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ハリウッド、日本映画を買う?

今日はあれこれあって、四日連続更新とはいかなかったのですが、かわりに、ささやかな話題を。

日本映画に関するブログやサイトを収めたブックマーク・フォルダーをときおり開くのですが、さっき、そうした巡回で、以下のような記事にぶつかりました。

Hollywood Owns Japanese Cinema?

いたって短いので、英語を読むのが苦痛でない方はご自分でどうぞ。

簡単に要約すると、Goemonという映画(邦題は文字がわからない。アニメ?)を引き合いに出して、この映画の冒頭にワーナー・ブラザーズのロゴが出るのはなぜか、という話をしています。

もちろん、ロゴが出る以上、なんらかの意味で「ワーナーの映画」なのだ、ということです。詳細はわかりませんが、資金の何割かはワーナーが出しているようです。

なるほど、そういうことになったか、なってみれば、やはり当然か、です。もともと、いまや単独で映画を製作できるスタジオは存在していないので、テレビ局などの資本はつねに入っていたのはご存知の通り。それがハリウッドの配給会社になっただけのこと、ともいえます。

この記事で、やっぱりそうなのか、と思ったのは、日本映画ファン(というのはもちろん、海外の、という限定修飾が略されているのだろう)の多くは、ハリウッドを「サタン」とみなし、日本映画をその対極において捉えている、といっている点です(もちろん、この記事の書き手は馬鹿ではないので、それをいうなら、非ハリウッド映画はみなそういう意味合いをもっている、としている)。

わたしのような「ネイティヴ」としては、日本映画がアンチ・ハリウッドだったことは一度もない、たんに貧乏だから、札束で観客をはり倒すような映画を作れなかっただけだ、と思うのですがねえ。

小津安二郎がはっきりいっているじゃないですか。戦争中にシンガポールで『風と共に去りぬ』や『ファンタジア』を見て、こんな映画は日本では作れない、トンカツはトンカツ屋にまかせて、俺は豆腐を作ることにした、とね。

でも、彼らの気分はわかります。エキゾティズムというのはロマネスクなもので、われわれだって外国文化にそういう幻想を抱いているわけで、ささやかなイリュージョンはやはりあったほうがいいのだと思います。

ハリウッドの配給会社と日本映画がどうなっていくか、ちょっと面白いと感じます。悪いことが起きると懸念する向きが、とくに海外の日本映画ファンにはあるのかもしれませんが、これだけ悪いことが起きたあとだと、どんな悪魔も怖くありませんよ。
by songsf4s | 2009-11-02 23:56 | 映画