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One Monkey Don't Stop No Show その3 夜の部
 
ここから記事を改め、3月22日夜の部に移ります。今日はかなり怒って停電より復帰。

電気のついているときに作業をしようと思って、停電と同時に昼寝を試みたわけです。このところ寝不足だからちょうどよかったのです。ところが、来客はあるは、電話はあるは、30分も寝られず、ったくもー、停電のあいだぐらい静かにしろよ、です。

町内会がドアホで、義捐金をとりまとめるとか、トチ狂ったことをいうので、そのあたりの問題もあるわけです。いいかげんにしろ、町内の商店の状態を考えろ、金が有り余っている奴を基準に考えるな、とか、怒り狂ってしまうわけですよ、他者に対する配慮のない馬鹿には。商店街の町内会のくせして、町内を歩いていないとしか思えません。もちろん、ミニ組織ではなく、特定の個人に腹を立てているのですがね。

夜のオープナー、エルトン・ジョン、Mama Can't Buy You Love



だいたい、義捐金がどうのとかいっているひまがあったら、働けっていうんですよ。自分の仕事をすることが「日本を救う」(なんなの、このハイパー事大主義は!)近道です。自分が日本を救うとかいうスーパーマンが雨後の筍のようにわんわん生えてきて、募金しろとか騒ぐので、頭に血が上ります。個人にできることは、自分の義務を果たすことだけです。

フライング・ブリトー・ブラザーズ、グラム・パーソンズ・オン・リード、ウィズ・クリス・ヒルマン・アンド・デイヴィッド・クロスビー、Do Right Woman (Do Right Man)



冷静にいって、募金を被災地への援助の形に最終的に変換するには、コストがかかります。100円は被災地に届いたときには50円になってしまうぐらうに考えておきましょう。

また、しばしば詐欺師が徘徊するので、だれが募っているのかきちんと確認されますように。企業の場合は、控除できるものであると確認し、領収書をとるように心がけましょう。それだけで似非募金をずいぶん振り落とせます。

ふと、皮肉な人間がわたしのなかでよみがえります。詐欺を働く連中も、「義捐金」が必要なわけで、そちらへと移動した金も、結局、日本経済を廻す役に立つのだから、のんびりした人が支援する目標を間違えても、それはそれでいいか、なんてね。

ボブ・キューバン&ディ・インメン、インチキ野郎にご用心、The Cheater



ほんとうは、どうでもいい音楽とか映画の無駄話がしたいのです。このブログはそのためにつくったものなのですから。

人間というのは言葉の動物だなあ、とつくづく思います。だれかがなにかをいうたびに、だれかがそれを伝達したり、否定したり、反論したり、増幅したり、いやもう、たいへんです。そして、言葉を正確に操ることはまことに困難を極め、円滑なコミュニケーションをはかることができなくなっていきます。

たとえば、気になるのは東京都知事の「天罰」発言です。あれ、それほどの暴言でしょうか。たとえば、天罰だと思って、この国をよくしようではないか、という発言だったら、どうですか? まあ、それでもやはり、言葉尻をとらえて怒る人がいるでしょうね。有害図書問題と同性愛者差別で、すっかり株が落ちたあとですから。

たしかに、耄碌したと思います。自分がどういう状況にあるかが見えなくなり、発言がポイントをはずしてばかりいます。でも、彼が嫌いだから、というだけで、「天罰」を文脈から切り離して論じるのは、言葉の扱い方として妥当とは思えません。いえ、彼の、ではなく、われわれ受け取り手の言葉の扱い方です。

ビージーズ、The Words



古いビートルズ・ファンはご記憶でしょうね、ジョン・レノンの、ビートルズはキリストより有名だ、といった舌禍事件のことを。宗教というのは地球上でもっとも危険な野獣なのだ、ということに思い至らなかったのは若気の至りですが、発言そのものは正鵠を射ています。彼はキリスト教の役割、あの時代におけるありようを批判したかっただけです。

「国民」というのも一種のカルトです。東京都知事はその点を理解していなかったのでしょう。まあ、都知事としては、あるいは作家としては、ややお粗末ではあります。でも、「天罰」の二語だけをRTしまくったのには、控えめにいっても「違和感」を覚えました。

ツイッターの140文字という制約は、システムとして災害に強いバックボーンなのですが、こういうときは、言葉尻をとらえるとか何とかいうレベルではなく、言葉尻しかない、という状況になり、はなはだ不都合でもあります。強い言葉をいったあとで、それくらいに覚悟しておいたほうが狼狽しないだろう、などという言い方をすると、不都合な断片だけが切り出されてしまう、というのは、コミュニケーションとしては、ひどく偏頗です。

ビートルズ、I'm Looking Through You, but the words don't come



ツイッターだけをあげつらうのは、たぶんまちがいでしょう。われわれは、言葉の動物なのに、言葉をうまく操る能力はもっていない、ということに、コミュニケーション阻害の根本原因はあるのでしょう。あるいは、言葉という通信手段それ自体が欠陥だらけなのでしょう。

わたしがしじゅう、「天才」と「傑作」は禁句、と叫んでいるのは、こういうコーヒーに角砂糖を十個入れるような表現は、言葉の価値を下落させるものだからです。ウェブは訓練を受けていない人の言葉のストンピング・グラウンドです。日々、単語が磨耗され、廃物になっています。もっと丁寧に扱わなければいけないと思うのです。

アール・パーマー・オン・ドラムズ、アーニー・フリーマン・オン・ピアノ、ボビー・ヴィー、Take Good Care of My Baby



しかし、なんです、まじめな話というのは、なんとも退屈です。書いているほうも退屈かもな、と思うぐらいだから、お読みになっている方々はそろそろうんざりでしょう。

久しぶりにI'm Looking Through Youを聴いたら、時間がポンと飛んで、1966年になってしまいました。ビートルズ狂いの中学一年生でした。

ビートルズ、笑い転げるAnd Your Bird Can Sing



Anthologyでこのヴァージョンをはじめて聴いたときはひっくり返りました。このヴォーカル・オーヴァーダブ・セッションが無事に終わって、完成版が存在したらすごかっただろうなあ、と思います。ギターも、ジョンのヴォーカルも、この初期テイクのほうがずっとキャッチーです。たぶん、Revolverという、アンチ・ポップ指向のアルバムのカラーに合わないような気がして、リリース版のような地味なサウンドに変更されてしまったのでしょう。

右チャンネルのすでにできあがっているヴォーカルを聴いていると涙が出そうになります。これこそがわたしの愛したジョン・レノンの歌声です。start to wear you DOWNとか、will it bring you DOWNとか、このダウンの歌い方はたまりません。

吹いてしまったのはもったいないなあ、とは思うのですが、たぶん、ジョンがしかけたことなのでしょう、二人とも笑って笑って、ぜんぜん歌にならない様子が捉えられているのも、それはそれで貴重なことに感じます。そこに二人がいるのがリアルに感得できるのです。

ちょっと休憩。

やはり夜はあれこれ連絡があって、復帰までに時間がかかりました。もう一曲ぐらい、ビートルズをいってみようかと思ったのですが、風呂から出たら、ツイッターで見た曲を聴いて、なんだかしみじみしてしまいました。

思い出させてくれてありがとう>yumiさん、フォーク・クルセイダーズ、悲しくてやりきれない



頭がそっちのほうに行った関係で、べつのアコースティックな曲を思い出しました。こちらは中学一年のときに大好きでした。加山雄三、旅人よ



「燃える恋もうずめて」の「うずめて」のメロディーの処理がうまくて、ほとほと感心します。俳優じゃなかったら、どうなっていたのでしょうかね。松本隆・作詞、弾厚作・作曲という歌はないのでしょうか。いいコンビになったように思うのですが。

もうちょっとなにか書こうと思ったのですが、

米空母出港、放射性物質避けるためと報道

というニュースを見て、ムッとなり、ツイートなどしていました。うちから1キロかそこらの場所から空母が、危険だといって逃げ出したんですからね、平静ではいられません。喉もと過ぎれば、で東電の犯罪を忘れる人たちがいるかもしれませんが、だいじなのはこれからです。検察、ちゃんと逮捕の準備を進めているんだろうな。小沢どころの騒ぎじゃないんだからな! 史上最大の企業犯罪だぞ!

そんなんで今夜はまもなくベッド・タイムです。ちょっと映画を見て眠ります。明日は今日よりましな日でありますように。早く原発プラス停電の強力ダブル・テロが収束しますように。
by songsf4s | 2011-03-22 18:44