カーティス・メイフィールド・ソングブック4 Gypsy Woman

Gypsy Womanもカヴァーがそれなりにあるのですが、クリップがそろっているので、今日はそれを貼りつけるだけという感じでいってみます。サンプルはもっとも好きなヴァージョンだけの予定です。

それでは例によってインプレッションズのオリジナル・ヴァージョンから。

インプレッションズ Gypsy Woman


ちょっと言葉に詰まるようなアレンジで、なんだか尻がむずむずします。いや、腹は立たないのですが、こういう方向になっちゃうのかなあ、変な趣味だなあ、と思うのです。わたしには面白くもなんともありません。よほどカーティス・メイフィールドとの相性が悪いのでしょう。

◆ カヴァーズ ◆◆
第三者的にいうと、Gypsy Womanは「だれの曲か」といった場合、この人の持ち歌と考えるリスナーがアメリカには多いでしょう。ブライアン・ハイランドによるGypsy Womanのヒット・ヴァージョン。

ブライアン・ハイランド Gypsy Woman


ブライアン・ハイランドのドラム・ストゥールにはハル・ブレインが坐ることもけっこうあったのですが、この曲はちがうようです。サウンドがハルより重く、タイムは中の上ぐらいです。

つぎはブライアン・ハイランド以上にオリジナルから遠い、ボビー・ウォマック盤。ちょっとファンク味が混入しているので、そのあたりで好みが分かれるでしょう。

ボビー・ウォマック Gypsy Woman


昔はボビー・ウォマックの声が好きではなかったのですが、どういうわけか最近はOKになってしまったので、このヴァージョンも、これはこれで悪くないか、です。結果の如何は問わず、「自分のもの」と胸を張って云えるアレンジをするのは重要なことですから。

ボビー・ウォマックのカヴァーというのも並べるとなかなか興味深いのですが、それはいずれ後日ということに。それまではアクセス数をみるかぎり当家では非常に人気が高い、Fly Me to the Moonでもお聴きあれ。一度聴いたら、二度と昔に戻れないヴァージョンです。シナトラ中和剤も効かないと思いますよ。

つぎは、音はたいしたことありません。このヴァージョンがなくても、Gypsy Womanという楽曲の集合的全体像は微動だにしないでしょう。でも、この曲にドアホな映画のショットをかぶせてしまったところがちょっと笑えるので、そういう意味で貼りつけておきます。

ジェイ&・ディ・アメリカンズ Gypsy Woman


この映画はなんなんでしょうか。50年代の後半から60年代前半にかけて、このてのコスチューム・プレイは山ほどあるので、なんともいえません。どなたかご存知ならご教示を願います。

◆ べつのジプシー女 ◆◆
サンプルにふさわしい出来のGypsy Womanはライ・クーダー盤です。

サンプル Ry Cooder "Gypsy Woman"

イントロのギターを聴いた瞬間、これはいい、と思いました。そういう直感はまずはずれないもので、ライ・クーダーのGypsy Womanは、Slide Areaというあまり乗れなかったLPで、もっとも魅力的なサウンドのトラックでした。うまい人はトーンの作り方もうまいものですが、ライ・クーダーはまさにそうで、いつもギター・サウンドのつくりに感心します。

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ドラム・ストゥールに坐ったのはいつものようにジム・ケルトナー。ファースト・ヴァースからコーラスへの移行部でのストレート・シクスティーンスのフィルインに心ときめきます。

くどくも同じことを繰り返してしまいますが、うまい人は魅力的なサウンドをつくるもので、このときのケルトナーのタムタム、フロアタムのチューニングとサウンドはじつにすばらしく、それを精確なタイムと訛りのない端正なアクセントで連打するのだから、気持よくないはずがないのです。

以上で話としてはおしまい。以下はおまけです。タイトルはGypsy Womanですが、同題異曲です。ただし、楽曲とは関係なく、へえ、と思ったのです。

リック・ネルソン&ザ・グループ Gypsy Woman


ファンはおわかりでしょう。ウソみたいに若いジェイムズ・バートンが動いている、めずらしいクリップなのです。スティルは何枚も見ていますが、この時代のバートンが動いているのははじめてみました。リックにスカウトされたのが十七歳のときだったというのだから、このクリップのときは二十三四歳ぐらいでしょうか。ジム・ゴードンほどじゃないにしても、バートンも神童というべきでしょう。

ところで、このクリップでストゥールに坐っているのは、リッチー・フロストなのでしょうか。ふつうならフロストのはずですが、これは変なクリップで、いなければいけないジョー・オズボーンのすがたがなく、なんとなく、バートンだけをつかまえて、とりあえず撮影してしまった、という間に合わせのクリップにも感じます。

だれが映っているにせよ、スタジオでこの曲のストゥールに坐ったのはフロストではありません。ハル・ブレインでしょう。リック・ネルソンは義理堅いのか、ほとんどつねにツアー・バンドのメンバーで録音したらしく、初期のアール・パーマーをのぞけば、たいていはフロストなのですが、たぶん、このときにはもうツアー・バンドを維持しなくなっていたので、ハルを呼んでも気まずいことにはならなかったのでしょう。ベースはいつものようにジョー・オズボーンに聞こえます。


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by songsf4s | 2010-12-04 23:39