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2007年 12月 14日 ( 1 )
Santa Claus Is Coming to Town その2 by Jackie Gleason
タイトル
Santa Claus Is Coming to Town
アーティスト
Jackie Gleason
ライター
Fred Coots, Haven Gillespie
収録アルバム
Merry Chirstmas
リリース年
1956年
他のヴァージョン
別掲
f0147840_071283.jpg

昨日のつづきで、またSanta Claus Is Coming to Townです。昨日ふれられなかった残る40ヴァージョンほどを一気にいくつもりですが(アーティスト一覧は昨日のクリスタルズのSanta Claus Is Coming to Townを参照願います)、本日は、ジャッキー・“ミネソタ・ファッツ”・グリースンを看板に立てたので、まずはインストものから見ていきます。

◆ インスト、オーケストラ篇 ◆◆
f0147840_0161622.jpgジャッキー・グリースン盤は、この曲のアレンジとしてはアブノーマルなほうで、そこが魅力になっています。元気よくやるのがこの曲のアレンジの主流なのですが、グリースン盤は、テンポが非常にゆるく、ふわふわととらえどころのない、でも、気持ちのよいバラッドにアレンジしています。

f0147840_0164399.jpgジャッキー・グリースンというと、いまだに『ハスラー』のミネソタ・ファッツだと思っている人間なので、いったい、あの俳優がなんだって山ほど盤を出したのか、よくわかりません。音楽的才能があったのか、それとも、たんに、テレビ番組のホストとして、看板に立っていただけなのか? どうであれ、グリースンの盤は、うちにある数種を聴くかぎりでは、なかなか気の利いたアレンジが多く、内実はどうであろうと、立派にブランド名になっています。まあ、理屈のうえからいっても、アレンジと作曲にたけた、非常に有能な協力者が影にいたことはまちがいないでしょう。

f0147840_021610.jpgエスクィヴァルはインスト、それもわりに大編成のものをつくっているのですが、Santa Claus Is Coming to Townは、混声コーラスが入っています。しかし、コーラスも楽器のひとつみたいに扱われています。以前にも書きましたが、天然で珍な人なので、このSanta Claus Is Coming to Townも、なんとなく珍がただよっています。つぎつぎとリード楽器/ヴォイスを替え、ノリも変え、さらには、楽器が弾くラインも変えていく、変化に富んだアレンジで、とりわけ途中で出てくるピアノが印象的。エスクィヴァルの珍がいいほうに出た、出来のよいヴァージョンです。

f0147840_0234493.jpgドメニコ・サヴィーノ・オーケストラというのは、国籍すら知らないのですが、ご家庭向きの安心安全アレンジという感じで、ハリウッドのオーケストラのような派手さ、華やかさはありません。

ジョン・クラインという人もぜんぜん知りませんし、クリスマス・オムニバスに収録されたこのSanta Claus Is Coming to Townしかもっていません。チャイム、ゴングのたぐいの使い方が面白く、飽きさせません。ベースのグルーヴがよく、全体の流れをコントロールしています。

ホリリッジ・ストリングスというのは、実体のあったものなのかどうかよくわかりません。とりあえず、わが家にある数トラックを聴くかぎりでは、ハリウッドが山ほど生産した、イージー・リスニングのブランド名のひとつであり、実体はほかのオーケストラと「一心同体」のような気がします。ということは、逆にいうと、品質保証でもあるわけで、このホリリッジ・ストリングス盤Santa Claus Is Coming to Townも悪くありません。ハリウッドらしいスケール感、奥行きのあるサウンドです。フレンチ・ホルンがけっこう。

◆ インスト、コンボ篇 ◆◆
ジミー・マグリフ盤も、なかなかけっこうな出来です。ビッグ・バンド・アレンジもクリスマス・ソングに合っていると感じますが、こういうものを聴くと、やはりハモンドもクリスマスの雰囲気にふさわしいと感じます。

f0147840_031220.jpgマグリフ盤は7分弱の長いランニング・タイムで、数曲のクリスマス・ソングをメドレーでやっています。転調とともに、メドレーで変化をもたせるのも、クリスマス・ソングのアレンジにおける常套手段です。これは、以前にもRudolph the Red-Nosed Reindeerでご紹介した、キャピトルのUltra Loungeシリーズのクリスマス篇、Christmas Cocktails Volume Oneに収録されたものです。クリスマスになると、もっともよくかける盤です。

Santa Claus Is Coming to Townはやっていませんが、ヘンリー・マンシーニのクリスマス・アルバムもメドレーが多く、アレンジャーはみな、クリスマス・ソングのシンプルなコード進行に苦しみ、2ヴァースが限界、3ヴァースはもたないと判断しているのではないでしょうか。ハリウッド音楽界などにいたりすると、アレンジャーはみな、毎年秋には、テレビや映画も含め、相当数のクリスマス・ソングのアレンジをするハメになったにちがいありません。想像すると、背筋に戦慄が走ります。これを数年つづけたら、もう完璧な忍法筒涸らしで、一滴も出なくなるでしょう。

ヴェンチャーズのクリスマス・アルバムのアレンジは、そういうあたりから出てきたのかもしれません。なにしろ、少なくともイントロはみな有名曲からの借り物、本体のアレンジもおおむね借り物、忍法筒涸らしで干からびていったアレンジャーたちは、そりゃないだろ、と怒り、うらやみ、ねたんだのではないかと想像します。

f0147840_057927.jpgこのSanta Claus Is Coming to Townでは、シャム・ザ・シャム&ザ・ファラオーズの大ヒット曲、Wooly Bullyのイントロとアレンジを借用しています。63年にフィル・スペクターが、そして64年にアヴァランシェーズが、それぞれ遠慮がちにやった借用を、65年のヴェンチャーズは大々的にやった、というか、それを売りものにしちゃったのだから、大胆さの勝利です。

しかし、ギター・コンボにとっても、シンプルなコード進行というのは、やはりアレンジ上のきびしい制約になることに変わりはありません。編成がシンプルな分、オーケストラの場合より、コンボのほうが細部では苦しんだのではないでしょうか。ヴェンチャーズのクリスマス・アルバムが転調を多用したのは、そのあらわれと感じます。この曲でも、Aでスタートして、途中でDフラットに転調して、変化をつけています。

Wooly Bullyは同じ65年の最新の大ヒット曲(ビルボード2位)だから、当時のリスナーにはすぐに出典がわかりましたが、いまとなっては、どうでしょうか。この曲の有名なカヴァーなどないので、いまでは忘れられているように思います。となると、ヴェンチャーズのクリスマス・アルバムの他の曲も、もう出典がいまのリスナーにわからないものが多くなっているはずで、シャレにも賞味期限があるものですねえ。時事ネタだったのか!

スリー・サンズ盤は、毎度同じことばかりいっていますが、チューバが聞こえないところは楽しめますが、チューバが聞こえるところは、勘弁しろよ、です。ヴィニー・ベルのギターは楽しめるのですが。

f0147840_145352.jpgわたしはMG'sの大ファンなのですが、わが家にある彼らの盤のなかで、クリスマス・アルバムはもっとも精彩を欠いていると感じます。有名アーティストがクリスマス・アルバムをつくる場合、二種類の基本的な方針があります。クリスマスらしさを優先するか、自分の個性を優先するか、です。主体性の維持を優先するか、客体を優先するかの選択、と言い換えることもできます。

ふつうのおとなしいクリスマス・ソングを聴きたいなら、わざわざMG'sのクリスマス・アルバムは買わないと思います。MG'sらしい、血の騒ぐサウンドでやったクリスマス・ソングが聴きたいから、MG'sを買うのじゃないでしょうか。このへんの需要に対する計算違いが、この盤にはあったような気がします。MG'sらしいサウンドのものはほんの一握りにすぎず、後半なんてもう静かなもので、オルガンによる教会音楽を聴いているみたいです。Santa Claus Is Coming to Townも、血湧き肉躍るMG'sサウンドではなく、教会の借りてきた猫です。

ラムジー・ルイスは、ジャッキー・グリーソンのようにムーディーにやっていますが、似ているのはテンポだけで、出来は雲泥の差。こういうピアノ・バー風の音は、音楽の堕落がいきつく底の底のどん底だと、わたしはつねづね考えています。もっときびしい音を出さないと。どうせリスナーはみなしらふじゃないからと、ナメてかかっているのでしょう。リスナーをナメた音楽ほど不快なものはありません。

f0147840_1123271.jpgそれから、今日はじめて聴いた50ギターズのクリスマス・アルバムに収録されたヴァージョンもあります。コンボとはいえないのですが、オーケストラともいいにくい、困った編成で、って、そんなことはどうでもいいのですが、なるほど、配布元であるAdd More Musicのキムラセンセが、非推奨ダウンロードだとおっしゃるだけのことはあって、曰くいいがたい、微妙な出来です。

とはいえ、わが家にあるCマイナス級のゴミにくらべて、とくにひどいということはなく、せいぜい、あまり褒めどころがない、といった程度です。これは末期のメンバーがまったく異なるアルバムだそうで、もはやアレンジのひらめきもなければ、すぐれたソリストのスリリングなパッセージもないというだけで、積極的にひどいのではなく、消極的にすぐれているといった程度の、かわいいダメさかげんです。どなたでもダウンロードできるので、みなさんも、右のFriendsリンクからAdd More Musicにいらっしゃり、ご自分の耳でおたしかめください。非傑作なので、配布は期間限定、クリスマスを過ぎたら抹消とのことですから、お急ぎあれ。

◆ ヴォーカルもの1 ◆◆
さて、ここからが難所です。ヴォーカルものには、あまり好きなものがないのです。

f0147840_1253337.jpg昨日すでにふれたビング・クロスビーとナット・コールのものをのぞくと、楽しめるのはやはりフランク・シナトラでしょうか。録音時期がわからないので、呼び名をつけられないのですが、二種類のヴァージョン、どちらもけっこうな出来です。ただし、シンディー・ローパーとのデュエットは不要。どういう企画意図だったのか、つまらないことをしたものだと思います。

だいたい、年をとると、みなデュエットで目先を変える傾向が近年はあって、うちには、ヴァン・モリソン、ディラン、ニール・ヤングその他のヴェテランたちの順列組み合わせが山ほどあるのですが、この悪い慣例はシナトラに範をとったのじゃないかと思っています。もうやめましょうや。ひとりでダメになったものを、ふたりでやったら、ダメさが倍増するだけです。

f0147840_1262023.jpgバール・アイヴズは不思議な魅力のある人で、こういうのはもう持って生まれたカリズマだから、といっておくのが安全でしょう。うまいとは思わないのですが、雰囲気をもっています。俳優としての味が、そのまま歌の味になっているのでしょう。クリスマスにふさわしいキャラクターで、サンタクロースが歌いにきたみたいなものです。

リーナ・ホーンの声やシンギング・スタイルが好みというわけではないのですが、彼女のSanta Claus Is Coming to Townのバックの管はちょっとしたものです。ドラムがフィルインでアクセントをまちがえるのが玉に瑕ですが、おおむね楽しめます。

f0147840_1284583.jpgフォー・シーズンズは、いつもの彼らのスタイルでやっていて、そのかぎりにおいてはけっこうだと思います。ただし、ドラムがミスの大量生産で、フィルインにいくたびに、椅子から転げ落ちそうになります。ドラム・サウンドとしてはいつもと変わらないのに、なぜフィルインだけ、どれも失敗しているのか、不思議です。音としてはゲーリー・チェスターに聞こえるのに、プレイはチェスターには聞こえません。ドラムさえちゃんとしていれば、まずまずの出来だったのに、惜しい。

f0147840_1301094.jpgルーニー・チューンのクリスマス・アルバムに収録された、バグス・バニーのSanta Claus Is Coming to Townは、あらら、です。われわれ日本人は、オリジナルの声優の声を知らないので、面白さがわからないのです。声優がアニメと同じように「暴れ」ているのだと思いますが、バックのサウンドはストレートなもので、笑えません。アニメの音楽というか、楽器による効果音はすごかったので(アール・パーマーが、生涯でもっともむずかしかった仕事のひとつは、ワーナーのアニメの音楽だったといっています)、そういう線でやってくれるのを期待したのですが。

◆ ヴォーカルもの2 ◆◆
エディー・コールという人は、これ一曲しかもっていませんが、雰囲気をもった歌い手で、ほかのものも聴いてみたくなりました。俳優としてのキャラクターがいいほうに出たのでしょう。

f0147840_1331340.jpgこれはワーナーの俳優、といっても本編ではなく、テレビ・ドラマのスターたちによるクリスマス・アルバムに収録されたものです。エフレム・ジンバリスト・ジュニアやエド・バーンズ(ともに『サンセット77』)や、コニー・スティーヴンズ(『ハワイアン・アイ』)ならすぐにわかりますが、エディー・コールはどういうドラマに出ていたのか知りませんでした。盤のクレジットに『Bourbon Street Beat』とありますが、記憶にないドラマです。しかたなく調べてみて、ひっくり返りました。エディー・コールはナット・キング・コールのお兄さんなのだそうです。知らなかったのはわたしだけでしょうかね。いや、とんだ失礼をいたしました>お兄さん。

弟に運をもっていかれてしまったようなパフォーマーで、これといった代表作もないようですが、なにも知らずに歌を聴いた印象でいえば、賽の目がひとつちがっていれば、ナットほどではないにせよ、なにかいいものを残せたのではないかと感じます。

f0147840_1442680.jpgビーチボーイズ盤は、ビッグ・バンド・アレンジと水と油のように思うのですが、ファンはべつの感じ方をしているかもしれません。ブライアン・ウィルソンの声はともかくとして、マイク・ラヴはまったくお呼びでないシンギング・スタイルと声質です。でも、ドラムがメチャクチャにうまい! ハル・ブレインではありません。だれでしょうか。ジャック・スパーリング、アーヴ・コトラーなど、そちらの系統のプレイヤーではないかと思うのですが、宿題としておきます。宿題といってから、3年もたつと、自然に聞き分けられるようになっているものです。それにしても、毎度のことながら、ハリウッドのプレイヤーの層の厚さには驚きます。

ブレンダ・リー盤は、彼女の声や歌い方がお好きな方なら楽しめるでしょう。サウンドに特長があるわけではありませんが、のどかな雰囲気は悪くありません。

f0147840_1452257.jpgレイ・コニフは、左チャンネル女声、右チャンネル男声という、男女七歳にして席を同じゅうせず式のステレオ定位の混声コーラスでやっています。左側の女声コーラスが、ときおりウィーン少年合唱団風になるあたりが聴きどころでしょうか。

レーナード・スキナードは、ブギー・アレンジでやっています。2本のギターでリックを弾くところが、このバンドらしいお楽しみです。歌ものじゃなくて、インストにいれたほうがいいくらいで、歌はどうでもよく、ギターのからみだけが魅力です。Sweet Home Alabamaのときから、そればっかり求められて、あちらはうんざりしているかもしれませんが、ギター・アンサンブルというのは、ありそうでないんです。あまりSanta Claus Is Coming to Townらしくは聞こえないアレンジですが、ギターが楽しいので、曲はなんでもかまいません。

ペリー・コモはペリー・コモ独特のスタイルで、ウィリー・ネルソンはウィリー・ネルソン独特のスタイルで、ちゃんとやるべきことをやっています。それぞれの方面がお好きな方には十分に楽しめるでしょう。

ポール・アンカは、えーと、どの曲だったか、最近取り上げたクリスマス・アルバムで褒めたように、ビッグ・バンド・サウンドが素晴らしく、それだけでけっこう楽しめます。

◆ デトロイト勢 ◆◆
f0147840_1494346.jpgモータウンのものには、あまりいいものがありません。テンプテーションズは、8ビートでやっています。うーん、これはどうでしょう。Rudolph the Red-Nosed Reindeerのアレンジほど、ピタリとはまっている感じはしません。でも、ヴォーカルはさておき、後半のオーケストラ・アレンジには魅力があります。これはこれで、テンポ、リズム・パターンの選択はまちがっていないのかもしれません。

スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ盤は、のどかといえばのどかですが、言い方を変えると、キレがないわけで、いただけないサウンドです。初期のモータウンはみんなこんなもので、大都会のきびしいビジネスを知らなかったころのよさがあるといえばあります。奥歯に物のはさまった言い方をやめると、ちょっとのんびりしすぎで、単調で、退屈です。

f0147840_1513052.jpgスプリームズは、ハリウッド録音ではじめて大ヒットが生まれたので、以後、ほどんどすべてがハリウッドで録音されていて、このクリスマス・アルバムのリイシューCDには、ちゃんとその旨が明記されました。でも、出来がよくないからハリウッド録音を認めたのではないかという気がします。もともと、たいしたヴォーカル・グループではなく、はっきりいって下手ですし、ダイアナ・ロスのいやったらしい声は、当時からあまり好きではなく、ソロになってからはサウンドまで嫌味になり、ラジオから流れてくるたびにスウィッチを切って、2分30秒経過するのを待ったものです。

それでも60年代には好きだったのは、ホランド=ドジャー=ホランド作品のもっとも出来のよいものが彼女たちにまわされたことと、サウンドのよさに惹かれてのことでした。彼女たちにはスタンダードを歌ったアルバムがあるのですが、気色の悪いラス・ヴェガス・アクトみたいで、耐えられない出来です。このクリスマス・アルバムは、まさにラス・ヴェガス調で、R&Bのかけらもありません。だれかがなにかを勘違いしていたか、冗談ではなく、ラス・ヴェガスでの余生を織り込んだアレンジなのかもしれません。

ジャクソン5は、マイケル・ジャクソンがお好きな方にはこれでいいのでしょうが、無関係な第三者には聴くべきものがないサウンドです。速すぎて、グルーヴもなにもあったものじゃありません。

◆ 火の車の家計が生みだすもの ◆◆
時間がなくなってきたので、このへんでおしまいとします。残ったヴァージョンには、ひと言でも褒めておきたいものなどないと思います。ルイ・アームストロング盤は、サウンドは立派ですが、ヴォーカルがエラ・フィッツジェラルドに聞こえるので、評価対象外です。

f0147840_1542257.jpgカーペンターズ・ファンは、こんなんでも満足なのでしょうが、無関係な第三者がわざわざ聴くようなものではありません。

ボビー・ヴィントンは、録音年がわかりませんが、かなり新しめの音で、60年代前半のヒット曲が印象に残っている方には向いていません。

キャリア末期の下降線に入ったシンガーたちがやることは、三つあると思います。スタンダード(ロックンロール・スタンダードも含めて)アルバムをつくる、だれかとデュエットまたは共演をする、そして、クリスマス・アルバムをつくるです。

多くのクリスマス・アルバムの問題はここにあります。腐ってからの録音なのです。大リーグで使いものにならなくなった有名選手が日本にやってきて、十代のルーキー投手に軽くひねられてしまうのを見るような、情けない気分になるトラックが多数あります。まあ、そうとわかっていて、集めるほうが馬鹿なのであって、あきらめるしかありませんがね。

やはり、そのキャリアのピークである1963年、二十三歳でクリスマス・アルバムをつくったフィル・スペクターは偉かったと思います。とてつもない才能をもった人が、長い時間と厖大な経費を投入して、精魂こめてつくりあげた傑作と、人気が下降し、手もと不如意になって、やむなく生活費稼ぎとして手っ取り早くでっち上げた盤を比較するのは、はなからお門違いでした。
by songsf4s | 2007-12-14 00:10 | クリスマス・ソング