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ジェリー・ラゴヴォイ・ストーリー Stay With MeとStop(ロレイン・エリソン、ハワード・テイト)
 
同じ材料でつづけて記事を書いていると飽きてしまい、気分はよそに流れ出ていくのがつねです。今日はリック・ネルソンを流していました。いろいろ考えるべき材料のある人で、聴けば聴くほど、あれこれと調べることを思いつきます。

また、Cleopatra: The Movie That Changed Hollywoodなんていう映画の冒頭のほうもツイッターをメモがわりにしながら見ました。これまたリック・ネルソンのキャリア同様、ハリウッドの歴史そのもので、リッキーの歌と60年代はじめの廃墟のようなハリウッド映画産業が頭のなかで交錯しました。

『クレオパトラ』の公開は1963年、すなわち、フィル・スペクターがBe My Babyをリリースした年です。世紀の大失敗作と世紀の傑作が交錯したこの決定的な年を境に、ハリウッドは撮影所の廃墟となり、音楽の都としての相貌を顕かにします。

ついでにいえば、リック・ネルソンはこの年、デッカに移籍し、Fools Rush Inをヒットさせます。そういうことを考えながら、映画を見、音楽を聴くと、次元がひとつ加わって、愉しみが立体的になります。

そういう観点から、「クレオパトラ:ハリウッドを変えた映画」のことはいずれ当ブログに書くつもりです。

◆ Stay With Me ◆◆
今回はジェリー・ラゴヴォイ・シリーズの最終回なので、雑纂のような状態になるでしょうが、メインは、What a Wonderful Worldで知られるジョージ・デイヴィッド・ワイスと共作したこの曲です。

Lorraine Ellison - Stay With Me


「メロディーのあるブルーズ」と名づけたくなるような曲で、そういう風合いのある曲はジェリー・ラゴヴォイのカタログのなかで有力な集団を形成しています。すでに取り上げたものでは、Time Is on My SideCry Babyもこのタイプに分類できます。

このタイプの色合いを明瞭にするために、もうひとつ同系統の曲を。

Carl Hall - You Don't Know Nothing About Love


大束な言い様になってしまいますが、ジャニス・ジョプリンが歌いそうな曲、という円周の描き方もできそうです。ミディアム・スロウで、シンプルな構成のなかに、ちょっと引っかかるコードがクルトンのように放り込んであり、中間部でドカーンと盛り上げるタイプの曲、なんていう定義が可能でしょう。

ひとつだけ、Stay with Meのカヴァー、ウォーカー・ブラザーズ盤をを貼りつけておきます。

The Walker Brothers - Stay With Me Baby


スコット・ウォーカーにはロレイン・エリソンのような声量がないのですが、盛り上げるのはオーケストラにまかせ、ヴォーカルはクールにやるというウォーカーズの行き方も、それはそれでけっこうかと思います。

◆ Stop ◆◆
これはThe Jerry Ragovoy Story: Time is on my side 1952-2003というアルバムには収録されていないのですが、楽曲一覧を見ていて、あれもそうだったか、と思いだしたのは、ハワード・テイトのこの曲。モート・シューマンとの共作です。

Howard Tate - Stop


むろん、わたしがこの曲を知ったのは、ハワード・テイトのヴァージョンではなく、有名なこのカヴァーでのことでした。

Mike Bloomfield & Al Kooper - Stop


このSuper Session収録のインスト・ヴァージョンで入ったので、のちにハワード・テイトのヴォーカル・ヴァージョンを聴いたときは、妙な感じがしたものです。

それにしても、改めてエディー・ホーはいいドラマーだったなあ、と感じ入りました。タイムが端正で、聴いていて間然とするところがありません。

あまりいいヴァージョンではありませんが、この人もやっているということで、こちらのカヴァーも。

Jimi Hendrix - Stop


これはバンド・オヴ・ジプシーズのときなので、ドラム(ヴォーカルも?)はバディー・マイルズでしょうか、やっぱりミッチ・ミッチェルのほうが好みだなあ、とため息が出ました。

最後にもうひとつ、やや後年のものを。

Dionne Warwick - Move Me No Mountain


なんだか、バリー・ホワイトかラヴ・アンリミティッドの70年代スケベ・ソウルみたいだなあ、と思った人は正解。そっちのヴァージョンもあります。

Love Unlimited - Move Me No Mountain


意外にもきっちりやっていて、センジュアルな雰囲気ではありません。これはこれで懐かしい音です。

以上、長々と引っ張りましたが、これにてジェリー・ラゴヴォイ・ストーリーは完了です。並べて聴いたことのなかったソングライターなので、なかなか面白い経験でした。どうもお退屈様。


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ジェリー・ラゴヴォイ
Jerry Ragovoy Story: Time Is on My Side
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by songsf4s | 2012-02-08 23:59 | ソング・ブック