マーク・ルーイゾーンのThe Complete Beatles Recording Sessionsで、For Sale関係のデータを確認しました。前回ふれたWhat You're Doingは、あのテイク11で、いったんはOKとなったのだそうです。
もちろん、後日、リメイクされ、そちらのほうがリリースされることになるのですが、それにしても、いったんはあのワイルドなヴァージョンがOKになったというのは、ちょっとした驚きです。
本日はFor Saleのつづきです。まずはオフィシャル・リリースから。
The Beatles - I'm a Loser
おお、いまのミックスでははっきり12弦とわかるのだな、と当面の問題に関係ないことに気がいってしまいました。LPではよく聞こえなかったような気がするのですが、たんにわたしがぼんやりしていただけかもしれません。
いまユーチューブでI'm a Loserのヴァリアントを探し、あったものはクリップを貼りつけ、ないものはサンプルに、と思ったのですが、全部つなげたクリップなんていうのが見つかってしまいました。おやおや、これでI'm a Loserは完了とは驚きました。今回は、全部クリップですんでしまいそうな予感が……。
The Beatles - I'm a Loser
テイク1は、もたもたして、まだはじめないうちにテイク・カウントが進んでしまったところで笑いました。ノーマン・スミスは鬼軍曹タイプだったようです。いや、テイクの冒頭に長い無意味な部分があると、頭出しの邪魔になるのかもしれません。
テイク5がエンジニアにホールドされてしまったのは、appearのpの音が割れた可能性が高い、ということのようです。フランク・シナトラは録音する側の都合でリテイクというのは許さなかったそうですが、ジョン・レノンはあっさりセカンド・エンジニアの説明に納得して、リテイクに取りかかっています。まあ、シナトラがふつうじゃないのですが。
つぎの曲は、まだ各国のリリースがEMIにコントロールされる以前だったので、日本ではシングルA面になりました。イギリスではFor Saleからのシングル・カットはありません。為念。さらにいうと、日本では、No ReplyもRock'n'Roll MusicもシングルA面でした。Rubber Soulまで、いったい何枚シングル・カットしたのか、足し算が苦手なのでよくわかりません。
それでは例によってオフィシャル・リリースから。
The Beatles - Eight Days a Week
この曲は、各テイクのハイライトを編集したものがAnthologyに収録されていますが、The Beatles Studio Sessionsは、ばらして収録しています。
サンプル The Beatles "Eight Days a Week" (take 5 mono)
リリース・ヴァージョンはフェイド・インという、めったにない入り方をしていますが、各テイクを聴くと、つまりは、いろいろやってみたけれど、どうもうまくいかない、なにか入り方はないのかと苦しんだあげくの選択だったようです。
今日はbox.netが不調で、なかなかアップロードに成功せず、時間を空費してしましました。ぎりぎりいっぱいになってしまったので、つぎの曲はリリース・ヴァージョンを省略して、サンプルのリンクだけを貼りつけます。
サンプル The Beatles "She's a Woman" (take 4 stereo)
この曲のもっともunusualなヴァージョンのクリップを貼りつけておきます。このテイクをはじめて聴く方は驚くと思います。
The Beatles - She's a Woman (take 7)
本日はこれでおしまい、次回、さらにFor Saleをやるか、あるいはHelp!に進むか、今のところ未定です。
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