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Winter's Here by Robin Ward
タイトル
Winter's Here
アーティスト
Robin Ward
ライター
Gil Garfield, Perry Botkin Jr.
収録アルバム
Wonderful Summer (bonus for the reissue of the album)
リリース年
1964年
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デイモン・ラニアンに関係のある、もう1曲のクリスマス・ソングをすぐにでも取り上げるようなことを書いたのですが、検索してみたら、またしても30種ばかりのヴァージョンがずらっと並んでしまい、そうは問屋が卸さないことがわかりました。

以前から、このヴァージョンがベスト、と思っているものがあればともかく、決定盤またはきわめて異色のアレンジによるヴァージョンというものが見あたらず、看板に立てるものが決められないことも、すぐに取りかかれない理由のひとつです。引っぱるつもりはなかったのですが、来週あたりに取り上げることにします。

f0147840_0452378.jpgデイモン・ラニアンで思いだしましたが、「Guy and Dolls 歌詞」というキーワードで何度か当ブログにいらしている方に申し上げます。この曲の、とくにサミー・デイヴィス・ジュニアのヴァージョンはわたしも大好きです。この曲で検索していらしたということは、リクエスト同然なので、なんとかこじつけの理由を見つけるつもりですから、ときおり検索をかけていただければと思います。いっそ、「リクエスト」をジャンルにして、特集の端境期にでもやりますか。

さて、上述のようなしだいで、今日もクリスマス・ソングは一休みして、昨日のCalifornia Dreamin'に引きつづき、もう1曲、初冬の歌を取り上げます。

ロビン・ウォードの曲は、すでにWonderful Summerを取り上げていますので、彼女のキャリアについてはそちらをご覧ください。Winter's Hereは、Wonderful Summerのストレートな続篇というわけではありませんが、明らかに前作のヒットを意識したものになっています。

◆ いつも青空(ホントに?) ◆◆
それではファースト・ヴァース。

Winter's here
And the rain is falling down
And it's such a lonely town
Now thet winter's here

「冬がやってきた、そして雨が降っている、町はすっかり寂しくなってしまった、冬が来たのだから」

見てのとおりで、なにも付け加えることはありません。基本的に、このヴァースは導入のみで、本体ではありません。つづいてセカンド・ヴァース。

Summer's gone
And the joys that we knew then
Hope to live them once again
Now thet winter's here

「夏が去るのといっしょに、わたしたちのあのころの喜びも去ってしまった、こうして冬になってみると、あの時をもう一度生きたいと思う」

というわけで、これが本体です。この曲がWonderful Summerの続篇だとするなら、彼女、まだあのときのことを引きずっていることになります!

つづいてブリッジ。

I never thoght I'd find a love so true
A summer love to last the whole winter through

「すばらしい愛、冬までずっとつづくような夏の恋にめぐりあうなんて思わなかった」

ここはちょっと「あれ?」となるのですが、現実につづいているといっているわけではなく、はじめからそんなことがあるなんて思っていたわけではない、だから、しかたがないのだ、といっているのです。

最後のヴァース。

Winter's here
But sky is always blue
Every time I think of you
Now that winter's here

「冬がきた、でも、あなたのことを考えればいつも青空、冬がやってきた」

Wonderful Summerを思わせるような、顔で笑って心で泣いて、といった、空元気、痩せ我慢のヴァースと感じます。

◆ ヒットとミスの微妙なあわい ◆◆
サウンドはヒット曲Wonderful Summerをほぼ踏襲していますし、楽曲の出来そのものも悪くはありませんが、Winter's Hereのほうは、バブリング・アンダー・チャート(100位以下)に一週のみ顔を見せただけで終わっています。いま、バブリング・アンダー・チャートを見て、ジャッキー・ウォードという人が78年にA Lover's Question(クライド・マクファーターのヒットのカヴァーでしょう)という曲をやっているのに気づきました。ロビン・ウォードの本名はジャッキー・ウォードなのですが、同一人物でしょうか?

f0147840_0485717.jpgよけいなところに入りこみましたが、Wonderful Summerがトップ40入りし、Winter's Hereがバブリング・アンダーで沈むという、寒暖計の水銀柱の高さに比例する結果になったのは、やむをえないというか、相応のところだと感じます。同じダウナーな歌詞でも、夏ものには甘みが感じられるのですが、冬ものは冷え冷えとした印象になります。テンポもWinter's Hereのほうは遅めですし、なによりも、わたしの好みからいうと、バックコーラスにWonderful Summerのような圧倒的魅力がありません。いや、かなり魅力的なんですよ。でも、Wonderful Summerほどすごくはないのです。

とはいえ、フィル・スペクターの手法を応用し、同じゴールド・スター・スタジオで録ったと思われるサウンドは、Winter's Hereでも失われていません。冬のムードをつくることにも成功しています。結局、問題は、こういうムードは夏の終わりのムードほど歓迎されないということと、どうしても、Wonderful Summerと比較してしまうことにあるでしょう。Wonderful Summerが非常にうまくいっているために、この曲は割を食っています。

このところ、毎度毎度うるさくて恐縮ですが、この曲のドラムもまた、まちがいなくハル・ブレインです。ブリッジの終わりに出てくる、タムタム1打、それにつづく、ストリングスのスタカートを補強する8分音符のアクセント、その直後のライド・ベル、そしてそのまた直後、「ハル・ブレイン署名入り」の得意技、伝家の宝刀「ストップ・タイムからの戻り」のキックとスネアのコンビネーションによるシンコペートした8分の3打、この流れには惚れ惚れします。この一連のプレイだけでも、この曲を聴く価値があるほどです。

◆ バッタもののような正規盤 ◆◆
たまに、インチキくさいリイシュー・レーベルの再発LPなどに、ソングライター・クレジットもなければ、ジャケットの記載とじっさいの曲順(はなはだしい場合は収録曲自体)が異なっているものがあります。

f0147840_051931.jpgわが家にあるロビン・ウォードのWonderful SummerのリイシューCDは、そのようなバッタものではなく、曲数のわりには馬鹿高い国内正規盤なのですが、ソングライター・クレジットがどこにも記載されていません。音楽だけでなく、データにも金を払っているつもりなのに、こういう詐欺同然のインチキ商品を売りつけられると、ムッとなります。ウェブで調べたかぎりでは、Wonderful Summer同様、このWinter's Hereも、ペリー・ボトキン・ジュニアとギル・ガーフィールドの共作のようなので、そのように記載しました。

ついでに検索に引っかかったのですが、You TubeでWinter's Hereを聴くことができます。映像は45回転盤が廻っているだけのものですが!

ついでに、かつてハリウッドで活躍したギタリストである、ペリー・ボトキン・ジュニアのお父さん、ペリー・ボトキン・シニア(当たり前のことを書いて申し訳なし)のプレイを聴くことができました。レス・ポール風で、なかなかけっこうなプレイです。アルバムを聴きたくなりました。
by songsf4s | 2007-12-07 00:02 | 冬の歌