ローラ・ニーロのR&Bカヴァーとオリジナル5 You've Really Got a Hold on Me 後篇
 
You've Really Got a Hold on Meの残りはたしか二種類、引っ張らずに、さっと片づけようとプレイヤーを起動したら、四種類も残っていて、がっかりしました。気を取り直して、気張らずに、リラックスしてやってみます。

◆ ゾンビーズ二種 ◆◆
ビートルズ以外のイギリス勢としては、まずゾンビーズのヴァージョンがあります。

ゾンビーズ You've Really Got a Hold on Me(モノ)


昔からゾンビーズは好きなので、点が甘くなりがちだということを明言したうえで云いますが、やはりこの曲でもコリン・ブランストーンはいいなと思います。

昔のイギリスなので、初期はみなモノ・ミックスだったのですが、近年になって、ステレオ・ミックスがリリースされました。といっても、モノでのリリースを想定した録音なので、たいしたことはできません。

幸い、3トラック録音だったらしく、ベーシック・リズム・トラックを左右に振り分け、ヴォーカルをセンターにおいています。2トラックだと、片チャンネルにヴォーカル、もういっぽうにベーシックという、アホらしいステレオ定位になってしまいます。

でも、ヴォーカル以外のものをセンターに定位できず(ベーシックは2トラックで録っているのだから当たり前だが)、ギター、ベース、フェンダーピアノを左、ドラムを右、という完全分離なので、なんだかちょっとすき間の目立つミックスです。やはり、モノ・ミックスを想定した録音は、モノで聴けということでしょう。

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とはいえ、今日はほかに適当なものがないので、この新しいステレオ・ミックスをサンプルにしました。divshareのアップロードが不調のため、久しぶりにbox.netです。

サンプル The Zombies "You've Really Got a Hold on Me-Bringing It on Home to Me"

◆ スティーヴ・マリオット ◆◆
もうひとつのイギリスものは、スモール・フェイシーズのヴァージョンです。

スモール・フェイシーズ You've Really Got a Hold on Me


もうそういう年齢ではなくなってしまいましたが、子どものころだったら、こういう歪んだギターのトーンだけで盛り上がっていたでしょう。スティーヴ・マリオットの声は子供のころから好きなので、わたしはまずまずと感じますが、このヴァージョンは好みが大きく分かれること必定。うちにあるあらゆるYou've Really Got a Hold on Meのなかで、もっともヘヴィーで、もっともロック・ニュアンスの強い音です。

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◆ パーシー・スレッジ、デイヴ平尾とマモル・マヌーのデュエット ◆◆
さて、最後に残ったあまりもの二種。まずはパーシー・スレッジ、とここでクリップを貼りつける予定でしたが、そんなものはありませんでした。じゃあ、サンプルにしたら、というご意見もございましょうが、それほど興味深いヴァージョンではなく、まあまあ、といった程度なのです。

さらにもう一種、ゴールデン・カップスのカヴァーもあります。これはゾンビーズのヴァージョンを参考にしたようで、同じく、Bringing It on Home to Meとのメドレーになっています。しかし、「ゾンビーズ・ヴァージョンのカヴァー」というほど似ているわけでもありません。

うーん。迷いに迷って、結局、ゴールデン・カップスのカヴァーをサンプルにしました。OggファイルからMP3に再変換したもので、理想的な音質ではありません。迷った理由はもうひとつありますが、これは書きづらいので、伏せます。無用のトラブルを避けるため、一週間後の一月二十三日日曜いっぱいでリンクを削除しようと思います。ご興味のある場合は、できるだけ急いでください。

サンプル The Golden Cups "You've Really Got a Hold on Me-Bringing It on Home to Me"

アコースティック12弦やピアノ・コードなどだけでも、「ゾンビーズ・ヴァージョンのコピー」ではないことがわかります。それなりに工夫はしたのです。

ヴォーカル・アレンジにもそれは感じられます。デイヴ・平尾のリードにからんでいるのは、たぶんマモル・マヌーだと思いますが、これも彼らの創意でしょう。似たようなヴァージョンというのは、わが家にはありません。うまくいったとはいいかねますが、でも、意図したこと、目指した音はよくわかります。

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「眼高手低」というと、批判の常套句になってしまいますが、「眼高」であることが、ゴールデン・カップスの美点でした。あの時代、日本のバンドの多くは「眼低手低」で両方とも低かったのですが、ゴールデン・カップスは地元のバンドというだけで好きだったわけではなく、なにがしたいのか、その意図が明瞭に理解できることも魅力的でした。

音からはだれも同種のバンドだなどとはいわないでしょうが、きわめて「眼高」だったという一点において、「ゴールデン・カップスははっぴいえんどの先駆だった」とわたしは考えています。どちらも、同時代のアメリカの音にきわめて敏感に反応したバンドでした。


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by songsf4s | 2011-01-16 23:00