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『ゴールドフィンガー』と『チキ・チキ・バン・バン』と『太陽の下の10万ドル』

前回の「『パリは燃えているか?』とゲルト・フレーベ」という記事で、『トリプル・クロス』という映画でのフレーベのショットをキャプチャーしましたが、ついでに、へえと思ったショットがありました。

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プロコール・ハルムを聴く方は、これを見ると、A Salty Dogを思い浮かべるにちがいありません。

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『トリプル・クロス』のこのショットを見て、そういえばA Salty Dogのジャケットは煙草のパッケージ・デザインが元になっているというのを、どこかで読んだな、と思いました。

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「ジョン・プレイヤー・スペシャル」は日本でも見かけますが、同じプレイヤーズの煙草でも、こちらはNavy Cutというブランドで、わたしは実物を見たことがありませんでした。イアン・フレミングが『サンダーボール』のなかで、この煙草について蘊蓄を傾けているそうなので、ご興味のある方はどうぞ。

◆ 悪役の檜舞台 ◆◆
さて、今日はあざといぐらいに枕から本文にきれいにつながって、ジェイムズ・ボンドへと進みます。『史上最大の作戦』にはショーン・コネリーも出ていました。

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なんてことはどうでもよくて、前回の続きで、ゲルト・フレーベのことです。前回の記事をご覧になった方は、「おいおい、『パリは燃えているか?』だの『史上最大の作戦』だのといっている場合じゃないぞ。この俳優はあれじゃないか」とお思いになったかもしれません。ゲルト・フレーベはあの映画のいっぽうの主役だったわけですから。

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ゴールドフィンガーという悪玉は、妙にセコいところがあって、最初の登場シーンからしてプールサイドでのいかさまポーカーです。セコいところが、妙にフレーベの風貌に合っていました。

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ボンドと最初に顔を合わせるのはゴルフ・リンクでのことで、ボンドとかけゴルフをし、ここでもまた、ボディーガードのグレート・トーゴーにセコいインチキをさせます。

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結末は書かないほうがいいかもしれませんが、いまさら伏せるまでもない大有名映画だから、気にせずにスクリーン・ショットをいっちゃいます。

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リアジェットのなかでボンドと格闘になり、銃弾が窓を破砕して、そこから吸い出されてしまうという哀れな最期を遂げるのですが、ここでもまた、太った体躯がシーンにはまっていました、じゃなくて、窓にはまっていました。太っているおかげで、これは窓を抜けないかな、と思わせて、結局、シャンペンの栓が抜けるようにスポンと吸い出されるところがけっこうでした。

◆ ときには歌って踊り ◆◆
長年、再見していないせいもあるのですが、うかつにも、この映画に出ていたとは気づいていませんでした。

チキ・チキ・バン・バン


ヒゲや王冠のせいばかりでなく、やることなすことすべてが『パリは燃えているか?』や『ゴールドフィンガー』とはまったく異なるので、いわれなければ、これがゲルト・フレーベとはわからないのではないでしょうか。歌って踊っちゃいますからね、驚きます、というか、いい役者はそれくらいのことはできて当たり前というべきかもしれません。わが国でいえば、岸井明あたりのイメージでしょうか、って、もうご存知ない方のほうが多いでしょうかね。

『銀座カンカン娘』(1949年)


岸井明は冒頭と、中間に登場するだけで、歌って踊るところはこのクリップにはありません。あしからず。たしか、高峰秀子が主題歌をうたうところで、その相手役を務めた思うのですが、記憶曖昧なり。

灰田勝彦が殴られるシーンの背後の映画看板は、1948年製作、1949年日本公開の『鉄のカーテン』。また、この映画にはおそろしく痩せていて、別人にしか思えない古今亭志ん生も出演して、十八番「替わり目」の惚気を女房にきかれてしまうくだりを長々と演じます。志ん生が噺をやっている映像は稀なので、志ん生ファンならだれでも知っているショットですが。

以下のクリップには、噺はしないものの、志ん生も登場します。



まだ人気が爆発する前で、「志ん生師匠若き日のしゃれこうべ」という感じですな(「火焔太鼓」などの枕で、志ん生がときおり使っていたくすぐりがある。昔、頼朝公のしゃれこうべという見せ物があった。見物衆が「源頼朝は大頭だったてえ話だが、このしゃれこうべは小せえな」というと、勧進元曰く「頼朝公ご幼少のみぎりのしゃれこうべであるぞよ」)。人間、太っているほうが愛嬌があって、人に好かれるものだと、痩せた志ん生を見ると思います。いや、病後の高座の写真なんか見ると、やっぱりずいぶん痩せていますがね。

◆ 『太陽の下の10万ドル』 ◆◆
切れ場の多い噺、たとえば「山号寺号」みたいなもので、この話題はいつやめてもかまわないのですが、もう一本、ゲルト・フレーベ出演作品のスクリーン・キャプチャーをご覧いただきましょうか。

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この『太陽の下の10万ドル』という映画は、リノ・ヴァンチュラとジャン=ポール・ベルモンドの共演というだけでも食指が動くのですが、脇役のゲルト・フレーベがまた、他の映画とはまったく異なるキャラクターを演じているようで、おおいにそそられます。

カール=オットー・アルベルティーは、どの映画でもそれほど印象が変わらず、「柄」を求められ、タイプ・キャストされる役者なのでしょうが、ゲルト・フレーベは芸が一段上で、いろいろなキャラクターを演じられることが、『パリは燃えているか?』『史上最大の作戦』『ゴールドフィンガー』『チキ・チキ・バン・バン』『太陽の下の10万ドル』を見るとわかります。

すぐに気が変わるので当てになりませんが、つぎの映画はゲルト・フレーベが出演したものにしようかと思っています。


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by songsf4s | 2010-08-18 23:55 | 映画