先月はあれこれあって、結局、恒例アクセス・キーワード一覧をやりませんでした。なんだか、妙なキーワードを何度も繰り返し使っている方がいらして、気勢を殺がれたせいでもあります。
その埋め合わせというわけでもありませんが、意外なものがあるのは月初めなので、さっさとやってしまったほうが面白いのです。以下の画像は三日までの分を四日にキャプチャーしたものです。
ツイッターですでにふれましたが、原節子というキーワードに驚きました。二度と見ないだろうと思い、即座にキャプチャーしたのですが、案の定、翌日には圏外に出てしまいました。松原千恵子も同じく。こんなキーワードで当家にたどり着くまでの手間を思うと頭が下がります。
◆ Monkey Time Again ◆◆
ずいぶんあいだが開いてしまいましたが、レギュラー・プログラムに戻り、ローラ・ニーロのR&Bカヴァーのオリジナル曲を再開します。今回はトラック3、Monkey TimeとDancing in the Streetのメドレーです。
ローラ・ニーロ Monkey Time/Dancing in the Street
この曲のオリジナルについては、「アル・クーパーのR&Bカヴァーとオリジナル その6 A Possible Projection of the Future篇」という記事ですでにくわしくふれていますし、オリジナルのメイジャー・ランス盤と、アル・クーパーのカヴァーのサンプルもそちらにおいてあります。
そちらの記事では、ローラ・ニーロ盤については、べつの機会に改めてふれる、と書きましたが、半分は言い逃れみたいなもので、じつは、このヴァージョンがあまり好きではないんです。
考えるまでもなく、聴いた瞬間に感じるのは、このドラムは大嫌いだ、ということ。なぜ嫌いか、となると、ちょっと微妙になっていきますが、ひとつだけはっきりしているのは、スネアのサウンドがたまらなく不快だということです。チューニングは低すぎるし、スネアワイアの張り方はひどいし、そもそも、安物の機材を使っているのではないかと思うほど、ベタベタとしたサウンドです。
レコーディッド・ミュージックにおいては、なにかの楽器の鳴りは、楽器それ自体ばかりではなく、スタジオの鳴りとエンジニアのセンスと技術に大きく左右されます。フィリーのような音楽的辺境の地には、この程度の技術力しかないのでしょう。問題外の録音で、ドラムのマイク・セッティングの基礎ができていないのだと思います。じつに垢抜けない鳴り。
これでタイムまでひどければ、そんなところに小なりとはいえ音楽産業が育つはずもないのですが、タイムは悪くないんですよね、奇妙なことに。いや、まあ、フィルインのセンスも悪くて、どうしてここで16分なんだよ、などとイライラしますが。
たしかスタイリスティックスだったと思うのですが、フィリー全盛期にSoul Trainに出演し、ライヴでやっていたのを見た記憶があります。このときのドラマーはウルトラ・ドライの自乗ぐらいにスネアをパシパシいわせていて、すげえなあ、と思いました。あれはフィリーの人じゃなかったのでしょうかねえ。ああいうドラマーがいる土地で、このローラ・ニーロの盤で叩いたようなドラマーが、プロとしてやっていけるとは思えません。
メドレーの後半、Dancing in the Streetは簡単には片づけられない曲なので、短くて恐縮ですが、今回はここまで、次回はハチドリのメキシコ湾横断のような長距離渡洋で、一気にDancing in the Streetの棚卸しをしようと思っています。
ローラ・ニーロ
Gonna Take a Miracle
メイジャー・ランス
Everybody Loves a Good Time: Best of Major Lance