれこれいっているわけじゃありません。

もう一曲。

Derek & the Dominos - Little Wing


Why Does Love Got to Be So SadやLaylaなどにもいえるのですが、こういうトラックを聴くと、このアルバムの好ましからざる側面が明らかになります。

なんで、ギターの音がこうごちゃごちゃしてるの、なんか誤魔化したいのかよ、という不満です。

それと、ドゥエイン・オールマンのあつかいはこれでいいのか、ということも感じます。これではゲストじゃなくて、下男でしょうに。ゲストなら、もっと丁重なミキシングをします。このあたりの偉ぶり方には反感を抱きます。

というか、ウィンウッドのときと同じで、オールマンにもショックを受けてしまい、だれのプレイだかわからないように、麻雀牌みたいに混ぜてしまったのかも知れません。

まあ、ジミーといっしょにラリパッパしていただけで、なにがなんだかわかっていなかったのだろうと、好意的に(呵呵)解釈しておきます。

で、結局、このアルバムでいちばんいいと思ったのは、じつはこの曲でした。もちろん、クラプトンへの嫌がらせで貼りつけるのだから、そのへんを誤解しないでいただきたいと思いますが。

Derek & the Dominos - Thorn Tree in the Garden


クラプトンがいないので、ほんとうに清々しいサウンドです(いや、歌っていない、というだけで、右チャンネルのギターはクラプトンだろう)。この曲が好きだったので、のちにボビー・ウィットロックのソロを見たとき、即座に買いました。

Bobby Whitlock - A Game Called Love


もう一曲、ボビー・ウィットロックのデビュー盤から。こちらはジム・ゴードンの凄絶なドラミングつき。以前のThe Best of Jim Gordonに入れました。

Bobby Whitlock - Song for Paula


いや、話を戻します。

Laylaというアルバムは、じつにごちゃごちゃとスッキリしない代物です。いっそ、クラプトン抜き、ボビー・ウィットロックをフロントに立て、ドゥエイン・オールマンのギターだけでつくったら、いいアルバムになったかも知れない、と思います。ジム・ゴードンのドラムにカール・レイドルのベースなんだから、悪い盤をつくるほうがむずかしいくらいです。

上記のKeep on Growingを聴いても、Little Wingを聴いても、ボビー・ウィットロックが入ってくると、おお、いいな、と思います。ジム・ゴードンもするどいビートで攻め込みます。

これで文句を言ったらバチが当たるというものですが、音がごたつくなあ、とやはり不満を感じます。結局、はっきりいって、ひとり多いのです。

いらない人を削れば、いい盤になったかも知れませんが、いらないのは、削ってはいけない看板の人だったから、秀作になり損ね、まあ、ジミーのプレイでも聴くか、というアルバムに留まってしまったのでした。

ドミノーズにはもうひとつ、当時リリースされたアルバムがあるのですが、そこまでやるかどうかは、明日になってから考えます。


Click and follow Songs for 4 Seasons/metalside on Twitter
metalsideをフォローしましょう



エリック・クラプトン
Eric Clapton: Deluxe Edition
Eric Clapton: Deluxe Edition


デレク&ザ・ドミノーズ(デラックス版2枚組)
Layla & Other Assorted Love Songs
Layla & Other Assorted Love Songs


デレク&ザ・ドミノーズ(セッションズ拡大版3枚組)
The Layla Sessions : 20th Anniversary Edition
The Layla Sessions : 20th Anniversary Edition


アリサ・フランクリン
レディ・ソウル+4
レディ・ソウル+4


ハービー・マン
Memphis Underground
Memphis Underground


(ヤング・)ラスカルズ
Groovin
Groovin


ハーパーズ・ビザール
Feelin Groovy: Best of Featuring 59th St Bridge So
Feelin Groovy: Best of Featuring 59th St Bridge So
by songsf4s | 2011-11-20 23:59 | ドラマー特集
The Best of Jim Gordon補足5 デレク&ザ・ドミノーズ
 
Pet Soundsシリーズは残り二曲で足踏みしたままで、ブライアン・ウィルソン・ファンには申し訳ないと思いますが、それなりに準備も必要ですし、ときとして、脳髄を酷使しなければならない場面もあるので、本日も順延ということにさせていただきます。

今回は、前回に引きつづき、お気楽なドラム小僧天国です。

世の中には、他人のやらないことをやりたがる人がいるもので、塀の向こうのジム・ゴードンに会いに行った人がいるそうです。

見たところ、まともそうで、ふつうに話してきた、と書いていました。そのときにジム・ゴードンがいったと書かれていたことのなかで印象に残ったのは、チャンスがあれば、またエリックとプレイしたい、という希望でした。

まあ、クラプトンのほうでうんというかどうかはなんともいえないし、何十年も叩かなかったプレイヤーが再び第一線で活躍できるとも思えませんが、これで思ったのは、意見が一致したな、ということです。

ジム・ゴードンが、デモーニッシュなプレイをするドラマーとして、はじめてその姿をあらわしたのは、デレク&ザ・ドミノーズのIn Concertでのことでした。遠慮なく、そう断言することにします。

高校三年のとき、渋谷のBYGに行ったら、ドミノーズのライヴがかかり、こんなすごいシンバルははじめて聴いた、と感嘆しました。この曲のイントロです。

Derek & The Dominos - Why Does Love Got to Be So Sad (Live)


いくらジミーがドラム・デヴィルでも、毎日、こんな凄絶なプレイをしているわけではありません。古今亭志ん生だっていっています、本気でやるのはせいぜい年に一度、毎日やっていたら、とてもじゃないが、体がもたない、とね。

手に入るかぎり、この曲のライヴを片端から聴きましたが、背筋に戦慄が走るほどの精密なビートを連発しているのは、この日だけです。よほど高品質のブツだったのでしょうな、この日のは!

しかし、あとから冷静に考えれば、純粋なスタジオ・ドラマーであることをやめ、ディレイニー&ボニーやジョー・コッカーとツアーにでるようになってから、ジミーは、ドラマーとして、第二段階に突入したのでしょう。「化けた」のです。

これまた、以前の編んだThe Best of Jim Gordonに入れたものですが、おさらいしておきます。

Derek & The Dominos - Evil


セッション・ドラマーとして、自分にはめていたたがをはずしちゃったのでしょう。フリーハンドを与えられたときのジミーが、すごいプレイをしはじめるのは、やはりこのへんからなのだと、このバックトラックを聴いても感じます。

The Best of Jim Gordonには、ほかにRainのライヴ・ヴァージョンも入れましたが、追加するとしたら、この曲あたりかな、と思います。またまた長くて恐縮ですが。

Derek & the Dominos - Instrumental #2


これはLast Sessionsに収録されたもので、ヴォーカル・オーヴァーダブ以前のバックトラックではなく、ウォーム・アップないしはジャムのたぐいでしょう。こういうリラックスした状態だと、ギリギリいっぱい、掛け値なしの技術とガッツを知ることができます、

先日、ご紹介した、ジョニー・キャッシュ・ショウのクリップでは、ジム・ゴードンは2タムのベーシックなセットを使っていましたが、ここでは、すでに追加のハイピッチ・タムの音がしています。いや、「音」という簡単な名詞ではすまないような、すさまじいサウンドですが!

Derek & the Dominos - Jam #5 (second half)


なにかの写真かクリップで見ましたが、この径の小さいタムは、タムタムとハイハットの中間に配置されます。一個のこともあり、二個のこともあります。ハル・ブレインのオクトプラス・セットのように、むやみにタムの数が多いセットをジミーが使っているのを見たのはたった一度、ジョー・コッカーのMad Dogs & Englishmenツアーのときだけです。

いちおう、そちらも貼りつけます。この曲も、オリジナルのThe Best of Jim Gordonに入れました。ダブル・ドラムの相方はジム・ケルトナー、このツアーのアレンジャー、ミュージカル・ダイレクターをつとめたリオン・ラッセルは、この曲ではギターにまわっています。

舞台上手[かみて]側のセットがジム・ゴードン、下手[しもて]側のセットがジム・ケルトナーです。

Joe Cocker - Mad Dogs & Englishmen - With a Little Help from My Friends


この際だから、史上最強のダブル・ドラムによるツアーからもう一曲、こんどはリオン・ラッセルはピアノ・ストゥールに坐っています。そうじゃなくちゃね、です。

Joe Cocker Mad Dogs - Cry me a River


この曲がこうなってしまうとは、なんともはや、とお嘆きのオールド・タイマーもいらっしゃるでしょうが、当時高校生だったわたしが最初に聴いたCry Me a Riverはこのヴァージョンだったので、逆に、あとでジュリー・ロンドン盤を聴いて、ひっくり返りました。

それでは、ジム・ゴードンは無関係ですが、その、ノーマルなヤツで本日は幕とします。

Julie London - Cry Me a River (live in Japan)


これは夫君にしてジュリーのプロデューサーもつとめた、シンガー、ピアニストのボビー・トゥループのクウィンテットと来日したときに収録したテレビ用のライヴです。レッキング・クルー・ファンのために付言しておけば、このときのギターは若きデニス・バディマーでした。

それでは、次回はPet Soundsのつづきをやろうぜ、と自分にプレッシャーをかけて、今回はおしまい。


Click and follow Songs for 4 Seasons/metalside on Twitter
metalsideをフォローしましょう



デレク&ザ・ドミノーズ(デラックス版2枚組、Evilを収録)
Layla & Other Assorted Love Songs
Layla & Other Assorted Love Songs


デレク&ザ・ドミノーズ(セッションズ拡大版3枚組、Jamを収録)
The Layla Sessions : 20th Anniversary Edition
The Layla Sessions : 20th Anniversary Edition



ジョー・コッカー(リマスター拡大版2枚組CD、With a Little Helpも追加収録)
Mad Dogs & Englishmen (Dlx)
Mad Dogs & Englishmen (Dlx)


ジョー・コッカー(DVD)
Mad Dogs & Englishmen [DVD] [Import]
Mad Dogs & Englishmen [DVD] [Import]
by songsf4s | 2011-11-15 23:52 | ドラマー特集