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2007年 12月 30日 ( 1 )
Auld Lang Syne by Jimi Hendrix
タイトル
Auld Lang Syne
アーティスト
Jimi Hendrix
ライター
traditional, adopted by Robert Burns
収録アルバム
Live at the Fillmore East
リリース年
1990年(1970年1月1日録音)
他のヴァージョン
Beach Boys, Jingle Cats, Brian Wilson, Esquivel, Three Stooges, Guy Lombardo, Bobby Darin, the Spotnicks
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Auld Lang Syneは、もちろん「螢の光」の原曲で、日本では卒業式にばかり歌う(いまどきはもう歌わない?)ので、そういう印象がないかもしれませんが、旧年を送り、新年を迎える歌として、クリスマス・アルバムにはよく収録されています。

とはいえ、つい10分前までは、こんな曲を取り上げるつもりはなかったのですが(耳にタコができるほど聴いていて、これからの一生、二度と聴かなくても、まったく差し支えないと思うわけです、思いませんか?)、ジミ・ヘンドリクス・ヴァージョンをもっていることを思いだしたので、その気になってしまいました。

f0147840_2357919.jpgジミヘンは歌わず、インストでやっているので、歌詞の解釈は省略します。七面倒なのは大嫌いですし、そもそも、よくわからないところがあるのです。ウェブには現代英語訳もあるようですので、そちらをご覧ください。いちおう一般的に歌われている歌詞を以下にペーストしておきます。auld lang syneを、機械的に現代英語に置き換えると、old long sinceです。辞書には「昔、過ぎ去りしなつかしき日々、旧友のよしみ」といった意味であると出ています。

Should auld acquaintance be forgot
And never brought to mind
Should auld acquaintance be forgot
And auld lang syne

For auld lang syne, my dear
For auld lang syne
We'll take a cup o' kindness yet
For auld lang syne

And surely ye'll be your pint-stowp
And surely I'll be mine
And we'll take a cup o' kindness yet
For auld lang syne

We twa hae run about the braes
And pou'd the gowans fine
We've wandered mony a weary foot
Sin' auld lang syne

We twa hae sported i' the burn
From morning sun till dine
But seas between us braid hae roared
Sin' auld lang syne

And ther's a hand, my trusty friend
And gie's a hand o' thine
We'll tak' a right good willie-waught
For auld lang syne


◆ 各種ヴァージョン ◆◆
ジミヘンは、オクターヴ奏法も使って、楽しくやっています。フィルモア・イーストのライヴで、ビル・グレアムの新年の挨拶のあとに出てきます。ということは、1969年12月31日の夜から、ジミヘンはプレイしつづけていたのでしょう。こういう曲をやると、ウッドストックのときのアメリカ国歌を連想しますが、こちらのほうがずっとまともにやっていますし、そもそも、政治的な意味合いのない点が好ましく感じられます。

f0147840_2359889.jpgつぎにいいのは、ボビー・ダーリン盤でしょうか。イントロのオーケストラがすんげえ音で鳴っています。やっぱり潤沢な予算がつく第一級のアーティストの盤というのは、しみったれたところがまったくなくて、うれしくなります。歌詞はクリスマス用に大きく変更されています。というか、auld lang syneという3語が出てくる以外はまったく別物。

昔、FENのジム・ピューター・ショウで、ボビー・デアランという知らない名前がアナウンスされ、だれだろうと思っていると、Splish Splashだの、Dream Loverだのといったボビー・ダーリンの歌が流れ、そのたびにわたしはコケていました。Darinというスペルとの整合性に配慮すると、「デアリン」あたりが適切なようです。昔の人がまちがえてしまったので、もうどうにもなりませんが。

Jimi HendrixのJimiだって、たんなるJimmyの綴り換えにすぎず、発音は同じだから、ほんとうはジミー・ヘンドリクスとするべきだったわけで、これも昔の人の勘違いの一例。Jimi Hendrixをジミ・ヘンドリクスと書くなら、Jimmy Pageもジミ・ペイジとするのが論理的です。さらにいうなら、Tommyも、トミとしなければなりません。Joni Mitchellのジョニだっておかしいのですが、きりがないから、このへんで打ち止め。

ジミヘン並みにイカれたヴァージョンとしては、このクリスマス特集では何度も登場し、もはやおなじみになったであろうエスクィヴァルのものがあります。テレミン(テルミン、セラミンなど、表記はいろいろあり)の演奏をバックに、エスクィヴァル自身が、思いきりリヴァーヴをかけた声で、スペーシーでファーラウトなお別れの挨拶をします。むちゃくちゃに訛った英語とスペイン語のチャンポンなので、挨拶の言葉自体からしてアヴァンギャルド。最後のUntil next time, adiosが、「オンティル」に聞こえます。

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テレミン博士と彼の発明物。垂直のロッド・アンテナに手を近づけるとピッチが下がり、遠ざけると上がる。水平に突き出たループ・アンテナに手を近づけるととヴォリュームが下がる。

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テレミン演奏の第一人者、クララ・ロックリン。こちらのテレミンは、ヴォリューム・コントロールもロッド・アンテナになっている。

ジングル・キャッツは、いうまでもなく、つねにエンターテインしてくれます。残念ながら、この曲ではいつものハーモニーの冴えが感じられませんが。

f0147840_093495.jpgスプートニクス(毎度申し上げるAdd More Musicの「レア・インスト」ページで入手できるので、ご興味のある方は右のFriendsリンクからどうぞ)、ビーチボーイズ、ブライアン・ウィルソン、ガイ・ロンバードは、まともにやっています。

ア・カペラのビーチボーイズというのは、わたしには面白くもなんともありません。ブライアンのソロも、ビーチボーイズ盤のリメイクのようなものです。たとえばパイド・パイパーズみたいに、もっと変な音を使ってくれないものかと思います。60年代に入って、コーラス・グループのヴォーカル・アレンジ/テクニックは退化した、と最近は考えています。40年代、50年代のグループのほうがずっと複雑なアレンジで、楽しめます。

f0147840_0115463.jpgThree Stoogesと書くとわからないかもしれませんが、「三バカ大将」のことです。彼らも、まったくちがう歌詞で歌っています。聴き取りをやっている暇はないので、ネグりますが、なにか三バカ大将らしいギャグが入っているのかもしれません。子どものころ、かなり熱心に見ていました。

以上、年末なので、道草すら短く、本体はもっと短く、八つ当たりもほどほどに切り上げ、駆け足で各ヴァージョンを見ました。もういくつ寝るとお正月、冗談半分だった年内無休宣言も、どうやら達成できそうな雲行きで、ホッとしています。今日が最大のピンチで、適当な曲がないから休もうかと思いました。螢の光が出たからといって、当ブログまで店じまいするわけではなく、明日も「営業」し、2007年を締めくくるつもりですので、よろしくどうぞ。
by songsf4s | 2007-12-30 00:03 | クリスマス・ソング