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2011年 09月 02日 ( 1 )
The Instrumental Dave Clark Five ドゥエイン・エディーの落とし子としてのDC5
 
前々回の「ジェイムズ・ボンド・テーマはだれがつくったのか: ヴィック・フリック・ストーリー」という記事に書きましたが、ヴィック・フリックのギターを聴いていて、思い出した曲があります。

The Dave Clark Five - Sweet Memories


これをはじめて聴いたとき、『ア・ハード・デイズ・ナイト』のRingo's Themeみたいだな、と思いました。

じっさい、この曲は彼らの唯一の主演映画『五人の週末』(英題Catch Us If You Can、米題Having a Wild Weekend)の挿入曲だったようです。『五人の週末』は小学校六年のときに一回見ただけなので、記憶から抜け落ちてしまい、後年、CDで聴いたときは、はじめての曲に感じました。

『五人の週末』予告編


なんだか散漫な予告編ですが、映画の出来自体もどうというほどのものではなく(十数年前、アメリカの友人がVHSを見つけてくれて再見できた)、DC5の熱心なファンと、スウィンギング・ロンドンのファッションに興味のある人、そして、断簡零墨までほしいというジョン・ブーアマン・ファン以外には用のないものでしょう。『ポイント・ブランク』から入ったブーアマン・ファンはがっかりすると思います。

しかし、63年から66年までのDC5はつねにハイ・レベルのアルバムをつくっていて、OST盤の出来はちょっとしたものです。Catch Us If You Can、Having a Wild Weekend、Whenの三曲が入っているだけで十分に価値がありますが、New Kind of Love、I Said I Was Sorry、Don't You Realiseといった歌ものはいずれも文句なし、さらに、他のアルバムでは一曲ぐらいしか聴けないインストが五曲も入っていて、その面でも好ましいものになっています。

Sweet Memoriesは、オーセンティックなDC5サウンドとはいえず、映画の挿入曲ということもあって、セッション・プレイヤーの録音をDC5名義にしたのではないか、という疑いが頭をもたげますが、とりあえず判断はできません。

ひとつだけいえることがあります。彼らがEMI(レーベルはColumbia)と契約する以前に、Ember(チャド&ジェレミーの最初のレーベルだった)からリリースしたシングルにもよく似た雰囲気のインストがあります。

The Dave Clark Five - First Love


これは、ドゥエイン・エディーの曲です。

Duane Eddy - First Love First Tears


ドゥエイン・エディーはイギリスで絶大な人気があり、ブリティッシュ・インヴェイジョン時代のバンドのギタリストの多くに影響を与えていますし、前々回に取り上げたヴィック・フリックも、エディーの影響であのようなサウンドをつくったと語っています。

わたしが、ヴィック・フリックを聴いているうちに、なんだかデイヴ・クラーク・ファイヴに似たようなインストがあったな、と思ったのも、あいだにドゥエイン・エディーをはさめば、当然ということになります。

もう少しデイヴ・クラーク・ファイヴのインストを並べてみます。まずは、同じサントラ盤から。

The Dave Clark Five - On The Move


こちらのほうは、セッション・プレイヤーではないか、なんて疑いはまったく感じません。スネアのサウンド、四分三連のフィルをはじめとするプレイ(基本的なタイムは悪くないのだが、けっこうミスが多い。この曲のイントロはかなり危ない)、ともにデイヴ・クラークその人だと感じますし、他のパートのプレイも、録音スタイルもいつものDC5です。

つぎの曲もまた、いかにもDC5らしいサウンドです。前の曲とタイトルが紛らわしいのは困ったものですが。

The Dave Clark Five - Move On


ストレート・ロッカーだから、ドラム・サウンドで判断できるわけですが、バラッドでも、DC5らしいと感じないでもないトラックがあります。

The Dave Clark Five - Theme Without A Name


60年代のポップ・グループによるバラッドの特徴であって、DC5だけの味というわけではないのですが、とりわけDC5のバラッドは、湿度がきわめて低く、さわやかな甘さがあります。

ねっからのファンなので、DC5をあれこれかけていると、止まらなくなります。ヴィック・フリックからの連想で、今回はインスト曲を並べましたが、DC5はマイク・スミスのヴォーカルを中心としたバンドであって、シャドウズのようなインスト・グループではありません。次回以降、数回にわたって、DC5の本線の曲を聴いてみようと思います。


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by songsf4s | 2011-09-02 23:52 | Guitar Instro