ギター・オン・ギター ハーブ・エリス、ボビー・ウォマックほか

土曜は更新をした日にしてはやや少なめ、日曜は目立って少なくなり、やはり連休、お出かけのお客さんも多いようです。

わたしはといえば、連休らしいことはなにもなく、野暮用が少々あるだけなので、お出かけにならないお客さんのために、できるだけ頻繁に更新しようと思っていたにもかかわらず、昨日は睡魔に襲われて、なにか書くどころではなく、そのうえ、スクリーン・キャプチャーを加工するときに、前の『花と怒涛』の設定のまま変更し忘れ、まずい位置で写真をトリミングしたことに気づかず、元ファイルを削除するというミスまでやって、ついに更新できませんでした。

早寝早起きで、5時に目が覚めたときはちょっと肌寒く、カーディガンを羽織ったのです。そのままPCに向かって作業をしていて、気づいたら汗ばんでいました。午後は初夏の気温になるのかもしれません。

このテキストは、つぎの鈴木清順=木村威夫映画の記事として書きはじめたのですが、例によって枕が長くなったので、独立させ、しかも、夜まで待たずにアップすることにしました。昨夜の早寝の埋め合わせです。余裕があれば、一日二回更新というのをやってみようと思います。

◆ ボビー・ウォマックのギター ◆◆
わたしは4ビートは聴かない人間ですが、それは管楽器やピアノの話、ギターだけはそれなりに聴いています。もちろん、ギター・インストとして聴いているのですけれどね。

ギターをリード楽器に使っているものは、世間的なジャンルとは無関係に、すべて「ギター・インスト」というのがわたしの姿勢です。ヴェンチャーズとバーニー・ケッセルは同じジャンルの音楽です。

ただ、4ビートのギター・インストに共通する不満があります。リズム・ギターの欠如です。「ギターをリード楽器にした音楽」がギター・インストである、という定義をしましたが、ほんとうは「ギターを主役とした音楽」というべきであり、その定義ならば、コードを弾く楽器もピアノではダメです。ギター・コードが狭義の「ギター・インスト」の重要なイングリージェントだからです。

Gabor SzaboのアルバムHigh Contrastの最大の魅力は、いうまでもなくジム・ケルトナーのすばらしいドラミングですが、もうひとつ見逃せないのは、ボビー・ウォマックのリズム・ギターです。サボーのリード・ギターは退屈ですが、ウォマックのカッティング、ストローク、オブリガートはじつに味があります。ウォマックの歌はあまり興味ありませんが、ギターはしばしば「面白いなあ」と感じ入ってしまいます。

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High Contrastから一曲いってみましょうか。

サンプル Gabor Szabo with Bobby Womack "Breezin'"

Gabor Szabo (g, el-g); Bobby Womack (rhythm g); Phil Upchurch (el-b); Jim Keltner (d); Felix (Flaco) Falcon (cga); "The Shadow" (Tommy LiPuma) (tamb, gourd); with strings arranged by Rene Hall.

この曲については、すでに詳述しているので、そちらをご覧あれ。

いま、ギターに意識を集中して聴いていたら、すごいドラム・フィルがあり、だれだよ、このドラム、メチャクチャうまいじゃん、なんて馬鹿なことを思ってしまいました。アホか、ジム・ケルトナーを聴くために手に入れたアルバムじゃないか、でした!

ボビー・ウォマックのギターをもう一曲いってみましょう。これまた、過去に取り上げたにもかかわらず、そのときはサンプルをつけなかったFly Me to the Moonです。

サンプル Bobby Womack "Fly Me to the Moon"

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Fly Me to the Moonなんか聴きたくもない、という方も多いでしょうが、このヴァージョンだけは別格です。管のアレンジは好みではありませんが、ギターとオルガンはじつにけっこうなプレイですし、弦もところどころに好ましいラインがあります。

ステレオのほうがいいだろうと、サンプルにはアルバム・ヴァージョンをアップしたのですが、いま、ライノのモノ・シングル・エディットを聴いていて、こっちのほうがいいなあ、と思いました。ほかに二種類あるので、全部比較検討して、あとでファイルを差し替えるかもしれません。

◆ ギター・サウンドの魅力 ◆◆
今日、なにを書こうとしていたかといえば、Gabor Szaboでもなければ、ボビー・ウォマックでもなく、このところよく聴いているアルバムのことです。

サンプル Herb Ellis & Remo Palmier "Triste"

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Herb Ellis & Remo Palmier "Windflower"

リードがギターというだけでは不十分、コードもギターで入れないとダメ、というのは、このアルバムの話だったのです。これはもう聴いた瞬間、気持のいいサウンドだ! と思いましたが、その主たる理由はギター・デュオだということです。どういうプレイをしているかは問題ではなく、ギター・オン・ギター・サウンドが好きなのです。こういう気持のよさは、ピアノには実現できません。ギターならではのコード・サウンドなのです。

ギター・インストで育った人間としては、4ビートのギター・アルバムの多くが安易にピアノを入れてコードを弾かせるのが気に入らず、どうしてギターだけのサウンドをつくらないのだと思います。ギターともっとも相性がいい楽器はギターです。そんなこと、当たり前の話で、ミュージシャンともあろうものが、そんなことすらわからないのか、と腹が立ちます。ごく稀にギター・デュオのアルバムがあり(いま思いだしたが、ハーブ・エリスはジョー・パスともデュオ・アルバムをつくっている)、そういうのを聴くと、やっぱりギター・インストはこうでなくちゃな、ギター・アルバムにピアノ・コードは邪道だ、と思います。

同じアルバムからもう一曲。

サンプル Herb Ellis & Remo Palmier "Close Your Eyes"

どっちのギターがだれ、なんてことはまったくわかりません。いや、よく知っているビリー・ストレンジ&トミー・テデスコのギター・デュオだって、どちらがどちらなのか(ビリー御大ご本人まで含めて)わからないのだから、考えてみてもはじまりません。ギター・デュオのサウンドの心地よい手ざわりを楽しめばいいだけです。

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左からチャーリー・バード、ハーブ・エリス、バーニー・ケッセル



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by songsf4s | 2010-05-03 13:36 | Guitar Instro