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祝 オフィシャル・ゲーリー・チェスター・ウェブサイト誕生 その2
 
ゲーリー・チェスター一件は、ずっと準備を続けているのですが、なかなか記事にできませんでした。年代で分けるか、とか、分野で分けるか、とか、よけいなことを考えてしまったためです。

あまりあれこれ考えてぜんぜんできないよりは、無思慮でも記事になるほうがいい、ということにして、ゲーリー・チェスター・トラックスの続編は、テキトーに自分が好きな曲を並べることにします。

◆ 永遠の休暇 ◆◆
まずはボブ・フェルドマン、ジェラルド・ゴールドスティーン、リチャード・ゴティーアという、バート・バーンズの会社(いや、まあ、アトランティックの出店の感無きにしも非ずだが)、バング・レコードを支えたソングライター/プロデューサー・チームにして、またの名をストレンジラヴズの三人が書いた、ガール・グループ黄金時代の大ヒット曲。

エンジェルズ My Boyfriend's Back


当時のテレビ番組のほうが楽しいので、それを貼り付けましたが(Girl Groupsというヴィデオでは、ボブ・フェルドマンが笑いながら冒頭を歌ってみせ、そのあとで、このクリップにつないでいた)、こちらのドラマーは別人でしょう。いえ、さすがにタイムは精確で、いいプレイヤーですが、いまははゲーリー・チェスターの話なので。

オリジナルのスタジオ録音のクリップはあるのですが、ジェットマシーンがかかったようなひどい音なので、スタジオ録音は自前のサンプルで。

サンプル The Angels "My Boyfriend's Back"

この曲は歌詞が楽しくて、ガール・グループ時代を代表するヒットだと思います。

You see him comin' better cut out on the double

だとか、

You're gonna be sorry you were ever born

だとか、

If I were you I'd take a permanent vacation

なんてあたりは試験に出てもおかしくないので、教材にも最適です!

◆ ガール・グループvs.ボーイ・グループ ◆◆
ビートルズをはじめとする、まだ「マージー・ビート」といわれた時代のブリティッシュ・ビート・グループは、例外なし、といっていいほど、60年代初期のガール・グループの曲をカヴァーしています。そのいっぽうで、同じ時期の男性シンガーによるティーン・ポップはまったくといっていいほどカヴァーしていません。

この違いはどこから来るか? わたしはビートだと考えています。どういうわけか、いわゆるティーン・ポップはビートが弱く、ガール・グループのほうはビートが強かったために、イギリスのビート・グループは、アメリカのガール・グループの曲をこぞってカヴァーしたのではないでしょうか。わたしの用語では、マージー・ビートといわれたバンドはみな「ボーイ・グループ」なのです。

クッキーズ Chains


クッキーズもまたジェリー・ゴーフィンとキャロル・キングが曲を書き、プロデュースしていたわけで、この曲もゲーリー・チェスターのプレイではないかと考えています。いや、いまは、ブリティッシュ・ビートはじつは「ボーイ・グループ」だった、という脇道に入っているところでした。

ビートルズ Chains


シレルズのだれかが、イギリスの連中はわたしたちの曲をカヴァーして、わたしたちを押しのけていった、とボヤいていました。それは時代の変化の結果にすぎないと思いますが、しかし、これではグチのひとつも出るだろうと同情するほど、ブリティッシュ・ボーイ・グループは、アメリカン・ガール・グループの曲をつぎつぎにカヴァーし、「ヒット・アフター・ヒット」を謳歌します。

エクサイターズ Do Wah Diddy


マンフレッド・マン Do Wah Diddy


ビルボード・チャートでは、ご存知のようにマンフレッド・マンの圧勝でした。ポール・ジョーンズがじつにチャーミングで、当然の結果というべきでしょう。

イーヴィー・サンズ I Can't Let Go


ホリーズ I Can't Let Go


これまた、ホリーズ盤はきっちりしたタイムとハーモニーで、当然の勝利と感じます。イーヴィー・サンズのドラマーはどこのだれやら、それでもプロかよ、です。

ジャッキー・デシャノン Needles and Pins


サーチャーズ Needles and Pins


ジャッキー・デシャノンはハリウッド録音です。サーチャーズは、彼ら独特の、オクターヴを使ったりする変なハーモニーでヒットさせたような印象。こちらはオリジナルもちゃんとヒットしています。

ジャッキー・デシャノン When You Walk In The Room


サーチャーズ When You Walk In The Room


同じ組み合わせですが、ジャッキー・デシャノンのオリジナルではハル・ブレインが叩きました。スネアだけを別個に、妙なエコーをかけて録音したようですが、詳細は不明です。いずれにしても、64年ともなると、もうガール・グループの時代ではないので、だいぶニュアンスが異なります。

◆ 影武者 ◆◆
わたしがゲーリー・チェスターに強い興味をもった理由は二つあります。ハリウッドのアール・パーマーやハル・ブレイン、ナッシュヴィルのバディー・ハーマンのように、NYにも大エースといえるプレイヤーがいたのではないか、と考えていたことがひとつ。もうひとつは、そして、そのドラマーは、ハル・ブレインのように、ロック・グループの影武者をつとめたのではないか、ということです。

ハル・ブレインのように、とほうもない数は出てきませんでしたが、やはり、そういう仕事をすることもあったということが、ディスコグラフィーでわかりました。

ラヴィン・スプーンフル Do You Believe in Magic


そりゃそうだろうな、と納得のいくトラックです。ジョー・バトラーは、シンガーとしては魅力がありますが、ライヴ・クリップを見ると、おいおい、大丈夫か、というドラミングで、ハラハラしてしまいます。スタジオ録音、とくにシングル曲は、わたしだったら、恐ろしくてバトラーをストゥールには坐らせられません。バーズのマイケル・クラークのNY版というあたり。

チェスターのディスコグラフィーにはこれ一曲しかあげられていませんが、ラヴィン・スプーンフルのカタログ全体を見渡しても、タイムの不安定な曲というのはあまりないので、たとえチェスターでなくても、だれかプロがストゥールに坐ったのだろうと思います。

もう一曲取り上げようと思っていたのですが、寄り道が長すぎて、力尽きてしまいました。もう二、三回はゲーリー・チェスターのトラックを材料に記事が書けるでしょう。


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ガール・グループ・オムニバス(ライノ)
The Best Of The Girl Groups, Vol. 2
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クッキーズほか
Chains: Dimension Links 1962-1964
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ビートルズ
プリーズ・プリーズ・ミー
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ビートルズ(ステレオ)
The Beatles (Long Card Box With Bonus DVD)
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ビートルズ(モノ)
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エクサイターズ
Tell Him
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エリー・グリニッジ&ジェフ・バリー・ソングブック(エクサイターズのDoo Wah Diddyを収録)
Do-Wah-Diddy: Words and Music by Ellie Greenwich and Jeff Barry
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マンフレッド・マン
Best of Manfred Mann
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レッド・バード・レコードBox(Evie SandsのI Can't Let Goを収録)
Red Bird Story
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ホリーズ
ベスト・オブ・ホリーズ(紙ジャケット仕様)
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ジャッキー・デシャノン
You Won't Forget Me/Complete Liberty Singles Vol. 1
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サーチャーズ
Very Best of
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ラヴィン・スプーンフル
Do You Believe in Magic
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by songsf4s | 2011-06-10 23:51 | ドラマー特集