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Dancing in the Streetの各種音源まとめ、および、ラウド&へヴィーはバブルガムの荒野を目指すか?
 
このところ、Locomotionと並行して、コメント欄と記事本文(「Dancing in the Street伝説とヒッツヴィル・スタジオの床」)で話題にしてきた、マーサ&ザ・ヴァンデラーズのDancing in the Streetですが、気になる方のために、音源をまとめておきます。

まずはステレオ・ミックスのクリップ。

マーサ&ザ・ヴァンデラーズ Dancing in the Street


つぎはモノ45ミックス。これはサンプルで。

サンプル Martha & the Vandellas "Dancing in the Street" (mono 45 version)

さらに、マーサ・リーヴズのヴォーカルのない、トラック・オンリー。

サンプル Martha & the Vandellas "Dancing in the Street" (track only)

k_guncontrolさんも石原さんも、結論として、打楽器とベース、それに複数のパーカッシヴなギターが生み出す、ポリリズミックな感覚が、このトラックの色褪せぬ魅力の源泉である、という結論のようです。

むろん、わたしも同様に考えています。過去の記事にも書いたことですが、モータウンの歴史のなかで、Daning in the Streetは三本指に入る重要曲です。その理由は、力強さと繊細さの幸運な同居です。

シンプル&ストレートフォーワードなバックビートとフィルインはすばらしいし、その周囲で複雑なアクセントをつけている複数のギターの配置は、いまも魅力を失っていません。

以前、この曲のカヴァーのなかで面白いのはグレイトフル・デッドのもの、それもTerrapin Stationに収録された二度目のスタジオ録音だけだと書きました。そのときもサンプルをアップしたのですが、毎度申し上げるように、divshareが不調なので、今回、box.netにデッドのリメイク・スタジオ・ヴァージョンをアップしなおしました。

サンプル Grateful Dead "Dancing in the Street" (1978 studio ver.)

デッドはWBからデビューする以前に、すでにこの曲をレパートリーにしていましたが、十数年プレイしつづけてたどり着いた「結論」のアレンジが、これだったのでしょう。Wake of the Floodからはじまった、複数のギターをパーカッシヴに、そしてポリリズミックに配置する試みの「結論」でもあったと感じます。

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デッドのフィル・レッシュはいかにベースの音を軽くするかに腐心したプレイヤーで、デッドの子会社であるアレンビックがレッシュのためにつくったベースは、リズミックにではなく、メロディックかつハーモニックに鳴らすためのものでした。第一の条件はコードを弾いたときに音が割れない、だったそうです。

そういうベース・プレイヤーのいるバンドだから、デッドの波形は「幽霊」になります。低音部がなく、波形を見ると、下半分が消えているように見えるのです。Dancing in the Streetもレッシュは高音部を多用し、浮遊するラインを使っていますし、ビル・クルツマンのキックもごく控えめにミックスされています。Dancing in the Streetでも、デッドはいつものように「重さを排除する」サウンド作りをしているのです。

Dancing in the Streetぐらいの曲になると、カヴァーなんか馬鹿馬鹿しくて聴けたものではないのですが、唯一、デッドだけは、オリジナルから切り離したところで、自分たち固有のサウンドとして実現しています。

◆ 真説グランド・ファンク・レイルロード ◆◆
以上を枕にして、今日はゲーリー・チェスターのつづきをやるつもりだったのですが、枕が長すぎて、その余裕がなくなりました。

さきほど、Add More Musicのキムラさんもコメントをポストされ、なんだかエラくにぎやかなことになってきました。グランド・ファンクに対して冷たい前回の記事をお読みになり、ちょっと側面援護、という気分でしょうかね。

じつは、わたしは、キムラセンセが出てきそうだと、グランド・ファンクの記事を書きながら思ったのです。直感ではなく、根拠があって卦を立てたのです。その卦は「バブルガム」です。

キムラセンセとわたしは、西と東で並行進化したと思うほど、よく似た道筋をたどっているのですが、大きく異なるのは、バブルガムとリズム&ブルーズです。わたしはバブルガムをあまり聴かず、キムラさんはR&Bをあまり聴かないのです。

わたしの思考の道筋はもうおわかりでしょう。昨日はグランド・ファンクのことを「ラウド&ヘヴィーの味付けをしたポップ」と書きましたが、よりスペシフィックにいえば、「ラウド&ヘヴィーの味付けをしたバブルガム」なのだと思います。だから、わたしは聴かず、バブルガム擁護派であるセンセはグランド・ファンクをお聴きなったのだと思います。

わたしの耳には、We're an American Bandというよくできたポップ・チューンのなかで、イントロのドラム・リックの馬鹿馬鹿しさは大きなキズに聞こえます。当時のわたしは、あのキックの使い方に失笑しました。でも、それはたぶん、わたしがあのとき大学生だったからです。小学生だったら、カッコいいじゃん、と思ったのではないでしょうか。

グランド・ファンクは小学生のためのハード・ロック入門書の役割を果たした、という結論はいかがでしょうか。って、ご両所ともお気に召さないでしょうが、わたしはああいう音とは基本的には無縁な人生を送ってきたのでありまして、グレイトフル・デッドあたりの話をするほうがずっと楽しいのです。


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マーサ&ザ・ヴァンデラーズ CD
Gold
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マーサ&ザ・ヴァンデラーズ LP
Dance Party [12 inch Analog]
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グレイトフル・デッド
Terrapin Station (Dig)
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グランド・ファンク
Greatest Hits (W/Dvd)
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グランド・ファンク
We're An American Band
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by songsf4s | 2011-05-31 23:51