『真白き富士の嶺』および『狂った果実』の補足+『霧笛が俺を呼んでいる』予告篇のみ

つぎの映画のためのクリップを探していて、たまたま日活映画『真白き富士の嶺』のシーンを見つけました。

tonieさんに執筆をお願いした「日本の雪の歌」特集の「真白き富士の嶺」のときに、こういうのを掘り出せたらよかったのですが、いずれにしても、あのころはYouTubeのクリップを貼り付けられませんでした。

映画の時代設定は「現代」で、この歌のもとになった明治の海難事故とは直接の関係はないようです。それでも、吉永小百合がちゃんとこの歌をうたっています。また、彼女が立つ岩場の風景にもご注意を。

真白き富士の嶺


ロケは逗子か葉山か、などと思っていたら、あれえ、これはどこかで見たような岩場だなあ、となってしまいました。『狂った果実』のロケ地巡りで取り上げた岩場です。いや、わたしは発見できなかったのですが。

◆ 『狂った果実』補足 ◆◆
検索してみたら、記事を書いたときにはなかった『狂った果実』のクリップがあったので、これも貼り付けておきます。偶然でしょうが、このクリップは武満徹=佐藤勝スコアのハイライトにもなっていて、やっぱり音楽的にもいい映画だなあ、と惚れ直しました。

日活映画『狂った果実』ハイライト


『狂った果実』予告篇


後年のアクションものの予告篇とはだいぶ雰囲気が異なっていて、なかなか楽しめます。予告篇では、じっさいのスコアではなく、適当な音楽の断片を使うのはよくあったようですが(予告篇製作の段階ではスコアができていないことが多かった)、このトレイラーでは最後にワーグナーが出てきちゃったのを、武満徹、佐藤勝のご両所はご存知だったのかどうか……。

ライヴ 狂った果実


そういってはなんですが、まだ痩せていた石原裕次郎のライヴというのは、まったく見た記憶がありません。テレビで歌っているのは、日活映画末期と同じような体型の時代で、こういうクリップを見ると、へえ、と思います。

アゲイン


矢作俊彦監督の日活版『ザッツ・エンターテインメント』といった趣の映画。わたしは映画館で見ました。断片でもいいから日活映画をスクリーンで見たいという気分だったのです。いつもサービス精神満点のジョーさんが、新たに撮影したシークェンスに出演していました。

◆ こちらも予告篇 ◆◆
今日から山崎徳次郎監督、赤木圭一郎、芦川いづみ、葉山良二主演の『霧笛が俺を呼んでいる』(1960年)に入るつもりだったのですが、クリップ探しと、ロケ地の探索だけで終わってしまいました。記事を書く時間がとれなかったため、やむをえず、上記のごとく、目的地以外の脇道で拾ったクリップをご紹介した次第です。

本格的にこの映画を見るのは次回以降とし、今日は「予告篇」のつもりで、まず赤木圭一郎歌うテーマ曲をどうぞ。

赤木圭一郎『霧笛が俺を呼んでいる』テーマ曲


ふとした気の迷いから、学生時代に中古屋でこのシングル盤を買ったのですが、そのときには、なんだかずいぶんピッチが悪いように感じました。でも、いま聴くと、宍戸錠や二谷英明より、石原裕次郎に近いタイプで、雰囲気はあると感じます。レッスンを受ければ、ものになったのではないでしょうか。

おちょくるわけではないのですが、このストリング・アレンジメントは、小林旭の「銀座旋風児」に似ていて、思わずニヤニヤしてしまいます。あっちの歌で呼んでいるのは、霧笛ではなく、かーぜがー呼んでる、せんぷーうーじ、ですが。

というので、いま、当家の昔の記事を確認しました。「銀座旋風児」の編曲は、「霧笛が俺を呼んでいる」の作曲者である藤原秀行。アッハッハ。近ごろ、当てものをみなはずしていますが、久しぶりに正解!

日活アクションだからして、当然ながら、この曲はタイトルのときに流れるのですが、このキャメラワークがギンギラギンの野心満々なのです。スクリーン・ショットでそれをお伝えするのはむずかしいのですが、まあ、とにかくやってみましょう。

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ワン・ショットだということに途中で気づくんです。まあ、はじめからワン・ショットとわかるなんていうことは、ふつうはありませんが! 赤木圭一郎はなにをキューにして、タイミングよくあそこにあらわれたのか、なにか工夫したのでしょう。フレームの外での助監督の奮闘が想像されます。

こういうのは、気取りといってしまえばそれまでなのですが、このタイトルは日活アクションの魅惑の核心に近いところにあると感じます。そして、この冒頭のクレーン撮影だけでも、のちの「ムード・アクション」の予告篇になっていることも見て取れます。

以上、本日は「予告篇」のみ。次回から、またしても木村威夫美術監督のコメントを交えつつ、このいかにも日活らしい重箱の隅をせせってみるつもりです。


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by songsf4s | 2009-11-06 23:58 | 映画