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Now Listening スティーヴ・ミラー・バンド、スピリット、ミリアム・マケバ
 
音楽ファンならすぐに同意してくださるのではないかと思いますが、もっとも聴きたい音楽というのは、夜中、なんの脈絡もなく、突然、メロディーやフックを思い出した曲です。

あまり時間がとれない日は、ときおり、そういう脈絡のない記事をやろうと思います。本日はその一回目。いえ、以前、そういうことをいってニルソンのJust One Lookをやったのですが、長いこと長いこと、三回つづきになってしまったので、あれはノー・カウントということにします。

夜中に突然聴きたくなったときに、手元に盤がないと悶絶するので、本は売っても盤は売らずにきたのですが、PCとウェブのおかげで、いつのまにか、何千枚もの盤をストックしておく必要はなくなっていました。ありがたいというか、迷惑というか、なんとも微妙なところです。

◆ Steve Miller Band ◆◆
本日はまず、スティーヴ・ミラー・バンド、ぜんぜんヒットなんかしなかった曲なので、聴きたくなると、待ったなしの気分でした。

Steve Miller Band - I Love You


スティーヴ・ミラー・バンドというのは、面白いんだか、面白くないんだか、よくわからないグループでした。悪くはないと思いつつも、輪郭、印象があいまいで、聴くでもなく、聴かぬでもなく、よくわからんなあ、と思いながら、ときおりターンテーブルに載せていました。たとえば、こういうのが、典型的な、態度を決めかねる曲です。

The Steve Miller Band - Brave New World


いま、この年になって聴いても、やはり、いい、ともいえないし、ダメ、ともいえません。まあ、これが持ち味といえば持ち味というべきか(笑)。

なんだか煮え切らないなあと、こちらも煮え切らない気分で眺めているうちに、大ヒットが出ました。

Steve Miller Band - The Joker


シンプルな3コードで、これもやはり、面白いんだか、面白くないんだかはっきりしないような曲ではありますが、しかし、さすがはヒット曲、歌詞の音韻と歌いまわしにはなかなか魅力があります。二回も聴けば、たとえば、I'm a joker, I'm a smoker, I'm a mid-night tokerのラインをいっしょに歌っているでしょう。

このあと、Fly Like an Eagle、Keep on Rockin' Me Babyなど、いくつかヒットがあったと思いますが、そのへんはあまり面白く感じませんでした。

◆ Spirit ◆◆
スティーヴ・ミラーのAnthologyなどは、何度か書いている「LP密輸大作戦」のときに手に入れました。そのときに入手した盤が芋蔓式に思い出されるのですが、たとえば、こんなのも山のなかに入れておきました。

Spirit - I Got a Line on You


密輸作戦は数十枚確保したところで破綻したのですが、I Got a Line on You Babyがそれなりに気に入っていたために、うっかりスピリットのほかのLPも買ってしまい、大コケにコケました。邦貨700円ぐらいだから、まあしかたない、とあきらめましたが、2000円で買っていたら思いきり毒づいたことでしょう。

しかし、こういうのを聴くと、さすがは二十歳、と思います。その後、年をとるにつれて、スティーヴ・ミラーもスピリットも縁遠い存在になってしまいました。長いつきあいになったのは、こういうタイプの音楽ではなかったのです。結局、脳内プレイ・リストからはずれてしまい、たまに思い出すと、妙に懐かしく感じるようになったのでしょう。

◆ Miriam Makeba ◆◆
これはクリップがなかったら忘れようと思ったのですが、幸か不幸かあったので、いちおう貼りつけます。

Miriam Makeba - Pata Pata


われわれの世代の音楽ファンの多くが見ていたであろうテレビの音楽番組「ビート・ポップス」で、しばしば聴いた曲です。いや、歴としたビルボード・チャート・ヒットであって、日本だけのローカル・ヒットではありませんが。

ミリアム・マケバは南アフリカの美空ひばりみたいなシンガーだったようですが、わたしが知っているのは、後にも先にもこれ一曲。しかし、あとでビルボード・トップ40完全コレクションにとりかかったとき、ウィッシュ・リストの筆頭近くにおきました。

これはスティーヴ・ミラーとも、LP密輸大作戦ともまったく無関係に、さっき、夕食のときに、突然、思い出したのです。なぜ思い出したかを書いたら、張り倒されそうな気がするので、怒りっぽい方は読まないでいただきたいと思います。

ツイッターで、シッカロールのことを子どものときに「パタパタ」といっていた、大人になってシッカロールという名前だと知ったときはびっくりした、と書いていた人がいた、といったら、パートナーが、自分もパタパタといっていた、というので、こんどはわたしのほうが驚きました。そして、そういえば、中学のとき、ミリアム・マケバというアフリカのシンガーのパタ・パタって曲がヒットしたなあと、じつにくだらないきっかけで思い出したのでありました。いやどうも(植木等のイントネーションで)。

もう一曲、いっちゃいましょうかね。ミリアム・マケバの恋人だったか、夫だったかわすれましたが、相手は南アの国民的大スターだから、崇拝者のようにしていた人物による、これまた大ヒット。

Hugh Masekela - Grazing in the Grass


ヒュー・マセケラはトランペッターで、たしか、アメリカにでてきたミリアム・マケバのツアー・バンドにいたのだったと思います。

大人になってこの曲を手に入れ、久しぶりに聴いたときは、カウベルのタイムのいい加減さに感心しました。タイムがいいとか悪いとかではなく、西洋音楽的な意味のタイムという概念とは手を切ったところで、「わがままに」叩いている感じで、そこにこの曲の味があると思います。

そろそろタイム・イズ・タイト、いやおうなくおしまいです。次回は、レスト・オヴ・ザ・サーフを開始できるかもしれませんし、また、今回のような思いつきのワン・ショットになるかもしれません。


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スティーヴ・ミラー・バンド
Number 5
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スティーヴ・ミラー・バンド
Joker
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スピリット
Family That Plays Together
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ミリアム・マケバ
South Africas Skylark: Classics & Rarities
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by songsf4s | 2011-07-31 23:49