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2011年 11月 15日 ( 1 )
The Best of Jim Gordon補足5 デレク&ザ・ドミノーズ
 
Pet Soundsシリーズは残り二曲で足踏みしたままで、ブライアン・ウィルソン・ファンには申し訳ないと思いますが、それなりに準備も必要ですし、ときとして、脳髄を酷使しなければならない場面もあるので、本日も順延ということにさせていただきます。

今回は、前回に引きつづき、お気楽なドラム小僧天国です。

世の中には、他人のやらないことをやりたがる人がいるもので、塀の向こうのジム・ゴードンに会いに行った人がいるそうです。

見たところ、まともそうで、ふつうに話してきた、と書いていました。そのときにジム・ゴードンがいったと書かれていたことのなかで印象に残ったのは、チャンスがあれば、またエリックとプレイしたい、という希望でした。

まあ、クラプトンのほうでうんというかどうかはなんともいえないし、何十年も叩かなかったプレイヤーが再び第一線で活躍できるとも思えませんが、これで思ったのは、意見が一致したな、ということです。

ジム・ゴードンが、デモーニッシュなプレイをするドラマーとして、はじめてその姿をあらわしたのは、デレク&ザ・ドミノーズのIn Concertでのことでした。遠慮なく、そう断言することにします。

高校三年のとき、渋谷のBYGに行ったら、ドミノーズのライヴがかかり、こんなすごいシンバルははじめて聴いた、と感嘆しました。この曲のイントロです。

Derek & The Dominos - Why Does Love Got to Be So Sad (Live)


いくらジミーがドラム・デヴィルでも、毎日、こんな凄絶なプレイをしているわけではありません。古今亭志ん生だっていっています、本気でやるのはせいぜい年に一度、毎日やっていたら、とてもじゃないが、体がもたない、とね。

手に入るかぎり、この曲のライヴを片端から聴きましたが、背筋に戦慄が走るほどの精密なビートを連発しているのは、この日だけです。よほど高品質のブツだったのでしょうな、この日のは!

しかし、あとから冷静に考えれば、純粋なスタジオ・ドラマーであることをやめ、ディレイニー&ボニーやジョー・コッカーとツアーにでるようになってから、ジミーは、ドラマーとして、第二段階に突入したのでしょう。「化けた」のです。

これまた、以前の編んだThe Best of Jim Gordonに入れたものですが、おさらいしておきます。

Derek & The Dominos - Evil


セッション・ドラマーとして、自分にはめていたたがをはずしちゃったのでしょう。フリーハンドを与えられたときのジミーが、すごいプレイをしはじめるのは、やはりこのへんからなのだと、このバックトラックを聴いても感じます。

The Best of Jim Gordonには、ほかにRainのライヴ・ヴァージョンも入れましたが、追加するとしたら、この曲あたりかな、と思います。またまた長くて恐縮ですが。

Derek & the Dominos - Instrumental #2


これはLast Sessionsに収録されたもので、ヴォーカル・オーヴァーダブ以前のバックトラックではなく、ウォーム・アップないしはジャムのたぐいでしょう。こういうリラックスした状態だと、ギリギリいっぱい、掛け値なしの技術とガッツを知ることができます、

先日、ご紹介した、ジョニー・キャッシュ・ショウのクリップでは、ジム・ゴードンは2タムのベーシックなセットを使っていましたが、ここでは、すでに追加のハイピッチ・タムの音がしています。いや、「音」という簡単な名詞ではすまないような、すさまじいサウンドですが!

Derek & the Dominos - Jam #5 (second half)


なにかの写真かクリップで見ましたが、この径の小さいタムは、タムタムとハイハットの中間に配置されます。一個のこともあり、二個のこともあります。ハル・ブレインのオクトプラス・セットのように、むやみにタムの数が多いセットをジミーが使っているのを見たのはたった一度、ジョー・コッカーのMad Dogs & Englishmenツアーのときだけです。

いちおう、そちらも貼りつけます。この曲も、オリジナルのThe Best of Jim Gordonに入れました。ダブル・ドラムの相方はジム・ケルトナー、このツアーのアレンジャー、ミュージカル・ダイレクターをつとめたリオン・ラッセルは、この曲ではギターにまわっています。

舞台上手[かみて]側のセットがジム・ゴードン、下手[しもて]側のセットがジム・ケルトナーです。

Joe Cocker - Mad Dogs & Englishmen - With a Little Help from My Friends


この際だから、史上最強のダブル・ドラムによるツアーからもう一曲、こんどはリオン・ラッセルはピアノ・ストゥールに坐っています。そうじゃなくちゃね、です。

Joe Cocker Mad Dogs - Cry me a River


この曲がこうなってしまうとは、なんともはや、とお嘆きのオールド・タイマーもいらっしゃるでしょうが、当時高校生だったわたしが最初に聴いたCry Me a Riverはこのヴァージョンだったので、逆に、あとでジュリー・ロンドン盤を聴いて、ひっくり返りました。

それでは、ジム・ゴードンは無関係ですが、その、ノーマルなヤツで本日は幕とします。

Julie London - Cry Me a River (live in Japan)


これは夫君にしてジュリーのプロデューサーもつとめた、シンガー、ピアニストのボビー・トゥループのクウィンテットと来日したときに収録したテレビ用のライヴです。レッキング・クルー・ファンのために付言しておけば、このときのギターは若きデニス・バディマーでした。

それでは、次回はPet Soundsのつづきをやろうぜ、と自分にプレッシャーをかけて、今回はおしまい。


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デレク&ザ・ドミノーズ(デラックス版2枚組、Evilを収録)
Layla & Other Assorted Love Songs
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デレク&ザ・ドミノーズ(セッションズ拡大版3枚組、Jamを収録)
The Layla Sessions : 20th Anniversary Edition
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ジョー・コッカー(リマスター拡大版2枚組CD、With a Little Helpも追加収録)
Mad Dogs & Englishmen (Dlx)
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ジョー・コッカー(DVD)
Mad Dogs & Englishmen [DVD] [Import]
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by songsf4s | 2011-11-15 23:52 | ドラマー特集