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2012年 01月 22日 ( 1 )
追悼 エタ・ジェイムズ 後編
 
エタ・ジェイムズの父親はだれだかわからないのだそうですが、彼女自身はプール・プレイヤーのミネソタ・ファッツ(映画『ハスラー』では、ジャッキー・グリーソンが演じた。柄の合ったはまり役だった)だと云っていたそうです。だとしたら、すごい血筋ですが!

また、真偽のほどはわかりませんが、若いころにB・B・キングと付き合っていて、キングのSweet Sixteenは、彼女のことを歌ったものだと、エタ・ジェイムズ自身は信じていたといわれます。

B.B. King - Sweet Sixteen


さて、エタ・ジェイムズのメインラインの上澄みは前回の記事で並べたので、今回はチェス後期のオブスキュアな曲を選んでみます。

前回はすべてクリップでまかなえたのですが、オブスキュアなものになったとたん、クリップがなくなって、いきなりサンプルです。タイトルはSlow and Easyですが、じっさいの音はスロウでもイージーでもありません。

サンプル Etta James "Slow and Easy"

ドラムがちょっと鈍くさいのですが、こういうタイプのサウンドは好みですし、エタ・ジェイムズにも合っているのではないでしょうか。

もうひとつ同系統の曲を。

Etta James - Miss Pitiful


今度はちょっとテンポを落としたものを。

Etta James - Finders Keepers, Losers Weepers


ちょっとアーマ・フランクリンのPiece of My Heartを想起させる曲で(じっさい、この曲も歌ったみたらよかったのにと思う)、こういうのも悪くありません。泣いたり叫んだりしないのも好みです。こういうタイプで絶叫というのはよくあるパターンですが、勘弁してもらいたいものです。

やや外道趣味ですが、つぎは、こういう人が真っ白な曲を歌うとどうなるか、という興味で選びました。ランディー・ニューマンの代表作。

サンプル Etta James "Sail Away"

さすがに、年をとっても、エラ・フィッツジェラルドやジョニ・ミッチェルやアン・マレイのような、地獄の業火もかくやという悪夢の魔女声にならなかっただけあって、シャウトも控えめで嫌味がなく、わるくないレンディションです。

この曲のドラマーはだれだかわかりませんが、けっこうなタイム、けっこうなプレイで、好みです。これは73年の録音ですが、チェスも70年代に入ると洗練されたプレイヤーを使うようになったようです。シカゴの音には聞こえませんが。

ランディー・ニューマンのオリジナル・スタジオ・レコーディングはクリップがないので、スタジオ・ライヴを。

Randy Newman - Sail Away


まあ、ランディー・ニューマンですから、歌いあげたりする気遣いだけはぜったいにないのでありましてな!

最後は、ドン・コヴェイとスティーヴ・クロッパーが書き、コヴェイが最初に歌った曲。

サンプル Etta James "Sookie Sookie/Shotgun"

ドン・コヴェイがオリジナルではあるのですが、エタ・ジェイムズ盤が参照したのはコヴェイ盤ではなく、こちらのヴァージョンのような気がします。

Steppenwolf - Sookie, Sookie


これはステッペンウルフのデビュー・アルバムのオープナーで、中学生のわたしはおおいに感銘を受け、自分のバンドでやろうとした記憶があります。

なんてことはどうでもよくて、エタ・ジェイムズ盤のギターやオルガンの扱いは、ドン・コヴェイではなく、ステッペンウルフ盤に由来するものでしょう。

メドレーの後半、ショットガンについては、ヴァニラ・ファッジのカヴァーを踏襲した、などと断定する材料はなく、素直にジュニア・ウォーカー&ザ・オール・スターズのオリジナルからもってきたのかもしれません。

準備段階で選んだ曲は以上でおしまい。初期にもどって、お気楽な曲をおいておわかれとします。

Etta James - Come What May


年をとると、強いサウンドより、こういうもののほうが好ましく感じられるようになる、かどうかは、いまだに自分でも決めかねていますが。

エタ・ジェイムズに安らかな眠りを。


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ジョニー・オーティス
Midnight at the Barrelhouse: 1945-57
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エタ・ジェイムズ
The Complete Modern & Kent Recordings
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エタ・ジェイムズ
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Her Best : The Chess 50th Anniversary Collection
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ロック・ミー・ベイビー ザ・ヴェリー・ベスト [日本独自企画ベスト盤]
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Steppenwolf (BORN TO BE WILD)
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by songsf4s | 2012-01-22 23:58 | 追悼