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Tell'em I'm Surfin' by the Fantastic Baggys
タイトル
Tell'em I'm Surfin'
アーティスト
The Fantastic Baggys
ライター
Phil Sloan, Steve Barri
収録アルバム
Surfin' Craze
リリース年
1964年
他のヴァージョン
Jan & Dean
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ファンタスティック・バギーズの曲は、ついこのあいだ、Summer Means Funを取り上げました。あの曲は南カリフォルニアの夏のアイコンがずらっと並べられているだけでしたが、このTell'em I'm Surfin'は、ちゃんとした設定がありますし、ストーリーのようなものもあれば、ウィットもありで、歌詞の出来はこちらのほうがはるかに上です。

◆ 試合を放棄するキャプテン ◆◆
では、最初のヴァースとコーラスを見ます。パーレン内は右チャンネルに配された「レスポンス」です。

Hey mama, if any of the guys from my baseball team
Ever called me on the phone
To ask me to play in an important game
Just say their captain ain't at home

Tell'im I'm surfin'
(Don't care 'bout hittin' homeruns)
Tell'im I'm surfin'
(Wanna have me some fun, fun, fun now)
I'm trading in my bat and ball
Say I'll see you in the fall
I’m goin' surfin'

わたしは野球ファンなので、このファースト・ヴァースだけでノリました。「ねえママ、チームのだれかがもしも電話をかけてきて、だいじな試合に出てくれっていってきたら、キャプテンは留守だっていっといて」となっています。

これだけでいろいろなことがわかる仕掛けです。1)この歌は母親に語りかけるモノローグ形式らしい、2)語り手は高校生らしい(大学生の可能性もあるでしょうが、それにしてはちょっと子どもっぽいと感じます)、3)野球が得意、つまりスポーツは得意らしい。

コーラスでは、「ぼくはサーフィンをやっているっていっておいて」と、ゲームには出ないことを繰り返し宣言しています。それに対してバックコーラスが「ホームランを打つことなんてどうでもいいのさ」とレスポンスするところが、なんとも愉快です。

「バットとボールも売り飛ばす、秋に会おう、サーフィンにいくんだ」というわけで、野球は、サーフィンの楽しさを強調する引き立て役として登場したのでした。チームのみんなは、こんな身勝手な奴をキャプテンに選んでしまった不明を恥じていることでしょう。まあ、どんなチームでも中心選手の離脱はよくあることなので、サーフィン野郎には勝手に波に乗らせておいて、残ったみんなでがんばりましょう。

f0147840_16475463.jpgセカンドに滑り込むブライアン・ウィルソン。彼はサーフィンより野球が好きだったようです。よけいなお世話かもしれませんが、グラヴがスパイクとベースのあいだに入っているので、これはアウトですね。

Summer Means Fun同様、引用も出てきます。同じ年にリリースされたビーチボーイズのFun, Fun, Funです。こういう引用というのは、先達への賛辞、仲間意識の表明と考えておけばいいでしょう。

◆ すがりつく美少女をふりきって ◆◆
これで設定は(みごとに)完了したので、ソングライターは同じ方向で展開するための材料を見つければいいだけです。つぎのヴァースとコーラスでは、野球にかわって、女の子がサーフィンの犠牲になります。

And if that pretty little girl from across the street
Who's been bothering me for days
To go swimming in the pool
Well, her pool is real cool
But it hasn't got 10 foot waves

Tell'er I'm surfin'
(She's a mighty, mighty cute girl now)
Tell'er I'm surfin'
(Gonna rather be shooting the curl now)
If she wants my company,
I'll be out in wind and sea
I'm goin' surfin'

「通りの向かいのあの可愛い子がこのところずっと、プールで遊ぼうってしつこくいっているんだ、ま、彼女のうちのプールもすっごくいいけど、あそこには3メートルの波がないんだよ」と、サーフィンの魅力のまえには、近所の「むちゃくちゃに可愛い女の子」(She's a mighty, mighty cute girl)もかたなしです。

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Shoot the curlはサーフ熟語で、「パイプになった波に乗る」という意味。ブライアン・ウィルソンがプロデュースしたハニーズに、これをタイトルにした曲があります。

コーラスの後半は「彼女にぼくはサーフィンにいってるっていっといて、いっしょに遊びたいなら海にいるからってね」となっています。

サンディエゴについての歌というどこかのBBSで「ジャン&ディーンがWindanseaのことをTell'em I'm Surfin'で歌っている」といっている人がいました。サンディエゴにはたしかにWindanseaというサーフ・ポイントがあるようです。

しかし、この語り手は、サード・ヴァースで、マリブにいくといっているので、ここでサンディエゴが出てきては矛盾することになります。たんなる一般名詞のwind and sea、「海風のなかでサーフィンをしている」とみなすほうが合理的でしょう。マリブとサンディエゴとのあいだには(関東ローカル話で恐縮ですが)七里ヶ浜と九十九里どころではない距離があります。そんな距離を往復する時間があったら、海に出ているでしょう。

◆ サーファーの知られざる必需品 ◆◆
ブリッジでは、去年の夏は必死でバイトをやったので、新しいサーフボードを買う金ができた、今年の夏はずっと遊び暮らすんだ、といったことが語られて、最後のヴァースに入ります。

So just pack me a lunch and I'll be on my way
Oh yet there's one more thing to do
If the mailman comes with a letter for me
Just forward it to Malibu

「だから、早く弁当をつくって、すぐに出かけるから、あ、まだひとつあった、ぼく宛に手紙がきたら、マリブに転送してね」というわけで、Summer Means Funにつづいて、またマリブが登場しました。サンディエゴのウィンダンシーにいってしまっては、マリブに郵便物を転送してもらう意味がありません。

この曲のシングルは1964年6月のリリースと記録されています。ということは、語り手は、夏休みになったので、お母さん、オレ、出かけるからね、と、おそらくはキッチンで大騒ぎしていることになります。料理が得意なお母さんなら、Disney Girlsで書いたように、自家製レモネードのポットをもたせてくれるかもしれません。

高校のバンド仲間にサーファーがいたのですが、彼らは自分で弁当をつくっていました。素行を見れば、とうてい弁当などつくる殊勝な人間には思えなかったのですが、サーフィンのためならば、なんでもやる根性はもっていたようです。

不便な場所で一日乗りつづけるわけですし、近くにレストランがあっても、食べるには着替えなければならず、面倒だし、時間ももったいないので、つねに弁当持参だといっていました。この曲で、早く弁当つくってとアメリカの高校生もいっていることがわかり、洋の東西を問わず、サーファーにとって、ランチは普遍的な問題なのだな、と納得してしまいました。

◆ もうひとつの必需品、改造車 ◆◆
最後のコーラスです。

Where I'll be surfin'
(Just travel in my '34 Ford now)
Tell'em I'm surfin'
(I really wanna waxin' my board now)

どうやら語り手は自分の車、なんと1934年型フォードでマリブへ出かけることがわかります。もちろん、34年に製造されたままではなく、改造したものにちがいありません。

f0147840_17214281.jpg1934年型フォード3ウィンドウ・クーペ。リップコーズがThe toughest machine in townと歌ったのはこれでしょうか。

子どものころに見たビーチ・ムーヴィーのせいで、アメリカ人なら、高校生だってみんな自分の車を乗りまわしているものだと思いこんでいました。しかし、ハル・ブレインの回想記を読んで、そんなことはないのだとわかりました。東部のコネチカットで生まれたハルは、高校のときにカリフォルニアに引っ越してきたら、みんな自分の車をもっているのにびっくりした、といっています。これで彼は車に取り憑かれ、のちにあの「クラシック・ロールズ・ロイス・コレクション」が誕生することになったのだとか。

してみると、この歌で、高校生がお母さんに、何日か帰らないからね、手紙はマリブに転送して、なんて勝手なことをいって、自分の車で出かけてしまうのは、カリフォルニア以外の土地に住む同年代の子どもたちには、ちょっとした驚きだったのかもしれません。そういうカリフォルニアのサーファー少年の見栄、といってわるければ、プライドみたいなものが、この歌には感じられます。

いかにも南カリフォルニアらしい脳天気な歌詞で、個人的には、ゲーリー・ボンズのSchool Is Outに歌われた夏休みより、こちらのほうが好ましく感じられます。ニューヨークでは野球観戦だけお付き合いして、地下のクラブは遠慮させてもらい、あとはマリブですごすなんていうのだとうれしいんですが。それも浜辺で野宿ではなく、粋なビーチハウスだったりすると、いちだんとクールでしょう。

◆ 各ヴァージョン? ◆◆
各ヴァージョンといっても、うちにはほかにジャン&ディーン盤があるだけです。しかし、よく聴くと、それすらも存在しないように思えてきます。Summer Means Funの記事をお読みになった方は、もうすでに「またかよ」と思っていらっしゃるでしょう。そうです、どうやら、またこの二つのグループは同じトラックを共有したようなのです。

f0147840_17494290.jpgよって、深く考えずに、ひとつのものとして聴けばいいのですが、やっぱり、わたしはジャン&ディーン(とくにディーンなのだと思いますが、はっきり聞き分けられるわけではありません)のピッチの悪さがすこし気になるので、同じトラックであるならば、バギーズ盤のほうが好ましく感じます。そもそも、右チャンネルでハーモニーをつけているのは、バギーズもジャン&ディーンも、スローンとバリーの二人だから、ヴォーカルも半分は共通しているわけで、比較もなにもあったものじゃありません。

Summer Means Funのところで、ライノのCowabunga!のブックレットに収載されたパーソネルを書いておきましたが、もう一度、書き写します。

Steve Barri: vocals・P.F. Sloan:vocals, guitar・Tommy Tedesco: guitar・Ray Pohlman: bass・Hal Blaine: drums

このパーソネルは不完全です。盤ではピアノが聞こえるのに、だれなのかわかりません。プロデューサーはスローンとバリーの二人。

1964年は「ビートルズの年」でした。もう一年早くリリースされれば、この曲もチャートインしたかもしれませんが、アメリカのグループが大苦戦した年にぶつかったのは不運でした。もうサーフィン・ブームは終わってしまったのです。つぎの流行もの、フォーク・ロックが発明されると、バギーズの二人もそちらで活躍することになります。サーフ・ミュージックとフォーク・ロックの人脈の重なり方は興味深いのですが、それはまたべつの機会に。

◆ ハル・ブレインのシンコペーション ◆◆
Summer Means Funのように、思わずギターを引っ張り出すほどパワフルではありませんが、アップテンポなのに、走ったり、突っ込んだりしない、リラックスした気持ちのよいグルーヴです。ハル・ブレインも軽く流していますが、聴きどころはあります。

ヴァースが終わって、4分のキック・ドラムだけのストップに入り、そこからコーラスへの「戻り」で、ハルは、スネアでシンコペートした8分のビート(裏拍)を入れてきますが(こういう場合、キックでその表拍を入れるのも彼のいつものやり方ですが、この曲の場合は、わざわざそのためにキックを入れるまでもなく、そこまでのキックによる4分の連打の流れがあるので、とくに強く踏み込んで強調してはいません)、この際の微妙なタイムの遅らせ方は、彼のトレードマークで、60年代中期にはしばしば使っています。これを聴くと、あ、ハルだ、とニッコリなります。ドラム馬鹿としては、ちょっと血が騒ぐ一瞬です。

f0147840_17545224.jpgジャン&ディーンのライヴでストゥールに坐るハル・ブレイン。キック・ドラムのヘッドにはジャン&ディーンの似顔絵。右手の黒く四角いものはランプ付き譜面台。


ハル・ブレインというと、派手なフィルインで有名ですが、こういう、フィルともいえない、軽い一打にも特徴があり、工夫していることが感じられます。手数の多さ、華麗さ、明るさのみならず、わたしはハルのこういう「小さな」プレイも大好きです。ドラム好きには、ぜひ、そういう一面にも注目していただきたいと思います。

それにしても、トラックだけ聴いていると、ビーチボーイズだなあ、と思います。同じメンバーだから当然とはいえ、これではいくらなんでも「同じすぎる」(論理矛盾御免)といいたくなります。ブライアン・ウィルソンがそろそろ、サウンドを変えようとするのも当然です。このあんまりな「互換性」が、彼をしてPet Soundsに向かわせたのではないかと思うほどです。いや、珍説失礼。

◆ 歌詞のまとめ ◆◆
歌詞サイトでこの曲を取り上げているところは見あたらないので(たいして面白くもないSummer Means Funの歌詞があるのは、ささやかなりとはいえ、ヒットしたからでしょう)、以下にすべての歌詞をまとめておきます。

国内盤には歌詞カードがついているでしょうが、この曲には何カ所か非常に聴き取りにくいところがあるので、そのあたりをどう切り抜けたか、ちょっと興味があります。わたしは友人の助けを(おおいに)借りて切り抜けました(Thanks, Dean and Linda!)。コードは、ヴァースはG-Em-C-Dで、全体にシンプルなものです。


Tell'em I'm Surfin' lyrics
(Phil Sloan and Steve Barri)
Performed by the Fantastic Baggys

Hey mama, if any of the guys from my baseball team
Ever called me on the phone
To ask me to play in an important game
Just say their captain ain't at home

Tell'im I'm surfin'
(Don't care 'bout hittin' homeruns)
Tell'im I'm surfin'
(Wanna have me some fun, fun, fun now)
I'm trading in my bat and ball
Say I'll see you in the fall
I’m goin' surfin'

And if that pretty little girl from across the street
Who's been bothering me for days
To go swimming in the pool
Well, her pool is real cool
But it hasn't got 10 foot waves

Tell'er I'm surfin'
(She's a mighty, mighty cute girl now)
Tell'er I'm surfin'
(Gonna rather be shooting the curl now)
If she wants my company
I'll be out in wind and sea
I'm goin' surfin'

Last year I had a summer job
And all day long I had to run around
But now I can afford a new surf board
(Gonna be sleeping down at the beach inn)
And all summer long I'm gonna bum around

So just pack me a lunch and I'll be on my way
Oh yet there's one more thing to do
If the mailman comes with a letter for me
Just forward it to Malibu

Where I'll be surfin'
(Just travel in my '34 Ford now)
Tell'em I'm surfin'
(I really wanna waxin' my board now)
I won't be home for days
I'll be riding the waves
I'm going surfin'

I'm going surfin' (gonna throw my books away)
I'm going surfin' (you're gonna surf 24 hours a day now)
I won't be home for days
I'll be riding the waves
I'm going surfin'

by songsf4s | 2007-07-21 19:06 | サーフ・ミュージック
Summer Means Fun その1 (by the Fantastic Baggys)
タイトル
Summer Means Fun
アーティスト
The Fantastic Baggys
ライター
Phil Sloan, Steve Barri
収録アルバム
Surfin' Craze
リリース年
1964年
他のヴァージョン
Bruce & Terry, Jan & Dean
 
 
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◆ ユナイティッド・ウェスタン・スタジオ物語 ◆◆
ハリウッドはサンセット通り6050番地にあるユナイティッド・ウェスタンでは、夜のセッションがはじまろうとしている。スタジオは熱気に満ちて……いなかった。

ハル・ブレイン「(腕組みして天井をにらみ)まえのと同じでいいんなら、どうってことはないけれど……ヘイ、ジャン。テンポを変えてくれないと、また同じになっちゃうぞ」

ジャン・ベリー「いいよ、同じで。軽快に頼むよ。ノリがすべてなんだから。でも、ハル、またってどういうこと? この曲をやるのははじめてだけれど?」

ハル「ブルースとテリーのときも同じになっちゃったんだよ。聴いてないのか?」

ジャン「ラジオで一度……そういえば、同じだったね」

レイ・ポールマン「ジャン、オレは?」

ジャン「(ため息をつき)いいよ、同じで。もしも変えてくれたら、すごくうれしいけれどね、すこしでいいから」

レイ「いいラインはもう使っちゃったからなあ。まあ、ラインは変えてみるよ。でも、リズム・パターンはテンポを変えてくれないと……」

ジャン「ラインだけで十分だよ。よろしく」

ボーンズ・ハウ「なあ、ジャン。これって、無駄じゃないか。スティーヴにテープを借りればいいじゃないか。イコライジングを変えれば、べつのトラックにきこえるぞ。いや、まあ、同じトラックだから、まったくちがうってわけにはいかないけれど……」

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ユニヴァーサル・オーディオ社製コンソールとボーンズ・ハウ、うしろからのぞき込むジャン・ベリー

ジャン「(トークバックのスウィッチを切り)いいんだよ。どうせ税金でもっていかれるんだ。彼らに楽に稼いでもらって、機嫌よくやってもらったほうがいい。つぎのはキツいことになるのがわかっているしね」

ボーンズ「なるほど。でも、オレだけはやらせてもらうよ。チャックとはちがう音にしてみせる」

ジャン「ああ、頼むよ。手ざわりだけ、ちょっとちがえば十分だよ。イコライジングでね」

キャロル・ケイ「(コードを弾きながら)いつもいつも、G7の代用がD♭7+フラット・フィフスじゃ退屈よね。せめてキーだけでも変えてくれればいいのに、またGじゃないの。テンションつけちゃおうかな。(となりのトミー・テデスコに)あんた、どうしてそうお気楽なの。いつも同じコードばっかで、悔しくないの?」

トミー「悔しい? どうして? 同じコードを弾いても、ちがうコードを弾いても、同じ50ドルじゃないか。忘れたのか、オレたちは食うためにギターを弾いてるんだぜ」

キャロル「だって――」

トミー「勘弁しろよ。オレはちゃんと仕事をしている。あれを見ろよ」

と背後を振り返る。退屈したグレン・キャンベルが、「プレイボーイ」からはぎ取り、壁に貼りつけたミス・ジュライのセンターフォールドに向かって、ダートを投げつけている。

ジャン「オーケイ。じゃあ、いこうか。今夜は長いから、これは3テイクぐらいでよろしく。きみたちにはパイみたいに楽なもんだろ?」

ボーンズ「ジャン&ディーン、Summer Means Fun、テイク1」

トミー「そりゃどうかな、ボーンズ。バギーズから勘定して、ブルースたちのも入れれば、そろそろテイク20だ」

ボーンズ「テープは廻ってるぞ!」

ハル「(スティックを強く叩き合わせて静粛を促しながら)ワン-トゥー、ワン-トゥー-スリー」

ユナイティッド・ウェスタン・リコーダーでは、独創的で革新的なサウンドへのあくなき挑戦――ではなく、お気楽な音楽をきまじめにつくる、世にもつらい仕事がまた今夜もはじまった。

(この物語はフィクションです。実在の人物や事実に合致する点があったとしても、たんなる偶然に過ぎません。)

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腕を組んでドラム・ストゥールに坐るのはハル・ブレイン。右端、サングラスのフェンダー・ベース・プレイヤーはレイ・ポールマン。左端一番奥にトミー・テデスコの顔だけ、その手前、キーボードのアル・ディローリーの顔の陰にキャロル・ケイの金髪の頭とフェンダーのネックを握る左手だけ。ただし、スタジオはウェスタンではなく、ゴールド・スター。


◆ ティーネイジャーの夏休み讃歌 ◆◆
今回は、友人のMashi☆Toshiさんのブログ「3連のバラード・コレクション」(旧名「3連ロッカ・バラード」)との協賛企画です。まあ、わたしが勝手に「協賛」しただけですが。

そういう趣旨から、ヒット・ヴァージョンであるブルース&テリー盤ではなく、オリジナルと思われるファンタスティック・バギーズ盤を先に立てました。うちにはもうひとつ、ジャン&ディーン盤があります。

この3ヴァージョンはほぼ同時期(1964年)に、ハリウッドのきわめて狭い一区画で録音されましたが、そのへんの検討はあとまわしにします。冒頭においた駄話の意味は追々わかるので、これもあとまわしにして、まずは歌詞の検討から。お気楽な歌詞なので、いつものような七面倒なことは申しません。以下はファースト・ヴァース。

Surfin' every day down at Malibu
Neath the warm California sun
No more books, no more homework to do now
Summer means fun

マリブはLA郊外の土地で、富裕層の別荘やビーチハウスがあるそうですが、この曲でわかるようにサーフ・ポイントでもあり、サーフ・ミュージックには何度か登場しています。教科書も宿題ももうない、夏だ、楽しいな、というような、大人にはどうでもいいようなことが歌われていますが、これだけで、ティーネイジャーは、自分たちに呼びかけていることが了解できます。じっさい、この曲の共作者、フィル・フリップ・スローンはこのときはまだティーネイジャーだったそうです。

(以下、Summer Means Funその2につづく)
by songsf4s | 2007-07-09 22:53 | サーフ・ミュージック