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ニール・ルヴァングの(Ghost) Riders in the Sky

前回の(Ghost) Riders in the Skyのコメントで、Mashi☆Toshiさんが、ビリー・ストレンジ御大の最近のインタヴュー・クリップにふれていらっしゃいます。コメントをご覧にならない方もいらっしゃるでしょうから、ここにURLを再掲しておきます。

クリップ1
クリップ2

ちょうどそういう時間帯になってしまったので、いま、これを書きながらちらっと聴いただけですが、前半では、フィル・スペクターのZip-A-Dee-Doo-Dah、ナンシー・シナトラのBang Bang(彼女がギブソンのセミアコをくれたので、それを使った)、ビーチボーイズのSloop John B.(例のPet Sounds Sessionsのライナーでふれていたフェンダーの12弦のこと)、それから、ナット・キング・コールのRambling Roseにあのギターによるオブリガートを加えたエピソードなどを語っています。

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左からリー・ヘイズルウッド、ナンシー・シナトラ、ビリー・ストレンジ

知らなかったのはギブソン・セミアコの話だけですが、ご本人の口から語られるとまた格別です。それから、十年ほど前、エルヴィスのA Little Less Conversationのリミックス・ヴァージョンがイギリスでチャート・トッパーになって(映画『Ocean's 11』にもハル・ブレインの派手なイントロ・リックのあたりが利用された)、その作曲者であるビリー・ストレンジさんに思わぬ脚光が当たったように、『キル・ビル』のおかげで、アルバム・トラックにすぎなかったBang Bangのナンシー・シナトラ・ヴァージョンも、いまになって特別なトラックになったようです。

このクリップについては、いずれちゃんと最後まで見て書くことにします。今日は取り急ぎご紹介だけ。

◆ ニール・ルヴァング ◆◆
さて、今日はべつのセッション・ギタリストの話です。

前回の(Ghost) Riders in the Skyで、YouTubeのクリップを見ていて、うまいなあ、と思ったのは、ローレンス・ウェルク・オーケストラのギタリスト、ニール・ルヴァングです。

ローレンス・ウェルク・オーケストラ・フィーチャーリング・ニール・ルヴァング (Ghost) Riders in the Sky


しかし、この曲は技術のショウケースになるようなタイプではないので、やはりローレンス・ウェルク・ショウからのクリップをもうひとつ。

ニール・ルヴァング San Antonio Rose


冒頭でローレンス・ウェルクが「Our new guitar man Neil LeVang」と紹介しているので、徴兵されたバディー・メリルに代わって、ニール・ルヴァングがローレンス・ウェルク・オーケストラのギタリストになった(1962年?)直後の収録でしょう

つぎはそのローレンス・ウェルク・オーケストラの新旧ギタリスト共演、バディー・メリルとのギター・デュオで、同じ曲をやっています。

ニール・ルヴァング&バディー・メリル San Antonio Rose


San Antonio Roseもカントリー・シンガー、ギター・プレイヤーの双方がしばしばカヴァーしていて、チェット・アトキンズ、レス・ポール、両者のデュオ盤、ヴェンチャーズ、50ギターズ、エキゾティック・ギターズ、ボブ・ウィルズ、タク・シンドー、スプートニクス、ビリー・ヴォーンなど、わが家にも相当数があります。

ニール・ルヴァング Galloping Guitar


いやあ、指が細くて長くて、うらやましいかぎりです。関節が柔らかいのか、運指にまったく無理がなく、タイムが安定していて、こういう2ビート系の曲をじつに気持よくプレイしてくれます。いまでもカントリーの世界では、つねにこのようなタイプのギタリストが生まれているのでしょうけれど、こういうストイックな味わいがあるかどうかは微妙なところです。

ニール・ルヴァング&バディー・メリル Green Hornet


再びギター・デュオ。甲乙つけがたい腕で、ローレンス・ウェルクが、当初はバディー・メリルのピンチ・ヒッターとしてニール・ルヴァングを雇ったのに、結局、両者とも手放せなくなったのはよくわかります。おかげで、こういうゴージャスなギター・デュオを、アメリカの視聴者は毎週聴けたのだから、うらやましくなります。

ローレンス・ウェルクというと、わたしのような人間は「ヴェンチャーズのCalcuttaのオリジナルをやった人」などという認識の仕方ですが(正確にはオリジナルではないのだが、ややこしい経緯はCalcutta by the Venturesという記事に書いた)、1951年にラジオではじまった「ローレンス・ウェルク・ショウ」を、55年から82年までテレビでやりつづけたのだから、すごいものです。50年代終わりにウェルクのショウに雇われたニール・ルヴァングは、82年の番組終了までローレンス・ウェルク・オーケストラの一員でありつづけたそうです。

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ルヴァングという、おそらくはフランス人の姓のおかげで、名前は記憶していたのですが、どこで記憶したのかよくわからず、キャリアを眺めました。たぶん、エルヴィス・プレスリーのサントラのクレジットで名前を見たのだろうと思います。相当数のセッション・ワークがあるようですが、残念ながら、いま、特定のトラックをあげることはできません。

Neil LeVangの名前で登録されているクリップは多くはありませんが、ローレンス・ウェルクのクリップは、なにしろものすごい長寿番組なので、たいへんな数があります。まだまだニール・ルヴァングやバディー・メリルのすばらしいプレイを発見できるでしょう。

手元にはニール・ルヴァング名義の音源はなく、ローレンス・ウェルクのもので、ギターが大活躍するトラックがあればと思ったのですが、バディー・メリルがペダル・スティールで活躍するハワイアン・アルバム、そして、ニール・ルヴァングとは関係のない、バディー・メリルのソロ・アルバムぐらいしかなくて、自前サンプルは断念しました。なにか適当なものが見つかれば、後日補足することにします。


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by songsf4s | 2010-10-02 23:55 | Guitar Instro