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続The Best of Jim Gordon 02 ホール&オーツ、バートン・カミングス、インクレディブル・ボンゴ・バンド
 
なにか映画を取り上げようと思い、今日は市川崑の『幸福』を見ました。エド・マクベインの87分署シリーズ初期の秀作『クレアが死んでいる』にゆるやかに基づいた映画です。

いうまでもなく、面白ければ、今日の記事のタイトルは「市川崑監督『幸福』に描かれた87分署の刑事たち」なんてタイトルになっていたはずです。そうはならなかったということは、書くに足るほど面白くはなかったということです。

捜査の過程で、さまざまな家族の内実を見る、というのは87分署にかぎらず、ミステリーのよくあるパターンで、それがゾッとするような家であることも少なくありません。

だから、『幸福』に登場する狂った家族のことはいいのです。でも、それが主人公である水谷豊の家庭の事情と照らし合わされるのには、やりきれなくなりました。梅雨時に廃屋の地下室に閉じこめられたような映画で、救いは、刑事のひとり、谷啓の演技ぐらいでした。

まあ、『幸福』というタイトルがイヤで、いままで避けてきたのですが、直感は信じたほうがいいな、やっぱり、という出来でした。

市川崑の不幸は、なんといっても、夫人/脚本家の和田夏十の早すぎた死でしょう。後年の作品は、脚本の段階に戻って考え直してくださいな、とお願いしたくなるものが多く、相棒の脚本家と愛妻を同時に失うとはまたなんと不幸な、と思いました。

◆ ホール&オーツ ◆◆
ということで今日も音楽、またまたジム・ゴードンの登場です。幸い、上ものは入れ替え制、当然、音楽スタイルもどんどん変化していくので、またジム・ゴードンか、とうんざりはしないだろうと思います。

本日はまずホール&オーツ。ドラミング優先ではなく、上ものの都合を優先し、ヒット曲から入ります。1976年のアルバム、Bigger Than Both of Usから。

Hall & Oates - Rich Girl


時代の要請もだしがたく、さすがのジム・ゴードンも、70年代後半に入るとスネアのチューニングを低くします。残念無念。

したがって、あのキレのよいスネア・ワークは聴けなくなりますが、そういう悪条件に配慮すれば、このトラックもまた中の上ぐらいと感じます。すでに76年、見渡せばどこまでも茫々たる荒野、という時代ですから、そういう不幸な時代にあっては、得がたいグルーヴでした。

つぎは、Bigger Than Both of Usの前年、1975年にリリースされたエポニマス・タイトルのアルバムから。クリップがないので、サンプルを。

サンプル Daryl Hall & John Oates "(You Know) It Doesn't Matter Anymore"

上ものの出来はRich Girlよりこちらのほうが数段好ましく、ジム・ゴードンのプレイも、こちらのほうにより強い魅力を感じます。

ホール&オーツも、これくらいのところなら、聴いていてうんざりしないのですがねえ……。アップテンポも、バラッドも、イヤな味が舌に残るし、そのくせ肝心なところでは味が足りず、じつにバランスの悪いヴォーカル・レンディションばかりで、退屈な70年代を象徴するデュオでした。

いや、わたしはヴォーカルは箸でつまんで捨て、残ったトラックをおいしくいただける人間なので、気にせずにジム・ゴードンの話をつづけます。

同じアルバムから、こんどはシングル・ヒットを。

Hall & Oates - Sara Smile


ベタベタ粘つく気色の悪いバラッドで、60年代中期だったら、チャートインしなかったでしょうが、ジム・ゴードンはやるだけのことはやっています。

◆ バートン・カミングス ◆◆
残念ながら、口の中のねばねばを洗い流すのにもってこい、というような曲の用意はないのですが、こちらのほうがまだしもさっぱりしていると思います。

ゲス・フーのリード・シンガー、キーボード・プレイヤー、ソングライターだったバートン・カミングスのソロ・デビューから。

Burton Cummings - I'm Scared


冬の日の歌で、なにか怖ろしい体験をして、神にすがりたくなったといった話ですが、グッド・グルーヴによって内容の重さをうまく相殺しています。

◆ オマケはインクレディブル・ボンド・バンド ◆◆
まだホール&オーツのネバネバが舌に残っているので、なにか気分が明るくなるものはないかとHDDをひっくり返し(比喩なのだ!)ました。

冗談半分の企画もの、インクレディブル・ボンゴ・バンドはいかがでありましょうか。前にも取り上げましたが、IBBは全部かけてもOKなのです。

今日はおなじみの曲のアップデート・ヴァージョンです。前半はバックビートを叩いているだけですが、ジミー・ゴードンはエンディングにかけて豪快なヒットを連発します。

The Incredible Bongo Band - Wipeout


いつもそうですが、この曲でもフロア・タムがとんでもない鳴りで、わっはっは、です。

メンバーはよくわかりませんが、ギターのひとりはマイク・デイシーだそうで、この曲も彼のプレイでしょうか。

もう一曲いきましょう。このドアホ・ヒットをジム・ゴードンのドラムで聴くことになるとは思いませんでした!

Incredible Bongo Band - In a Gadda Da Vida


もともとパアな曲ですが、管でやると馬鹿っぽさがいっそう強調されて、笑いました。このコミック・アルバムにふさわしい選曲でありますなあ。

以上、やっぱり音楽は馬鹿でもアホでもまったくノー・プロブレムだけど、ベタベタしたりネチョネチョしたりグチョグチョしたりするのだけはやめようね、と思ったのでありました。


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ホール&オーツ(アルバムDaryl Hall & John Oates (1975)およびBigger Than Both Of Us (1976)の両者を含む)
Original Album Classics
Original Album Classics


バートン・カミングス
Burton Cummings
Burton Cummings


インクレディブル・ボンゴ・バンド(CD)
ボンゴ・ロック
ボンゴ・ロック


インクレディブル・ボンゴ・バンド(MP3、Wipeoutを含む)
Bongo Rock
Bongo Rock


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by songsf4s | 2011-12-17 23:52 | ドラマー特集