ファー・モア・ザン・ノー・ヒット――ワン・ヒットで悪かったな3
 
本気でノー・ヒット・ワンダーをやろうかと思ったのですが、二例しか思いつかず、もっとあるような気がして、そちらは先送りにします。

映画のほうも、ゆっくりと準備を進めています。久しぶりに時代劇を取り上げる予定です。

で、今日はまたワン・ヒッターのつづきをやります。べつの曲で書きはじめたのですが、途中で方針を変更し、今日は「外国アーティスト篇」というのをやってみようと思います。

むろん、ここでいう外国とはアメリカから見た外国、しかもイギリスやカナダをのぞいた国ということにします。ないようである、あるようでないタイプのワン・ヒッターです。

まずは例の曲から。

The Shocking Blue - Venus


オランダのグループでしたっけ。ヒットしていた当時も、くだらねえなあ、と呆れていましたが、いま聴いても、なんだかなあ、です。まあ、ヒット・チャートというのは、そういう清濁あわせ飲む(ちょとちがうか!)みたいなところがあるものなので、いたしかたありません。

以前にも書いたような気がしますが、1969年の大晦日、恒例のロックンロール・カウントダウンを聴きながら母方の田舎へ向かいました。道路が混んで到着は深夜になり、おかげで、1969年最後のチャートを聴くことができました。トップはこのVenus、それに押さえつけられてトップに立てなかったのがゼップのWhole Lotta Love、世も末だと高校生は大憤慨しました。

ショッキング・ブルーは10枚ほどのアルバムを出しているので、本国ではたくさんヒットがあったのかもしれませんが、ビルボード・チャートではもうトップ40ヒットはありません。

いや、公平にいって、イントロのギター・コードは印象的で、シングル盤のつくりというのは、こうありたいものだと思います。でも、歌本体はどこにもいいところはありません。まあ、イントロだけしかない、というヒット曲もたくさんあるので、恥じるには足りませんがw

たしか、ショッキング・ブルーの直後だったと思いますが、やはりヨーロッパのグループの、いかにもヨーロッパ的な響きのある曲がヒットしました。

The Tee Set - Ma Belle Amie


ところどころでフランス語を使っていますが、これまたオランダ出身だそうです。でも、ショッキング・ブルーよりはずっとましな曲、ましなサウンドと思っていました。ティンパニーの使い方もけっこうですし、リード・ヴォーカルの声もこちらは好みでした。

つぎはもうすこし南、スペインへと。

Los Bravos Black Is Black


やはりメロディーに非アメリカ的なところがあって、Stop the Musicとの共通点を感じます。ドラムはタイムが不安定、ギターはチューニングが甘いのですが、たぶん、それもフックのうち、ヒットの小さな要因のひとつだったのでしょう。

つぎはインストゥルメンタルなので、どの言語圏の出身であっても関係ないのですが、いちおう非英語圏のアーティストということで。

Jorgen Ingmann - Apache


ヨルゲン・イングマンはデンマークのギタリストで、どういうわけか、シャドウズのオリジナル・ヒットのすぐ鼻先をかすめて、アメリカでこのApacheをリリースし、大ヒットさせました。

ゼムのGloriaではなく、シャドウズ・オヴ・ザ・ナイトのカヴァーがヒットしてしまったのに類似した「歴史の誤り」のように思いますが、まあ、こちらはこちらで、そこそこの出来でしょう。ハンク・マーヴィンほどよくはない、というだけです。

日本人としては違和感があるでしょうが、こういう定義でいくと、当然、この曲はその代表ということになります。

Kyu Sakamoto - Sukiyaki


いったい、どこの馬鹿がSukiyakiだなんていう生まれもつかないタイトルを思いついたかというと、いちおう、イギリスのバンド・リーダー、ケニー・ボールという風に書かれていることが多いようです。

いつだったか、ケニー・ボールがインタヴューのなかでその経緯を話していました。この曲をプレイすると受けはいいのだが、レコーディングするに当たって、もっとわかりやすいタイトルはないだろうか、ということを、ある女性シンガーと食事をしたときに話したら、「スキヤキはどう?」といわれて、そのアイディアをいただいた、と証言していました。

その女性シンガーは、だれあろう、ほかならぬペトゥラ・クラークだそうです。もうすこしマシなアイディアを出せよ、ペット、と文句のひとつもいいたくなりますが、時すでに遅し。

非英語圏のアーティストで、60年代から70年代前半に大ヒットがある、というと、これくらいしか思いつきません。むろん、なにか大きな見落としをしているのでしょうが。


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ショッキング・ブルー
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ヨルゲン・イングマン(MP3アルバム)
Vintage Music No. 150 - LP: Jorgen Ingmann
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by songsf4s | 2012-01-07 23:58 | 60年代