回想のビリー・ストレンジ、その音楽と時代 その8 ビーチボーイズ、フィル・スペクター、サム・クック
 
今回は1963年のセッション・ワークです。ビリー・ストレンジのキャリアということではなく、ハリウッド音楽界自体がおおいなる隆盛を迎えのは、この年からと考えています。ビリー・ストレンジの仕事も、メイジャー・アーティストの大ヒット曲がどっと登場します。

まずは典型的なカリフォルニアの音から。

The Beach Boys - Surfin' USA


スーパー・プレイではないのですが、ビリー・ストレンジの艶やかなギターのサウンドがこの曲の印象を決定しているので、やはり代表作のひとつといっていいでしょう。きちんとしたクレジットがないので、頭痛の種でしたが、ボス自身がコンファームしてくれて助かりました。

1963年を境にして、ハリウッドはアメリカ最大の音楽都市へと成長しますが、その最大の原動力は、フィル・スペクターだったといっていいでしょう。

62年のHe's a Rebelで、フィレーズとしては最初のビルボード・チャート・トッパーを得て以来、スペクターは活動の中心をハリウッドに移し、その結果、後年いうところの「レッキング・クルー」が形成されることになります。

ビリー・ストレンジ・ディスコグラフィーにも、1963年からフィル・スペクターの曲が登場しはじめます。フィル・スペクターは滅多にギター・ソロは使わないですが、これは例外。

Bob B.Soxx & The Blue Jeans - Zip-A-Dee-Doo-Dah


エンジニアのラリー・レヴィンが回想していました。ミックスのとき、スペクターの要求にしたがって、あっちを上げ、こっちを上げているうちに、こうなってしまった、と。レヴィンが「でも、フィル、これではビリーのギターが聞こえないじゃないか」といったら、スペクターは「いいんだ、これで完璧だ」といったそうです。

その結果、ビリー・ストレンジのファズ・リードは、他のチャンネルにリークした音だけになり、このような「遠いギター」の効果が生まれたというしだい。

サム・クックのセッションでビリー・ストレンジがプレイした曲は多くないと思いますが、これは、いわれて、そういえば、と頭を掻きました。

Sam Cooke - Sugar Dumpling


これまたオフ・ミックスなのですが、ときおり聞こえるギターは、なるほど、いかにもビリー・ストレンジの音だと納得します。

ここまではよく知られたヒット曲ばかりですが、当然ながら、まったく知られていないであろうスタジオ・プロジェクトもあります。

Calvin Cool & the Surf Knobs - El Tecolote


さすがはビリー・ストレンジ、というプレイ。ぜんぜん知らない名前がいまだにどんどん出てきてしまうサーフ&ドラッグ・スタジオ・プロジェクトの世界は魔界です!


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by songsf4s | 2012-03-13 23:46 | 60年代