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2010年7~12月の記事タイトル一覧

橋本忍『複眼の映像 私と黒澤明』と小林信彦『黒澤明という時代』
十蘭世界の多層的連鎖――『定本久生十蘭全集』を読む
デニス・ホッパー監督『イージー・ライダー』(1969年) その4
デニス・ホッパー監督『イージー・ライダー』(1969年) その5
デニス・ホッパー監督『イージー・ライダー』(1969年) その6
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その1
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その2
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その3
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その4
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その5
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その6
岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』 その7
『バルジ大作戦』とカール・オットー・アルベルティー
『パリは燃えているか?』とゲルト・フレーベ
『ゴールドフィンガー』と『チキ・チキ・バン・バン』と『太陽の下の10万ドル』
In My Life――アンドルー・ゴールドとトッド・ラングレンの完コピごっこ
Generique by Martial Solal (ジャン・ベッケル監督『黄金の男』より)
Exhost by Martial Solal(ジャン・ベッケル監督『黄金の男』より その2)
Ethnic Theme by Martial Solal(ジャン・ベッケル監督『黄金の男』より その3)
ギター・オン・ギター3 ヴェンチャーズのLolita Ya Ya他
ギター・オン・ギター4 モビー・グレイプのRounder他
ギター・オン・ギター5 トッド・ラングレンのLove of the Common Man
ギター・オン・ギター6 チャーリー・バード、タル・ファーロウ、ハーブ・エリスのSo Danco Samba
ギター・オン・ギター7 オールマン・ブラザーズ・バンドのBlue Sky
ギター・オン・ギター8 オールマン・ブラザーズ・バンドのJessica
細野晴臣、松本隆、鈴木茂の「夏なんです」
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その1
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その2
夏の終わりに思うはつぎの夏のこと ロニー&ザ・デイトナズのI'll Think of Summmer
夏が終われば葉は散るもの――チャド&ジェレミーのA Summer Song
夏の終わりのそよ風は想い出を囁きかける――チャド&ジェレミーのDistant Shores
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その3
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その4
二人の誓いのように木々の緑も色褪せる レスリー・ゴアのThe Things We Did Last Summer
どういうわけかゴジラな夜(付:今月のアクセス・キーワード一覧)
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その5
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その6
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その7
鈴木清順監督『野獣の青春』(1963年、日活)その8
夏の日々はカラフルな凧とともに飛び去り フランク・シナトラのSummer Wind
熱波と海の混雑もいまや昨日のニュース ドリフターズのI've Got Sand in My Shoes
佐藤勝「メイン・テーマ」(東宝映画『ゴジラ対メカゴジラ』より その1)
佐藤勝「シーコーラル」(東宝映画『ゴジラ対メカゴジラ』より その2)
サンプラー Blue Moon その1 by the Marcels
サンプラー Blue Moon その2 by Frank Sinatra
サンプラー Blue Moon その3 by Julie London
岡本喜八監督『江分利満氏の優雅な生活』(1963年、東宝映画) その1
岡本喜八監督『江分利満氏の優雅な生活』(1963年、東宝映画) その2
サンプラー Blue Moon その4 by the Ventures
サンプラー Blue Moon その5 by Bob Dylan
黒澤明監督『椿三十郎』(1963年、東宝=黒澤プロ) その1
黒澤明監督『椿三十郎』(1962年、東宝=黒澤プロ) その2
またまたまたしても佐藤勝・武満徹『狂った果実』 補足の3 これで打ち止め総集篇
黒澤明監督『椿三十郎』(1962年、東宝=黒澤プロ) その3
黒澤明監督『椿三十郎』(1962年、東宝=黒澤プロ) その4
H2O Compilation: Meiko Kaji - Queen of Cool―H2O氏の編集で聴く梶芽衣子
「唄の世の中」The Music Goes Round and Round by 岸井明
Lullaby in Ragtime by Nilssonおよび映画『5つの銅貨』
サンプラー (Ghost) Riders in the Sky by George Melachrino Orchestra
ニール・ルヴァングの(Ghost) Riders in the Sky
成瀬巳喜男監督『めし』(東宝映画、1951年) その1
成瀬巳喜男監督『めし』(東宝映画、1951年) その2
成瀬巳喜男監督『めし』(東宝映画、1951年) その3
成瀬巳喜男監督『めし』(東宝映画、1951年) その4
成瀬巳喜男監督『めし』(東宝映画、1951年) その5 補足 大阪ロケ、早坂文雄のスコア
サンプラー ゴードン・ウォーラーのThe Saddest Songは千両みかんの味か?
成瀬巳喜男監督『娘・妻・母』(東宝映画、1961年) その1
成瀬巳喜男監督『娘・妻・母』(東宝映画、1961年) その2
サンプラー 嵐のギター:ジョー・メイフィス、グレン・キャンベル、ドゥエイン・エディー
成瀬巳喜男監督『娘・妻・母』(東宝映画、1961年) その3
成瀬巳喜男監督『娘・妻・母』(東宝映画、1961年) その4
「永遠の未亡人」原節子の秋
善人なおもて往生す、況や悪役をや――日活ギャングと小津安二郎
池部良主演、本多猪四郎監督『妖星ゴラス』(東宝映画、1962年) その1
池部良主演、本多猪四郎監督『妖星ゴラス』(東宝映画、1962年) その2
池部良主演、本多猪四郎監督『妖星ゴラス』(東宝映画、1962年) その3
静かな破滅、騒々しい破滅―小松左京『こちらニッポン』と広瀬正『ツィス』 その1
静かな破滅、騒々しい破滅―小松左京『こちらニッポン』と広瀬正『ツィス』 その2
静かな破滅、騒々しい破滅―小松左京『こちらニッポン』と広瀬正『ツィス』 その3
和風ハロウィーン怪談特集1 溝口健二監督『雨月物語』(大映、1953年) その1
和風ハロウィーン怪談特集1 溝口健二監督『雨月物語』(大映、1953年) その2
和風ハロウィーン怪談特集1 溝口健二監督『雨月物語』(大映、1953年) その3
和風ハロウィーン怪談特集1 溝口健二監督『雨月物語』(大映、1953年) その4
和風ハロウィーン怪談特集2 山本薩夫監督『牡丹燈籠』(大映、1968年) その1
和風ハロウィーン怪談特集2 山本薩夫監督『牡丹燈籠』(大映、1968年) その2
和風ハロウィーン怪談特集3 小林正樹監督『怪談』より「耳無し芳一の話」(東宝、1964年) その1
和風ハロウィーン怪談特集3 小林正樹監督『怪談』より「耳無し芳一の話」(東宝、1964年) その2
和風ハロウィーン怪談特集4 中川信夫監督『怪談かさねが淵』(新東宝、1957年)
池野成『牡丹燈籠』スコア、武満徹『雨月物語』スコア他、和風ハロウィーン怪談特集補足
ドゥームズデイ・ディザースター補足 半村良『収穫』
溝口健二監督『武蔵野夫人』(東宝、1951年、音楽監督・早坂文雄) その1
溝口健二監督『武蔵野夫人』(東宝、1951年、音楽監督・早坂文雄) その2
サンプラー テレビドラマ「サーフサイド6」のテーマ
サンプラー テレビドラマ「サンセット77」のテーマ
リー・タマホリ監督『マルホランド・フォールズ』(邦題・狼たちの街、1996年) その1
リー・タマホリ監督『マルホランド・フォールズ』(邦題・狼たちの街、1996年) その2
スタンリー・ドーネン監督、ヘンリー・マンシーニ音楽監督『シャレード』(1963年)
ヘンリー・マンシーニ音楽監督『シャレード』 その2 メイン・タイトル、ヴァリアント、カヴァー
スティル写真物語、グラム・パーソンズ、ウィルソン・ブラザーズ、その他の無駄話
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その1 Super Session篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その2 I Stand Alone篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その3 You Never Know Who Your Friends Are篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その4 Easy Does It篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その5 New York City (You're a Woman)篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その6 A Possible Projection of the Future篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その7 Naked Songs篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その8 Act Like Nothing's Wrong篇
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その9 Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper篇1
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その10 Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper篇2
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その11 Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper篇3
アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その12 Kooper Session篇
アル・クーパーのポップ・カヴァーとオリジナル ブラッド・スウェット&ティアーズ篇1
アル・クーパーのポップ・カヴァーとオリジナル ブラッド・スウェット&ティアーズ篇2
アル・クーパーのポップ・カヴァーとオリジナル ブラッド・スウェット&ティアーズ篇3
アル・クーパーのポップ・カヴァーとオリジナル ブラッド・スウェット&ティアーズ篇4
サンプラー キンクスのAutumn Almanac
カーティス・メイフィールド・ソングブック1 You Must Believe Me
カーティス・メイフィールド・ソングブック2 People Get Ready
カーティス・メイフィールド・ソングブック3 I'm So Proud
カーティス・メイフィールド・ソングブック4 Gypsy Woman
カーティス・メイフィールド・ソングブック5 Um, Um, Um, Um, Um, Um
『狂った果実』の夜のドライヴはどこで撮られたか?
カーティス・メイフィールド・ソングブック6 He Will Break Your Heart その1
カーティス・メイフィールド・ソングブック6 He Will Break Your Heart その2
カーティス・メイフィールド・ソングブック6 He Will Break Your Heart その3
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル1 Under the Jamaican Moon
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル2 Happier Than the Morning Sun
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル3 Tea for Two前篇
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル3 Tea for Two後編
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル4 All I Want
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル5 Wailing Wall
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル7 Getting Mighty Crowded
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル8 While the City Sleeps
メインテナンス休業+発掘されたアラン・プライスBetween Today and Yesterdayオリジナル・ヴァージョン
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル9 Canned Music
(ちょっと遅い)クリスマス・ソング・サンプラー・パッケージ
『八月の濡れた砂』ロケ地再訪
ローラ・ニーロのR&Bカヴァーとオリジナル1 I Met Him on a Sunday
ローラ・ニーロのR&Bカヴァーとオリジナル2 The Bells
ベスト・オヴ・ジム・ゴードン再々公開

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by songsf4s | 2010-12-31 23:59 | その他
ベスト・オヴ・ジム・ゴードン再々公開

追記 サーヴァー不調で現在パート2ファイルがdlできません。回復した場合はここにその旨を記しますので、それまでは手をつけないでください。手元にはファイルはないので、回復しなかった場合は万事休すです。作り直す時間はないので、それはしません。どうかあしからず。

明けましておめでとうございます。旧年中はたびたびのご来訪ありがとうございました。本年も相変わらずのご贔屓にあずからんと願うところであります。

門松は冥土の旅の一里塚、いつまで生きるかわかりませんが、元気なあいだは、今年もできるだけ頻繁に更新し、憎まれっ子世にはばかるという言葉の真実である裏づけのひとつたらんと努力するつもりです。

◆ ベスト・オヴ・ジム・ゴードン ◆◆
さて、これを書いているのは2010年もあと30分を切った時刻で、あれこれ書いている余裕はゼロ、単刀直入に。お約束どおり、かつて編集したジム・ゴードンのベストをまた公開します。内容は以下のようになっています。

パート1
01. Derek & The Dominos - Why Does Love Got To Be So Sad
02. The Souther-Hillman-Furay Band - Border Town
03. Bobby Whitlock - Song for Paula
04. The Byrds - Get To You
05. Maria Muldaur - Midnight At The Oasis
06. B. W. Stevenson - My Maria
07. Glen Campbell - Wichita Lineman
08. Dave Mason - Only You Know And I Know
09. Delaney & Bonnie & Friends - Only You Know And I Know
10. Bobby Whitlock - The Scenary Has Slowly Changed
11. Joan Baez - Children And All That Jazz
12. Art Garfunkel - Travelin' Boy
13. Bobby Whitlock - Where There's a Will There's a Way
14. Delaney & Bonnie & Friends - Where There's A Will There's A Way
15. Gordon Lightfoot - Sundown
16. Carly Simon - You're So Vain
17. Nitty Gritty Dirt Band - Some Of Shelley's Blues

パート2
01. Mason Williams - Overture
02. Johnny Rivers - Rockin' Pneumonia, Boogie Woogie Flu
03. Dave Mason - World In Changes
04. Derek & The Dominos - Evil
05. Bread - Move Over
06. The Yellow Balloon - Follow The Sunshine
07. Frank Zappa - St. Alfonzo's Pancake Breakfast
08. Frank Zappa - Father O'blivion
09. Alice Cooper - I'm The Coolest
10. George Harrison - You
11. Seals & Crofts - Hummingbird
12. Tom Scott - Blues For Hari
13. Traffic - Hidden Treasure
14. Mike Post - The Rockford Files
15. Harry Nilsson - Together
16. Bread - Friends And Lovers
17. Johnny Rivers - Life Is a Game

パート3
18. The Everly Brothers - (Instrumental)
19. The City - Snow Queen
20. Alice Cooper - Road Rats
21. Steely Dan - Parker's Band
22. Joe Cocker - The Letter
23. Joe Cocker - Cry Me A River
24. Joe Cocker - With A Little Help From My Friends
25. Frank Zappa - DC Boogie
26. Derek & The Dominos - Let It Rain
27. The Everly Brothers - Lucille


それぞれのトラックに関するあれこれをお知りになりたい場合は、右のメニューを使ってオリジナル記事をご覧ください。じっさい、ドラマーのベスト・セレクションなのに、どうしてこういうドラムが活躍しない地味なトラックが入っているのだろう、と思うようなものがけっこうあることでしょう。その理由は記事に書いてあります。

ファイルは分割RARなので、解凍にはRARを扱えるアーカイヴァーが必要です。また、4パートすべてのファイルが同じフォルダーにないと、正常に解凍できません。すべてのファイルをダウンロードしてから解凍するようにしてください。

複数のファイルがありますが、パート1を解凍すれば、全ファイルが一気に解凍されます。重ねて解凍しようとすると、多くのアーカイヴァーが、ファイルはすでに存在する、上書きするか、とたずねてくる仕様になっていると思います。その場合は、キャンセルすればいいだけです。

Best of Jim Gordon Part1
Best of Jim Gordon Part2
Best of Jim Gordon Part3
Best of Jim Gordon Part4

(自分でテストしたところ、いま現在、part2ファイルでエラーが出てdlできません。リンクが間違っているわけではなく、サーヴァーの不調なので、こちらではどうにもできません。半日ほど時間を空けてまた試してみてください。)

さて、そろそろ今年もおしまいなので、この記事も切り上げ時です。今夜はシャーマン兄弟の伝記映画か、ニルソンの伝記映画、Who Is Harry Nilssonのどちらかの冒頭を30分ほど見て、さっさと寝るつもりです。


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by songsf4s | 2010-12-31 23:55
ローラ・ニーロのR&Bカヴァーとオリジナル2 The Bells
 
前々回のクリスマス・ソング・サンプラーは、25日いっぱいでアクセスがゼロになるだろうと思っていました。31日まで有効とはしたものの、その必要もなく、それ以前にアクセスはなくなると予想していたのです。

しかし、今日見たら、まだアクセスがあり、やっぱりChirstmas everydayという人もいらっしゃるんだなとニヤニヤしてしまいました。いちおう、最後に、大晦日の歌であるWhat Are Doing New Year's Eveと、元旦の歌であるLet's Start the New Year Rightも入れてあるので(欧米文化の文脈では正月もクリスマスの最中だから、大晦日や元旦の歌はクリスマス・ソング)、「まだ間に合うクリスマス・ソング集」「いまからでも遅くないクリスマス・ソング集」になっています。

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大晦日の歌の定番は、ご存知のようにAuld Lang Syne、すなわち「蛍の光」です。これもクリスマス・アルバムにはなんらかのヴァージョンが収録されていることが多いようです。うちには一握りしかないのですが、面白いものがあれば、一両日中にサンプルにするかもしれません。

◆ Do you hear what I hear? ◆◆
ローラ・ニーロのR&Bカヴァー、今回はA面の二曲目、またはメドレーと考えるなら、アルバム・オープナーの後半であるThe Bellsです。クリップは前回すでに貼り付けてありますが、コピーするだけのことなので、もう一度どうぞ。

ローラ・ニーロ&ラベル I Met Him on a Sunday~Bells


「I'll never hear the bells if you leave me」とファースト・ラインにあるように(というか、厳密にはコーラスから入っているのだが)、メドレーの前半であるI Met Him on a Sundayとは打って変わって、生きるの死ぬのという修羅場になりかねないエモーションを歌っています。

「Do you hear what I hear/When your lips are kissing mine」というラインから、ふと、三島由紀夫の長編『音楽』を思い出しました。わたしが聴いているものが聴こえるか、とは三島の『音楽』の文脈では性的な暗喩です。三島の『音楽』は「音楽が聴こえない」という若い女性の治癒の物語でした。そういう方向で解釈するかどうかは、案外、この曲の印象を左右するかもしれません。

◆ オリジナルズのオリジナル ◆◆
The Bellsのオリジナルは、モータウンのヴォーカル・グループ、オリジナルズです。ややこしくて困ります。

サンプル The Originals "The Bells"

さらに話をややこしくするようですが、はじめてこれを聴いたときは、これがモータウンかよ、まるでフィリーじゃないか、と思いました。オリジナルズはヒットがあまりなくて、ビルボード・トップ40に届いたのは、The Bellsのほかにはあと一曲だけです。

オリジナルズ Baby I'm for Real


The Bellsと似たような手ざわりの曲で、これまたモータウンというよりフィリー、わたしはハロルド・メルヴィンを連想しました。

ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツ If You Don't Know Me by Now


なんでしょうかね。オリジナルズがヒットを放ったのはフィリーが台頭してきたタイミングなので、万一フィリー・サウンドにコテンパンにやられた場合の保険として、モータウンはフィリー風のアーティストをつくっておいた、なんていうのはうがちすぎでしょうか。アップテンポの曲がないわけではないのですが、やはりモータウン味は稀薄なのです。

オリジナルズ Good Lovin' Is Just a Dime Away


なかなかけっこうな曲ですが、これを聴いて、ブラインドでレーベルを当てられる人はそれほど多くないと思います。オリジナルズはモータウンのなかのフィリー的鬼子として生き、鬼子として葬られてしまった、というと、やっぱりうがちすぎかもしれませんが。

◆ 男ぶり、女ぶり ◆◆
フィリーで録音されたローラ・ニーロのGonna Take a Miracleに、モータウンの曲でありながら、強いフィリー・フレイヴァーを放つオリジナルズのThe Bellsが収録されたというのは、なんだか妙な感じがするのですが、まあ、そのへんは考えすぎずにおきます。

ローラ・ニーロとラベルのヴォーカル・レンディションは、そういうこととは関係なく、この曲でもおおいなる魅力を放っています。あくまでもローラ・ニーロ中心の静かな前半、ハティー・ラベルとラベルも前に出てきて、ローラ・ニーロと丁々発止のインターアクションをする後半、ともにすばらしい出来で、Gonna Take a Miracleというアルバムのひとつの山場、ハイライトになっています。

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歌詞のいっていることから、以前は単純に、これは女の歌じゃないか、男がやると、演歌のコーラス・グループが女言葉の曲を歌うみたいで奇妙だ、と考えていました。こういう強く深いエモーションは女のものではないかと感じたのです。

でも、三島由紀夫の『音楽』のように、ベルの音に性的な含意があるとしたら、逆に女の歌ではありえないことになります。この音が聴こえないのかい、というのは、男が性的に未成熟の女に云う言葉です。

いや、今日は表面的なところで引き上げます。第一印象では、The Bellsは女が歌う曲であり、ローラ・ニーロとラベルはみごとに歌った、でした。じっさい、歌詞を弄り回して考えなければ、それでいいはず、この勝負、ローラ・ニーロの判定勝ちだと思います。


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ローラ・ニーロ
Gonna Take a Miracle
Gonna Take a Miracle



オリジナルズ
Very Best of
Very Best of


ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツ
Harold Melvin & The Bluenotes - Greatest Hits
Harold Melvin & The Bluenotes - Greatest Hits
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by songsf4s | 2010-12-27 20:50
ローラ・ニーロのR&Bカヴァーとオリジナル1 I Met Him on a Sunday
 
ニック・デカーロのItalian Graffitiのオリジナル探しはまだ完了していないのですが、もう飽きてしまったので、投げ出します。

残る二曲のうち、Angie Girlはスティーヴィー・ワンダーがオリジナルです。この曲を飛ばしたのは、ニック・デカーロ盤はなにも加えていないからです。むしろ、歌が下手な分、オリジナルよりつまらなくなっています。ドラムもスティーヴィー・ワンダー盤のほうが好みです。

ニック・デカーロ Angie Girl


スティーヴィー・ワンダー Angie Girl


むろん、わたしのようにスティーヴー・ワンダーにうんざりした人間は、ニュートラルでクセのないニック・デカーロ盤のほうが疲れなくて助かりますが、それは好き嫌いの問題にすぎません。アレンジとサウンドの工夫によって、カヴァーとして価値のあるものになったとはいいかねます。そもそも、スティーヴィー・ワンダーのものを二曲もカヴァーする意味があるのか、とも感じます。

最後の曲、Tapestryは、オリジナルを突き止められませんでした。オリジナルもなにも、そもそも、この曲の他のヴァージョンというのが見つからないのです。もちろん、わたしの探索が甘いのかもしれません。しかし、ニック・デカーロがつくったのではないものの、ニック・デカーロ・ヴァージョンがオリジナルである可能性が高いと考えています。

ニック・デカーロ Tapestry


以上、しまらない締めくくりですが、ニック・デカーロ企画終了の弁でした。

◆ 奇蹟が起きないかぎりは ◆◆
今回から、ニック・デカーロという思いつきの脇道に入る前に、これをやろうと思っていた盤に移ります。ローラ・ニーロのGonna Take a Miracleという、R&Bカヴァー集です。

フィラデルフィア録音らしく、サウンド面ではとくに出来のいい盤ではありませんが、ローラ・ニーロとラベルのヴォーカル・レンディションについては、すばらしい曲がいくつかあります。

アル・クーパーのR&Bカヴァーとは異なり、だれでも知っているような曲も歌っていて、オリジナル探求という面では、難度はすこし落ちます。それでも、いったいこんな曲、どこから出てきたのだというものもあり、全部聴いてみようと思い立って、それが満願になるまでにはずいぶん時間がかかりました。

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今回もオリジナル重視で、ローラ・ニーロのカヴァーについては、できるだけクリップを貼り付ける方針でいきます。

ご存知ないと混乱する恐れがあるので、はじめに注釈しておきます。このGonna Take a Miracleというアルバムでローラ・ニーロと共演したラベルというのは、シンギング・グループの名前です。問題はリーダーの名前もパティー・ラベルだということです。彼女のバッキング・グループとして生まれたのです。

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このシリーズでは、ラベルといえばグループを指し、リーダーをいう場合は、パティーまたはパティー・ラベルとフルネームを書くことにします。

◆ ローラ・ニーロのカヴァー ◆◆
アルバム・オープナーからしてメドレーで、ちょっと不都合なのですが、とにかく、ローラ・ニーロのカヴァーからどうぞ。

ローラ・ニーロ&ラベル I Met Him on a Sunday~Bells


トッド・ラングレンのR&Bメドレーと同じように、接続する二曲のキーをそろえるのではなく、遷移部をつくって、そこでトランスポーズをしていますが、なんとなくローラ・ニーロのスタイルに合っていて(よくこういう歌い方をする)、無理やりな印象はありません。

トラック・リスティングスも、CDのトラックの切り方も、この二曲はメドレーの扱いではなく、別個のトラックとして扱っていますが、これはやはりつなげるべきでしょう。二曲が合体して、ひとつのイメージを形成しています。

歌詞の面でも、はじめからこの二つをつなげて考え、接続方法をつくってから録音したのだろうと思います。ミドル・ティーンの一週間の恋(I Met Him on a Sunday)と、ハイティーンないしは二十歳前後の、永遠の愛を誓う恋(The Bells)の対比です。両方とも経験あり、という方も多いのでは?

◆ 稚さ、拙さの魅力 ◆◆
I Met Him on a Sundayのオリジナルはシレルズです。作者はシレルズのメンバー四人、彼女たちのデビュー曲です。つまり、まだWill You Love Me Tomorrowの大ヒットはなく、無名でした。

サンプル The Shirelles "I Met Him on a Sunday"

落語でいうところの「とんとんオチ」というやつで、ものごとが順番どおりに進んで、ストンと終わっているところに愛嬌があり、シレルズの友だちのお母さんも、素人の曲にしては面白いかも、とプレスしたのでしょう。

通りがかりの侍「ちと、ものを尋ねる。そこの稲荷の縁日はいつか?」
店の手代「へい、よく存知ませんが、六日だったと思います」
侍、礼を言って去る。
番頭「おい、嘘を教えちゃいけないよ。ご縁日は九日と十日だよ」
手代、あわてて表に出て、さっきの侍を捜す。
手代「あの、そこをいく人、って、みんなそこを行くなあ。あの、さっきのお侍様!」
侍「なぬかようか?」
手代「九日、十日」

はじめの「いつか?」から勘定してくださいね。これがとんとんオチの典型例だそうです。

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I Met Him on a Sundayはそういう感じで、日曜に彼に出会い、月曜にはまた会いたくなり、火曜に彼のいどころを見つけ、水曜にはデートをし、木曜にはキスしたけれど、金曜には彼は待ちぼうけを食わせ、土曜にはバイバイとわかれた、という歌詞しかなく、それをドゥーランデ、ランデ、ランデ、パパドゥーランなどのドゥーワップ・ナンセンス・シラブルズで引き伸ばしているだけです。

よくある、目立たないけれど、ちょっとチャーミングなドゥーワップ・ソングという感じで、これはこれで悪くないと思いますが、たいしたヒット・ポテンシャルがあるようには聞こえません。よくまあ、デッカがマスターのリースを受けたものだと思います。

そもそも、歌がどうの、ヴォーカル・アンサンブルがどうの、などというグループではなく、ベンチの楽曲選択がよかっただけなので、セプターに移ってゴーフィン=キングの出来のいいもの(ティーネイジャーの心理から万古不易の真理を抽出したジェリー・ゴーフィンの手腕がチャート・トッパーになった最大の理由だろう)にあたるという幸運がなければ、あえなくノン・ヒット・アーティストの墓場に直行したのではないでしょうか。A&Rのルーサー・ディクソンのおかげです。

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左からルーサー・ディクソン、セプター・レコードのフローレンス・グリーンバーグ、チャック・ジャクソン

◆ ローラ・ニーロ盤の工夫 ◆◆
オリジナルと比較してみると、ローラ・ニーロ盤の美点が明瞭になります。シレルズがストレートにやっているのに対して、ローラ・ニーロ盤は構成を一工夫しています。

ローラ・ニーロ盤が、歌詞のあるところはア・カペラのリード持ちまわりにしたのは、けっこうなアイディアだったと思います。ペラペラした軽い曲だったものに、オープナーらしいウェイトを加える役割を果たしています。ラベルの三人のブラック・シンガーらしい濃さと、ローラ・ニーロの澄んだ声の対比も、ア・カペラのおかげで強調されています。

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いえ、べつにア・カペラが好きなわけではないのです。逆にそれほど好きではないから、このアレンジはいいと感じます。頭から尻尾までぎっしり百パーセントのア・カペラだとはじめからわかっている場合はべつですが(そういうのはぜったいに聴かない!)、そうではないケースでは、ア・カペラが出てくると、サスペンドされた感覚が生まれます。この状態はいつ終わり、ノーマルなパートがはじまるのだろうか、と頭の片隅で考えながら聴いてしまうのです。

健さんがドスを抜くまでの我慢のようなサスペンドです。あるいは、たとえば、プロコール・ハルムのA Salty Dogのヴァースにおける、B・J・ウィルソンの我慢にも似ています。ドラマーはしばしば、ああいう我慢をしなければならないハメに立ち至ります。

プロコール・ハルム A Salty Dog (lip-sync video)


しかし、我慢のおかげで、ピアノやカウベルが入ってきて、ノーマルになった瞬間(話はすでにローラ・ニーロに戻っている)、サウナから外に飛び出したような快感があります。ローラ・ニーロ盤のシレルズ盤とのもっとも大きな違いは、この緊張と解放のメリハリです(なんだか桂枝雀の受け売りみたいだ!)。

高校生が自作曲を、友だちのお母さんの小さな会社のために録音するという、いたって賭金の低い状況で生まれた、カジュアルな、あるいはノンシャランな曲に、構成を工夫することである格を与えることに成功した「ベンチワークの勝利」といえるでしょう。

いずれべつの曲で説明しますが、このトラックがドラムレスで、カウベルが入っているだけだったことも成功に寄与した、と嫌味をいっておきます。

ほんとうはつながって出てくるBellsも、ここでいっしょに扱ったほうがいいのでしょうが、その余裕はないので、次回に先送りとします。


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Gonna Take a Miracle
Gonna Take a Miracle


ライノ Best of The Girl Groups(シレルズは再録音ベスト盤という偽商品があるので、聴いたことのない盤は怖くて選べず、オリジナル録音のI Met Him on a Sundayが収録されているとわかっている、このライノによるガール・グループ・アンソロジーをあげおく)
The Best Of The Girl Groups, Vol. 2
The Best Of The Girl Groups, Vol. 2
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by songsf4s | 2010-12-26 22:42
『八月の濡れた砂』ロケ地再訪

朝っぱらから「今日はクリスマスイブですね」などという前に、eveの意味を辞書で調べたらどうだ、というツイートがあって、笑いました。だって、その直後に「今日はクリスマスイブですね」というツイートがあるんですからね。

両方をリツイートする、なんていう意地の悪いことはしませんでしたが、ご存知のように人柄はひどく悪いので、いろいろなことを思いました。

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朝から「今晩は」というに等しい「今日はクリスマスイブですね」という自己撞着した言葉を発するのは、意味を混乱させ、言語の質を落とす行為です。外来語だからしかたない、という見方もあるでしょうが、このように意味が曖昧になることが外来語導入の最大の問題点なので、外来語を使うなら、できるだけ正確な使用を心がけるべきです。

小津安二郎の『お早よう』の子どもたちがぶんむくれていった言葉も思い出します。大人たちはなんだって、お早うございますだの、今日はだの、今晩はだのと意味のないことを云うのだ、というのです。もちろん、大人の側には立派な言い分があるのですが、子どもたちがそういう疑問を抱懐するのは健全なことです。

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これを思い出したのは、イヴの意味がどうこうという以前に、そもそも「今日はクリスマスイブですね」というのは、いわずもがなではないか、と思ったからです。「今日は啓蟄ですね」とはちがいます。12月24日の夜がクリスマス・イヴにあたることは、99.9999パーセントの人間が知っているでしょう。そんなことを改まって確認されるのは、馬鹿馬鹿しくて、「まあ、挨拶は馬鹿馬鹿しいものだからな、しかたないさ」などと、よけいな心理的手続きを踏まされます。

日本に半世紀以上暮らして、いまだに意味を解しかねていることがあります。商店街、デパート、ショッピング・モールなどといった商業施設に、小旗だのポスターだのといった形で、「Summer」とか「Winter」とか、季節が書いてあるのはなぜなのでしょう。

Summer Bargainだの、Winter Clearanceだのというならわかりますよ。ただ「夏」だの、ただ「冬」だのと、裸で(2010などと年が書き加えられていることはあるが)投げ出された文字を見るたびに、いまが夏だということを知らない人がいると思って確認しているのだろうか、と吹き出しそうになります。英語だから疑問に思わずにそんな無意味なことができるのです。漢字でやってごらんなさい、漢字で!

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◆ ウォーキング・ブルーズ ◆◆
引越しで少しだけへこんだ腹が、また出しゃばりはじめる兆候があるので、このところ、散歩の距離を長くしています。日に10キロを最低目標に、ときにはそれ以上歩いています。どうせ歩いているから、一両日中に散歩ブログを復活させようと考えています。今日はその予告篇として、いくつか写真を貼り付けます。

そういうことはあまり書かなかったのですが、散歩ブログのほうで明らかにするので、この際だからこちらにも書いておきます。わたしは神奈川県横須賀市というところに住んでいます。横浜の中心部から30キロほど南です。

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ふだん歩ける範囲は当然、住んでいる場所に規定されます。鎌倉まで歩いたら、帰路はどうしても電車になります。横浜で云えば、金沢区が往復できる限界で、それ以上は交通機関に頼らざるをえません

鎌倉より近い逗子はどうか? これが微妙な距離というか、トレーニングには適度な距離というか、往復が可能なのです。そのかわり、いまの体力では、誇張するなら「限界に挑戦」の距離になります。横須賀-田浦-東逗子-逗子-葉山-横須賀というコースを一度だけ歩きましたが、路程約30キロ、ほとんど休まずに6時間半かかりました。

強い陽射しを避けるには北上するコースがいいので(困ったことに北東に向かうと3分で海に出てしまうので、このコースは存在しない)、逗子には何度か行っていて、30キロ歩きの前々日、鎌倉まで抜けたときに、そうだ、『八月の濡れた砂』だ、と思い出し、コース変更して、商店街に行ってみました。今日はそのときに撮った写真を数点ご紹介します。

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上(北)にJR横須賀線と逗子駅。目的の場所は真ん中下の「花里生花店」のあたり。

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上の地図を拡大。

◆ 十二月の乾いた砂 ◆◆
警察だの、岩場だのといった、オリジナル記事のときに解決できなかった場所はいまだにわかっていないので、写真を撮ったのは、すでにわかっている場所です。以下、オリジナル記事と重複するものがありますが、説明のために必要なので、どうかあしからず。

『八月の濡れた砂』の冒頭、早苗をいったん無人の海の家に入れ、清は家に帰って彼女のために着るものをもっていこうとします。ここで清の家が登場します。

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それから、健一郎が清の家を訪ねるシークェンスというのもあります。

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また、清の家そのものではなく、そこから見える通りのショットもあります。清が食料品店の二階にある自室から下を見たら、同級生の和子が通りかかったので、声をかけるというシーンです。

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以上、このあたりはオリジナル記事でくわしく検討し、清の家として撮影された食料品店(「宝屋」)の隣にある、ヘンケル理容室という床屋を梃子にして、逗子駅近くの商店街で撮影されたことを突き止めました。

先日、逗子まで歩いたときに、このあたりが現在どうなっているかをたしかめてきたので、今日はその写真をごらんいただきます。

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真ん中、バイクのあるあたりが清の家として撮影された食料品店。店名は異なるがいまも食料品店として営業中。

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ヘンケル理容室。ここは外観も映画撮影当時のまま。すばらしい!

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「浜勇」は休業中だった。建て替わってしまったので、店名がないとわからない。

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そのお隣、花里生花店も建て替わり、モダーンになった。

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映画には富士トーイという店が映っていたが、玩具店は閉じたという。ただし、FUJIの名前でべつの業態の店が同じ場所にあった。商売の種類は失念してしまった。

なんだか微妙な結果です。同じ名前の店がほぼそのまま残っているけれど、当然ながら、建て替わったケースもあり、懐かしいなあ、というべきか、昔を今になすよしもがな、というべきか……。わたしは、思ったより昔をしのぶよすがが残っているなあ、と感心しました。

◆ 田越川の橋の上で ◆◆
健一郎が和子と橋ですれちがうシーンは、オリジナル記事で田越川とアイデンティファイしました。しかし、田越川のどのあたりかとなると、よくわかりませんでした。

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今回、いちおうたしかめようとしたのですが、グーグルのストリート・ヴューで試したときと同様、特定できませんでした。いちおう、つぎにあげた二つの橋が有力な候補だと思います。橋そのものも、あたりの建物もすっかり変わってしまったために、明確にはいえないのが残念です。

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このどちらかの橋ではないかと思うのですがねえ。地元の年配の方なら、映画のスクリーン・ショットから橋を特定できるのではないかと思うのですが、どなたかご存知でしたら、ご連絡を願います。

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べつの日に、小坪を経由して鎌倉まで歩いた。飯島まで来てから、いけね、『八月の濡れた砂』の逗子マリーナ撮影を忘れたと思い、遅ればせながら、あらぬ方向から逗子マリーナを撮影した。飯島というか和賀江島の前から見た逗子マリーナ(のあたり!)。



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by songsf4s | 2010-12-24 12:34 | 映画
(ちょっと遅い)クリスマス・ソング・サンプラー・パッケージ
 
(この記事は本日12月23日のあいだにももう一度更新し、ファイルを追加する可能性があるので、お時間があれば、そして、ボビー・ヘルムズが気になる場合はとくに、夜にでもまたチェックしていただければ幸いです)。

(17:40追記 ボビー・ヘルムズの2曲を別ファイルで追加しました。)

昨日は時間がなくてなにもできず、今朝、なにかしようと思いましたが、やっぱり朝はいろいろあって落ち着かず、とりあえず遅ればせながらクリスマス・ソング・サンプラーをアップすることにしました。ちゃんとした更新は、夜、時間があったらがんばってみることにします。

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後述のリストにあるクリスマス・ソング26曲をZipでくるんであります。したがってZipを解凍できる環境が必要です。ホストはmediafireで、当家のお客さんのなかには不慣れな方もいらっしゃるでしょうが、簡単かつ高速なので今日はこちらを使います。ふだんmediafireを使わないのは、ストリーミング機能がないからであり、わかりにくい、遅い、などということはありません。ただし、時間帯によって大きく速度が変動します。日本時間の午後が最適、日本時間の夜から朝は低速になる傾向があります。

サンプル Christmas Song Sampler Package

以上のリンクは2010年12月31日いっぱい有効とし、元旦には削除します。ファイルそのものは残すので、リンクをメモしておいて、あとでナニすることは可能です。

それから、クリスマスにはジム・ゴードンを、という約束ではなかったのか、とおっしゃるジム・ゴードン・ファンがいらっしゃるかもしれないので、ここに予告を書いておきます。ジム・ゴードンは正月三箇日限定でやることにしますので、そのときにおいでいただければと思います。

ソング・リスティング
01_Billy May_Rudolph The Red Nosed Reindeer Mambo
02_Al Caiola with Riz Ortolani-Jimmy McGriff_Sleigh Ride-Jingle Bells
03_Dean Martin_Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
04_Billy May with George Shearing_Snowfall-Snowfall Cha-Cha
05_Al Caiola & Riz Ortolani_Holiday On Skis
06_Julie London_I'd Like You For Christmas
07_Johnny Mercer_Jingle Bells
08_Percy Faith_Silver Bells
09_The Drifters_White Christmas
10_Dean Martin_I've Got My Love to Keep Me Warm
11_The Andrews Sisters_Christmas Island
12_Bing Crosby & The Andrews Sisters_Mele Kalikimaka
13_Jackie Gleason with Jack Marshall_I'll Be Home For Christmas-Baby, It's Cold Outside
14_Temptations_Rudolph The Red-Nosed Reindeer
15_Henry Mancini_Medley (a)Jingle Bells (b)Sleigh Ride
16_Julie London_Warm December
17_Booker T. & The MG's_Silver Bells
18_Bing Crosby_I'll Be Home For Christmas
19_Dean Martin_Baby, It's Cold Outside
20_Chet Atkins_White Christmas
21_Al Caiola & Riz Ortolani_The Christmas Song
22_Bing Crosby_White Christmas (1942 alt)
23_Booker T. & The MG's_We Wish You a Merry Christmas
24_Nat King Cole_The Christmas Song
25_Les Paul With Dick Haymes_What Are you Doing For New Years Eve
26_Bing Crosby_Let's Start The New Year Right

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◆ 注釈、弁明、その他 ◆◆
自分用につくったものなので、いくつか当家やわたしの他のブログで取り上げた重要な曲がオミットされています。たとえばボビー・ヘルムズのJingle Bell Rockやアヴァランシェーズのアルバム収録曲などです。

ボビー・ヘルムズはあとでバックアップが見つかったら、シングルのAB面をアップするかもしれません。アヴァランシェーズはアルバム丸ごとというわけにはいかないので、これもバックアップが見つかったらということにします。

ほとんど、あるいはすべての曲について過去の記事で言及しているので、なにか気になることがあったら、右のメニューにある(小さいので見逃しそうになる)検索ボックスをご利用になるか、または本ページの上のほうにある曲名インデクスをご利用ください。

内容について少々。わたしの好みだから、当然、ものすごく偏っています。

・1980年以降のものは採らない。
・ギター・インストを重視する。
・アル・カイオラ&リズ・オルトラーニのクリスマス・アルバムをフィーチャーする。
・ディーン・マーティンを重視する

といった傾向があります。ジュリー・ロンドンも大々的に重視したいのですが、彼女のクリスマス・ソングはこの二曲ですべてです。メー盤犬みたいな大仰な言辞がゆるされるなら、これは「ジュリー・ロンドン・クリスマス・ソング大全集」にもなっているのです。いや、メー盤犬ならそういうたわけたことをいいかねないというだけですが。名盤だの傑作なんてものがそんなにごろごろ転がっていたら、名盤も傑作も一山いくら、二束三文の価値しかないことになると、そろそろ気づけばよかろうに、と思います。よほど盤屋や盤製造会社から金をもらっているのでしょう。

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クリスマス・アルバムの名盤(稀にわたしもメー盤犬をやることがある)といえば、ディーン・マーティン盤とアル・カイオラ盤、わたしにとってはこの二つです。

編集盤ではどなたもご存知であろうUltra Lounge Seriesのクリスマス篇3枚があります。少なくとも50年代から70年代にかけてのハリウッド産クリスマス・ソングを集めたものとしては、あれ以上のものを編集するのはきわめて困難、と断言できる最高峰です。わたしのパッケージも、このシリーズからのトラックをいくつか収録しています。

正午間近なので、とりあえずアップし、なにかあればまた補足することにします。

以下は追加分(12月23日17:40) ボビー・ヘルムズのクリスマス・シングルのAB面。Jingle Bell Rockはいまやどこにでもありますが、B面のCaptain Santa Clausが編集盤に収録されたのは見たことがありません。

サンプル Bobby Helms "Jingle Bell Rock"

サンプル Bobby Helms "Captain Santa Claus"

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Ultra Lounge Christmas Coctailsシリーズ
Christmas Cocktails 1
Christmas Cocktails 1


Ultra Lounge
Ultra Lounge


Ultra Lounge: Christmas Cocktails 3
Ultra Lounge: Christmas Cocktails 3


ディーン・マーティン CD
My Kind of Christmas
My Kind of Christmas


ディーン・マーティン MP3アルバム(I've Got My Love to Keep Me Warmは入っていない)
The Dean Martin Christmas Album
The Dean Martin Christmas Album


ディーン・マーティン A Winter Romance(アルバムとしてはこれがベスト、ただし中古しかない)
Winter Romance
Winter Romance


Booker T. & the MG's
In the Christmas Spirit
In the Christmas Spirit

ボビー・ヘルムズ
Frauelein
Frauelein
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by songsf4s | 2010-12-23 11:48 | クリスマス・ソング
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル9 Canned Music

どうせだれも聴かないからすぐに消すことになるだろうといった、前回のアラン・プライスのBetween Today and Yesterdayは、多くはないものの、ふつうにアクセスがあり、あらら、でした。

どうせだれも聴くものか、という野村ボヤキ節のコピーが興味を惹いたのか、そこまでいうなら聴いてやるか、という同情票なのか、なんだかわかりませんが、とりあえず消すわけにはいかないぐらいにはアクセスされています。いや、だからといって、傑作の、名作のと、空疎な言辞を弄して、蒙昧なメー盤犬の仲間入りはしませんけれどね。まあ、35年間聴いているのだから、それほど悪い曲ではないだろうと思います。

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アルバム自体も、アラン・プライスの代表作であることはまちがいありません。でも、代表作だろうがなんだろうが、興味のないシンガーのものは、傑作も駄作も同じ価値しかないのです。メー盤犬の耐えがたい愚昧さは、この簡単な真実に気づかないところにあります。関係ないやつの盤は、たんに関係ないだけであって、傑作も駄作もないのです。闘牛の額のような愚劣、といった詩人はだれでしたっけ?

◆ Canned Music ◆◆
ニック・デカーロのItalian Graffiti、今日はB面の4曲目、Canned Musicです。当然、この曲もあるだろうと思ったのに、クリップがないので、自前サンプルをアップしました。アナログ・リップです。ぜんぜんノイジーではないので、たぶん、いわなければわからないだろうと思いますが。

サンプル Nick DeCaro "Canned Music"

先日のWhile the City Sleepsほどではないにしても、これまたオリジナルから遠ざかったサウンドになっています。オリジナルは作者ダン・ヒックス自身のヴァージョン。

サンプル Dan Hicks "Canned Music"

さあて困ったぞ。わたしが先に聴いたのはニック・デカーロのカヴァーのほうで、ダン・ヒックスのオリジナルは数年前にはじめて聴きました。こういう先後は印象を左右してしまうことが多くて困るのです。先の勝ち、後の負け、となることが多いでしょう。

ダン・ヒックスのオリジナルを聴いての第一印象は、なんだブルーズじゃんか、でした。そして、連想したのがこの曲。

ニルソン Put the Lime in the Coconut


ニルソンのほうはさらに単調で、呪文化がいっそう進行していますが、でも、似たような手触りのある曲です。この曲、ドラムはジム・ゴードンなのか、ジム・ケルトナーなのか、さすがに気持のいいグルーヴです。

オリジナルとカヴァーのCanned Musicをくらべてみて、気になったのは、ニック・デカーロはどうやって単調な呪文ではなく、ふつうの曲のように聞かせるのに成功したのか、です。

テキトーなあてずっぽうを云うだけなので、あまり本気にせず、読み流していただきたいのですが、ひとつはもちろんテンポです。ニック・デカーロはダン・ヒックスより少し速くしていますし、そのうえ、ドラムがはっきりしたバックビートを叩いていることが、輪郭を明瞭にするのに寄与しています。

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ニック・デカーロの歌い方も「楷書」で、崩していないので、呪文ではなく、メロディーとして認識しやすくなっていると感じます。おっそろしくスクェアな歌い方をしています。まあ、素人は妙に崩さないほうが無難ですけれどね。ニック・デカーロの歌い方が真四角だと認識したのは、語りに近いダン・ヒックスのグズグズの崩し方を聴いたからなのですが。

もちろん、アレンジもシンプルなブルーズのゴツゴツした構造を覆い隠すのに役立っています。こういうふうに、ブルーズに甘味を与えるアレンジというのは、伊勢佐木町ブルースみたいになってしまう危険と隣り合わせていて、案外むずかしいと思うのですが、ニック・デカーロはうまくやったと思います。

ニック・デカーロは、恐ろしく層の厚いハリウッド・アレンジャー陣のなかでは、よくいって3Aクラス、とても大リーガーとはいえませんが、こういうアレンジをたくさん書ければ、ビリー・メイ、ネルソン・リドル、ゴードン・ジェンキンズといったキングたちには及ぶべくもないにしても、アーニー・フリーマンの足元ににじり寄るぐらいのところまではいけたのではないでしょうか。

ニック・デカーロのCanned Musicはよくできている、ということを確認したうえでいいますが、最近はダン・ヒックス盤のほうが好きです。はじめの違和感が薄れると、呪文がきいてきて、単調さの美を感じるようになってきたようです。

ということで、この曲も勝負なし、双方に、お互いとは異なった魅力が備わっています。


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ニック・デカーロ
イタリアン・グラフィティ
イタリアン・グラフィティ


ダン・ヒックス
ダン・ヒックスとホット・リックス(紙ジャケット仕様)
ダン・ヒックスとホット・リックス(紙ジャケット仕様)


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by songsf4s | 2010-12-21 23:56
メインテナンス休業+発掘されたアラン・プライスBetween Today and Yesterdayオリジナル・ヴァージョン
 
今日はあれこれあったうえに、Windows 7を使えるようにしようといじりまわしていたため、時間がなくなったので休みとします。クリスマス需要も一段落したようで、昨日からアクセス数はやや減少気味なので、ちょうどいいタイミングのようですし。

というだけでは愛想がないような気もしますし、どうせ出てきたのだから、なにかアップしましょうか。こういうときに一般性のあるものを選べばわたしも人から好かれるのだろうと思いますが、この二日間、しばしば聴いて、うーん、いいんだかよくないんだか、よくわからん、と首をかしげているものをいってみます。

一昨日からアラン・プライスのリリースされなかったアルバム、Savaloy Dipを聴いています。これは順番からいうと、Between Today and Yesterdayの直前にリリースされるはずだったものです。Smileがリリースされず、Smiley SmileにSmileに収録されるはずだった曲がいくつか収録されたように、Savaloy Dipから一曲だけ、Between Today and Yesterdayに引き継がれた曲があります。タイトル・チューンのBetween Today and Yesterdayです。

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さてどうしたものか。やはり、正規ヴァージョンを聴かないと比較のしようがないので、オフィシャル・リリースであるリメイク盤からいきましょう。一度アップして、アクセスが微少だったために削除した曲で、どうせまたゼロ付近でしょうから、二、三日したら消します。今回は新しいリマスター・ヴァージョンを使います。二種類あるうち、エンディングのオーケストラ・ヴァージョンです。

サンプル Alan Price "Between Today and Yesterday" (official release ver.)

つづいて、Savaloy Dipに収録されたオリジナル・ボツ・ヴァージョン。

サンプル Alan Price "Between Today and Yesterday" (unreleased original ver.)

まあ、当然ながら、リメイクのほうは、オリジナルより細部がきれいに整えられていて、やり直したのも無意味ではなかったと思います。しかし、逆にいえば、ちょっとデコボコしているボツ・ヴァージョンには、原初の魅力みたいなものがあります。

というわけで、ほんの一握りしかいらっしゃらないであろうアラン・プライス・ファンに、こういうものがあったのをはじめて知りました、というご報告。出来の良し悪しはご自分で判断なされよ。って、聴く人は二人か、三人か、前回のアクセス数から予想されるのはそのあたりなのですが!

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さて、ほったらかしにしてあったWindows 7、ようやく音が出るようになったので、そろそろ本格的に引越しとなりそうです。今朝までは音が出なかったのだから、使うに使えなかったのです。

なぜ音が出なかったかというと、Soundblaster Live!というPCIのサウンドカードを刺してあるのですが、これを作っている会社が、古いものはサポートしないと、Vistaのときから宣言しているそうで、当然、7用ドライヴァーなんてものもないし、MSだってそういうものの面倒を見たりはしません。ぜんぜんエコじゃない世界なのです。

こういう会社からは「エコ反逆ポイント」というのを税金の形で取り上げ、旧製品を使えなくするための製品を売るたびに、古いものを使いつづけているエコな人(わたし)への補助金にしたらどうでしょうか。すばらしい政策、と自画自賛。エコ・ポイントって、古いテレビをゴミにするための政策で、ぜんぜんエコじゃないですからね。

ドライヴァーがないものは動かないのがPCの世界の常識。しかし、解決策はあります。わたしのようにエコな人は世界中にたくさんいるので、古いカードを動かすドライヴァーを自力で作っていたりするのです。で、それをちょうだいしてインストールしたところ、あちこちで報告されているトラブルもまったく起こらず、一発でブラスターが生き返りました。Vistaでブラスターが動かないといって、オンボードのサウンド・チップなどという情けないもので我慢することにした方は、いまからでも検索して、正義の味方ドライヴァーをインストールしてみればよろしいと思います。

つぎに、ぐずるQCDを、旧ヴァージョンに戻してなんとか動かしました。Win2kでもそうなのですが、QCDは旧ヴァージョンのほうが安定していて、使いやすいと思います。

QCDの旧ヴァージョンはHDDを引っかきまわして見つけたのであって、ウェブ上では発見できませんでしたが、世の中にはさまざまな理由で旧ヴァージョンを必要とする人がたくさんいるので、そういうものを配布するサイトもたくさんあります。なにかお困りなら、たとえば「older versions software」なんていうキーワードで検索なさるといいでしょう。人気のあるものなら入手できると思います。わたしは、Win2k用にAVGの旧ヴァージョンを手に入れました。ただし英語必須。

ファイラーが大困りなのですが、いやがるTab Folder(いやがっているのは7のほうというべきか)を数十回のトライで無理やり起動させ、使えるようにしました。なんでいやがったのかいまになると不明。

てな調子で、新しいOSを満足に動かすには手間ひまかかるものと相場は決まっているので、引越しはいやだったのですがねえ。しかし、新しいアプリがみな動かなくなっていってはしかたないですわ。

そろそろ7でもブログの記事をかけそうな状態になってきたので、明日は休まずに、ニック・デカーロを再開できるだろうと思います。


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Between Today & Yesterday

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by songsf4s | 2010-12-20 23:50
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル8 While the City Sleeps

前回は、Getting Mighty Crowdedの作者、ヴァン・マコーイのことを少し書いておこうと思ったのですが、時間が足りませんでした。ヴァン・マコーイとは、もちろんあの人です。

ヴァン・マコーイ Do the Hustle


思い出すだけでもゾッとするディスコ時代は、音楽的には死にたくなるような時期でしたが、それでも何曲かは笑ったものがあり、Do the Hustleはそこそこ面白がっていました。いま聴くと、タムタムの録音の仕方が変で、そのあたりにスタジオのヴェテラン、ヴァン・マコーイの技が感じられます。

ソングライターとしてのキャリアが長かった人なので、Getting Mighty Crowdedよりずっと昔から知っていた曲もあります。

バーバラ・ルイス Baby I'm Yours


バーバラ・ルイスは大好きなので、これはこれでホワーンとしたところが魅力的でけっこうなのですが、しかし、この曲はべつのアーティストで記憶していました。

ピーター&ゴードン Baby I'm Yours


いつもながらピーター&ゴードンのドラマーはすばらしい。当時のイギリスのセッション・ドラマーのベストです。ピーター・エイシャーはドラムのことなんかぜんぜんわかっていないリズム音痴なので、プレイヤーの名前をきかれて、覚えていないと答えていました。そういう人がプロデューサーになったんですからね、アンドルー・ゴールドのような人間の支えがなければ、まともな仕事なんかできなかったでしょう。

脇道ですが、バーバラ・ルイスのもうひとつの代表作をいってみましょう。ガール・グループの時代の曲で五本指に入れるほど好きな曲。

バーバラ・ルイス Make Me Your Baby


NYもがんばればやれるぞスペクタレスク・サウンド、といったあたりでしょうか。ドラムはゲーリー・チェスターです。

これはMIDIで完コピしましたが、再現のむずかしいのはギター・カッティングでした。いま考えれば、ほんもののギターでやったほうがよかったと思います。チャッ、というカッティング・ノイズがつくれないのです。

寄り道終わり。ヴァン・マコーイ作品としては、ルビー&ザ・ロマンティックスのWhen You're Young and in Loveなんかもなかなかキュートで、ハッスル親父の曲とは思えないほどです。やっぱり、ディスコで人格変わったのでしょう。ありがちなことです。ビージーズがああなるなんて、To Love Somebodyのころには想像もつきませんでしたよ。

◆ アーマ・トーマスのWhile the City Sleeps ◆◆
ニック・デカーロのItalian Graffiti、今日はB面の3曲目へと進みます。

ニック・デカーロ While the City Sleeps


Italian Graffiti収録曲のなかで、このWhile the City Sleepsが、オリジナルからもっとも遠ざかったアレンジではないかと思います。アーマ・トーマスのオリジナルと比較してみてください。

サンプル Irma Thomas "While the City Sleeps"

一回聴いたぐらいでは、同じ曲だと認識できるかどうかは微妙ってくらいに赤の他人しています。

この曲の場合、先にニック・デカーロのカヴァーを聴き、アーマ・トーマスのオリジナルを聴いたのはほんの数年前のことなので、オリジナルのアレンジには違和感がありました。しかし、ニック・デカーロがやったものとはべつの曲なのだと思えば、これはこれで悪くないと感じられるようになりました。

アーマ・トーマスの代表作というと、やはりこれでしょうか。

アーマ・トーマス Time Is on My Side


バックグラウンド・コーラスが大袈裟で笑ってしまいますが、こういう風に盛り上げるという方針を立てたなら、照れずにまっすぐ突き進むべきだから、これでいいんじゃないでしょうか。わたしは、ストーンズよりアーマ・トーマス盤のほうが面白いと思います。

◆ 勝負なし ◆◆
アーマ・トーマス盤While the City Sleepsも慣れれば悪くないのですが、それはそれとして、ニック・デカーロの解釈もそれなりに納得のいくものです。

三角関係に踏み込んでしまった語り手が、新しい恋人に密やかに語りかけている歌だからして、テンポを落として静かに歌う、というのはじつにまっとうな方針です。まっとうすぎてつまらない、かもしれませんが。

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ただ、歌詞を聴いていると、(わたしが男だからかもしれないが)やはり女性の歌だと感じます。男はこういう形では悩まないのではないかと思うのです。現実にはそういう男がいたとしても、「それらしく感じれる」「似つかわしく感じられる」のはやはり女性だと思います。

ニック・デカーロのバックトラックで女性シンガーが歌うところを想像してみました。しかし、これもぐあいがよくないようです。いかにも女性シンガー向きのソフトなバラッドになり、イヤッたらしくて聴いていられないだろうと思います。甘さのほうに向かってバランスが一気に崩れていくでしょう。

結局、ニック・デカーロ、アーマ・トーマス、ともにちょうどよいサウンドで歌っているのだ、という結論です。しかし、おかしなことに、どちらのほうがメロディーラインの魅力が強調されているかというと、R&B丸出しの無骨なアーマ・トーマス盤のほうです。このへんがサウンドとメロディーの関係の摩訶不思議なところです。


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ニック・デカーロ
イタリアン・グラフィティ
イタリアン・グラフィティ


ヴァン・マコーイ
Sweetest Feeling: Van Mccoy Songbook 1962-73
Sweetest Feeling: Van Mccoy Songbook 1962-73


ヴァン・マコーイ
The Hustle & The Best Of Van McCoy
The Hustle & The Best Of Van McCoy


バーバラ・ルイス
Platinum Collection
Platinum Collection


ピーター&ゴードン
Ultimate Collection
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アーマ・トーマス
Sweet Soul Queen of New Orleans: Collection
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by songsf4s | 2010-12-19 23:56
ニック・デカロのItalian Graffitiのオリジナル7 Getting Mighty Crowded

B面のオープナー、Angie Girlに関する記事は書いたのですが、前回のWailing Wallと似たような話になってしまったので、これは後まわしにし、今回はB面の2曲目、Getting Mighty Crowdedへと進みます。

ニック・デカーロ Getting Mighty Crowded


このアルバムに収録されたなかでもっとも好きな曲ですが、出来は微妙なところです。ヴァースは歌いにくいところがなく、素人でも大丈夫なのですが、いっぽうで、ただ歌ったのでは面白くもなんともなく、ニック・デカーロの歌は聴いていて、ちょっとつらいものがあります。

コーラスは無難にやっていますが、ここはだれでも無難に歌えるだろうというパートです。問題はブリッジ(I'm saving you the trouble of putting me down/Start on the double/I'm gonna shop around)で、ここは難所です。putting me downなんか、聴いていてハラハラしてしまいます。ここが歌えるかどうかを基準にキーを決めたのでしょうが、いかにもギリギリ、これ以上は無理という感じで、排気量の小さい小型車はつらいなあ、という雰囲気です。

◆ ベティー・エヴァレット盤 ◆◆
うちにあるGetting Mighty Crowdedでもっとも古いのはベティー・エヴァレット盤で、これがオリジナルなのだろうと思います。クリップは山ほどあるのですが、マスタリングに問題のあるトラックなので、いちおうすべて聴き、もっとも好ましいものを選びました。

ベティー・エヴァレット Getting Mighty Crowded (stereo)


音の差はアップローダーの問題というより、使用した盤のマスタリングの差に由来しているのだろうと思います。うちにある3種はすべて大きく異なり、これならまあ許せるか、というのは、Sweetest Feeling: A Van McCoy Songbook 1962-73という、作者であるヴァン・マコーイの作品集に収録されたモノ・ヴァージョンです。

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いわゆる「ハイ・ファイ」なのは、It's in His Kiss - The Very Best of the Vee-Jay Years (1962-1965)というベスト盤収録のヴァージョンです。ステレオ定位も各パートの分離もよく、きれいな音です。

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もうひとつのThe In Crowd - The Story of Northern Soulというオムニバスに収録されたものは上記2種の中間で、分離は悪いものの、そこそこ強い音になっています。

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ノーザン・ソウルというイギリス方言は気にしないでください。たぶん、サザーン・ソウルの対立概念のつもりででっち上げられた言葉で、シカゴ、NYなどのR&B、サザーン・ソウルにくらべれば相対的に洗練されたソウル・ミュージックを指すようです。どうでもいい概念なので、イギリスでローカルにそういう言葉が通用しているのね、イギリス人てアホだな、ぐらいに理解しておけば十分です。

さっきから、なにを問題にしているかというと、ミックスダウンさえよければ、わたしはベティー・エヴァレットのオリジナルがあれば、この曲はほかにヴァージョンを必要としない、と考えているのですが、現実にはどのヴァージョンも不満足だということです。どのヴァリアントも、みな(当方の希望する水準にくらべれば)低音が薄くて、もっと持ち上げろ、とスペクターみたいに叫んでしまいます。

話は飛びますが、ハニーズのThe One You Can't Haveには大きく分けて2種類のマスタリングがあるのはご存知ですよね?

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たとえばライノのガール・グループ・アンソロジーに収録された、ブライアン・ウィルソンによるオリジナル・ミックスと、たとえばハニーズのベスト盤(Capitol Collector's Seriesという困った「タイトル」)やブリル・ビルディング・サウンドのアンソロジー・ボックスなどに収められた、ハニーズの希望に添って全面的にやり直したミックスという2種類です。

サンプル The Honeys "The One You Can't Have" (true to Brian Wilson's original mix, mono)

サンプル The Honeys "The One You Can't Have" (remix, stereo with much more drums)

どこがちがうかというと、ハニーズの希望でやり直したリミックスでは、ハル・ブレインなどのバックトラックを思いきり前に出し、ヴォーカルと対峙する形にしたことです。たしかにこのほうが現代的で、ブライアンのミックスはビートが弱すぎたと納得します。

だいたいブライアン・ウィルソンは、とくに初期はヴォーカルの人で、サウンドの重要性をほんとうの意味で理解していたとはいえないと感じます。ハル・ブレインのすごみが感じられるトラックは少なく、ビーチボーイズでもハルはやっぱりすごかったと納得したのは、ペット・サウンズ・ボックス収録のバックトラック群を聴いてからのことです。

ビーチボーイズ Sloop John B. (track only)


はじめてこれを聴いたときは、ハル・ブレインとキャロル・ケイがすごいんでひっくり返りました。子どものころは、ヘナチョコ腑抜け根性なしサウンドと馬鹿にした曲が、歌をとって裸になってみたら、すんげえグラマーだったんだから、まったく信じがたいことでしたよ。

では、The One You Can't Haveの歌を消すとどうなるか?

The One You Can't Have (track only)


すばらしい! ハルに惚れ直します。もともとこのトラックは大好きで、ベスト・オヴ・ハル・ブレインを編むならぜったいに欠かせないと思いますが、歌なしになると、美しさはいや増します。

バックビートは重ねているところがあると思っていましたが、エンディングに登場するハル・ブレインのシグネチャー・プレイ、豪快なstraight sixteenth against shuffle(シャッフル・ビートに逆らう16分のパラディドル)も、ダブル・トラックでやっていることが、これを聴くとよくわかります。いや、すげえ!

もうひとつ、このトラックで好きなのは、ストップ・タイムからの戻りの一打目のスネアです。もちろん遅れてしまったのではなく、意図的に遅らせているのですが(これもハルのシグネチャー・プレイ。たとえばママズ&ザ・パパズのGlad to Be Unhappyでもやっている)、こういう遅らせ方というのは、訓練でどうにかなったりするものではなく、センス以外のなにものでもないだけに、やっぱりハルのドラミングはきれいだなあ、と惚れ惚れします。

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長い長い寄り道終わり、ベティー・エヴァレットに戻ります。云いたいことはもうおわかりでしょう。Getting Mighty Crowdedの既存ミックスは、いずれもブライアンのオリジナル・ミックスによるThe One You Can't Haveのようなもので、バックトラック、とくにドラムが不当にミックスアウトされていて、おそろしく古めかしい音になっているのです。

ハニーズのように、ベティー・エヴァレットも、会社にミックスをやり直すように要求すれば、決定盤Getting Mighty Crowdedができあがると思います。プロダクション段階ではちゃんとやっているのに、ポスト・プロダクション段階での判断ミスの結果、なんだかなあ、薄味だなあ、もうちょっとなんとかならないのか、というモヤモヤした気分の残るトラックができあがってしまったと感じます。

◆ アラン・プライスのホワイターR&B ◆◆
Getting Mighty Crowdedは長年のフェイヴァリットなのですが、最初に聴いたヴァージョンは、ベティー・エヴァレットでもなければ、ニック・デカーロでもありませんでした。アラン・プライスのソロ・デビュー盤、The Price to Playに収録されたヴァージョンです。

サンプル Alan Price "Getting Mighty Crowded"

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ドラムがちょっとタイムの早い人で、グルーヴが寸詰まりになっていますが、まあ、そのあたりはご寛恕を願います。

どちらがいいか迷いましたが、低音をもちあげた新しいミックスのAnthology収録ヴァージョンをアップしました。LPのときはもっとずっと軽い音で、その軽さが魅力でもありました。

「ブルー・アイド・ソウル」なんていうのは軽く超越し、たんなる白人のポップにまで帰納させてしまったのは、むしろトゥール・デ・フォルスというべきではないか、なんて思ったものです。ロバート・パーカーのBare Footin'のカヴァーなんか軽いこと軽いこと、カシアス・クレイの「蝶のごとく軽く」てなもんです。

アラン・プライス Barefootin'


オリジナルだって重くはありませんが、ここまでペラペラではありません。でも、繰り返しますが、The Price to PlayというアルバムのR&Bカヴァーは、軽さこそが身上で、アラン・プライスが後ろ足で砂をかけて出てきたバンド、アニマルズのエリック・バードンのネチャネチャとしたネバつきとはみごとに手を切っています。

アラン・プライス I Can't Turn You Loose


これがオーティス・レディングの曲かよ、です。R&B味は微少、ロック味の濃いカヴァーで、ここまで味がちがえば、これはこれでいいじゃないか、と思います。代表作であるI Put a Spell on Youは、この方向性の延長線上に生まれました。



黒っぽさなんかクソ食らえという白さです。こういうやり方だっていいじゃないか、です。

あちこちに話が飛んで、もうギリギリの時間になってしまったので、ちょっと書き残しがありますが、それは次回にでも補足することにして、本日はここまで。


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by songsf4s | 2010-12-18 23:48